数日前のブログで、オバKのT太郎の卒業式におけるエピソードを紹介した。
実は、悪友Tの高校時代にも、似たようなエピソードがある。
卒業式当日のこと。
担任の先生が怖くてたまらなかった当時18歳の悪友Tは、先生に名前を呼ばれたとき、返事が小さかったらどうしようとそればっかり気になっていた。
何しろ、その先生は大変に厳しくて、返事ができなかった生徒は保護者ともども地獄の説教をする予定だったらしい。
その効果があって、どの生徒も名前を呼ばれて、周囲がびっくりするような返事をした。
いよいよTの番だ。
名前を呼ばれたとき、緊張のあまりTは「ひゃいっ!」と思い切り裏返った声で返事をしてしまった。
しんと静まりかえる場内。
次の瞬間、割れんばかりの大爆笑が起こった。
Tは恐ろしさのあまり、担任の顔を見ることができなかったという。
その後の進行は悲惨なものだったと聞く。
式の直後、Tは親ともども校長室に呼び出され、一時間ほど説教を受けた。
さらにまずかったのが、地元のテレビ局が取材に来ていて、ちょうどTの返事場面がテレビに映ってしまったことだ。
普通は編集でカットするものだが、よほどその場面が面白すぎたのだろう。
おかげでTの家には、しばらくは一日に何百回も電話が鳴り響いたと聞く。
そして、担任の先生はその出来事の責任を負って転勤させられたという。
「Tだけは絶対に許せない」という言葉を残して。
だから悪友Tが意味のわからない発言をした際には、その先生がいらっしゃる学校へ連れて行くぞと彼に伝えてやると、おとなしくなる。
ま、こういうエピソードはめったにあるもんじゃない。