小学生のころにハマって読んだ本に、
「現代のおばけシリーズ」というのがある。
昭和40年代に出版された本なので、もう絶版になっていると思うが。
その中に収められている話に、こんなのがある。
とある全寮制の男子校でのできごとだ。
その学校は新設校であるため、いわゆる「七不思議」とか「学校の怪談」とかには無縁な学校だった。
それを常日頃から不満に思っていた柔道部が、あるいたずらを思いつく。
寮のトイレは本館から離れたところにあり、夜は薄暗くて気味の悪いところだった。
そこの一番奥の個室のドアが、夜中になると開かなくなるというのはどうだ。
柔道部は力自慢がそろっている。
中からしっかりとドアを押さえておけば、誰も開けることはできまい。
かくして、柔道部のいたずらは見事に成功し、
「あのトイレには幽霊が出る」
という噂がたつようになった。
ところが、それを快く思わかったのが、剣道部の連中だ。
「今の科学文明の世の中に、幽霊などいるはずがない。化けの皮をはいでやる」
と、部員有志が問題のトイレに真夜中に入った。
さて、例の個室のドアを開けようとするが、開かない。
みんなでこじ開けようとするが、まったく開かない。
それもそのはずで、その日は柔道部で一番の力自慢が
中から渾身の力で押さえていたのだ。
ところがなんとも運のわるいことに、
剣道部員の一人が、万が一のために日本刀を持ってきていた。
そいつがいきなり刀を抜いて、ドアを思い切り突き刺したのだ。
ギャアーア!
すさまじい悲鳴と同時にドアが開き、
血まみれになった柔道部員がばたりと倒れてきた。
即死だった。
以後、そのトイレは、真夜中になると、本当に開かなくなったという・・・。
心霊スポット探して線路に…電車にはねられ死亡(読売新聞) - goo ニュース
24日午後9時55分頃、京都府八幡市八幡大谷の京阪本線で、線路内にいた大阪府四條畷市の建設作業員山本嘉仁さん(16)が、出町柳発中之島行き快速急行(8両)にはねられて即死した。
乗客約500人にけがはなかった。
八幡署の発表によると、山本さんは遊び仲間の男女5人(13~22歳、いずれも大阪府内在住)と、近くにあるという「心霊スポット」に行こうと車で来ていた。しかし、道に迷ったため、山本さんが「(スポットを)探してくる」と1人で近くの踏切から線路内に入ったという。
現場は緩やかなカーブ。この事故で、上下17本が最大14分遅れ、約6000人に影響した。
最近の心霊スポットは、いろんな意味で怖いところだとか。
幽霊にたたられるより、
怖いお兄ちゃんにからまれることのほうがリアルに怖いらしいとか。
怪談風な解釈をすると、
たとえばこの16歳は何かに導かれるようにして線路内に入ったとか。
目撃した人は言う。
「まるで線路内に引き込まれるような歩き方でした」
それからというもの。
現場では夜な夜な血まみれの建設作業員の少年の姿が目撃され・・・。
あんたが怪談話のネタになってどうする。
不謹慎な話だが。