ネタバレやだあ、という人は要注意です。
犬神家の一族、といえば、
あの白い仮面男と湖面から白い足がニューッのシーンが強烈に印象に残る。
asahi.com(朝日新聞社):「犬神家」のあのシーン、弁当で再現 くらしき作陽大生 - 社会
横溝正史の名作「犬神家の一族」をモチーフにした弁当を、くらしき作陽大学(岡山県倉敷市)食文化学部の学生らが作った。名付けて「スケキヨ弁当」。
ゴムの仮面姿の登場人物「佐清(すけきよ)」は、ゆで卵にノリの目を張って似せた。湖で足を上に突き出した遺体が見つかるシーンは、手羽先を足に見立てて再現。
学生は「不気味な感じですが、栄養バランスは抜群」と太鼓判。倉敷市が商品化を目指すが、「キモかわいさ」で本家並みのベストセラーとなるか。
原作をご覧になった方はご存知だと思うが、
実はあの「スケキヨ」の死に様には意味がある。
先に犬神家の遺産相続にからむ殺人事件が相次ぎ、
それらはみな、遺産相続の証となる「斧(よき)」「琴」「菊」をあしらった殺され方をされた。
すなわち、犬神佐武は菊人形の首にされてしまったし、
犬神佐智の首には琴の糸が巻きついていた。
そうすると、「スケキヨ」は当然「斧(よき)」で殺されるかどうかしなければならないのだが、
彼の死因は確か絞殺か何かだった。
(映画では斧で頭をぶち割られるのだが)
じゃあ、「ヨキ」は使われなかったのか。
いや、「ヨキ」は使われたのだ、と金田一耕助。
「スケキヨ」は下半身を湖面から突き出していた。
すなわち、上半身は見えない状態になっていた。
「スケキヨ」を逆立ちさせると、「ヨキケス」。
逆立ちした上半分、つまり「ケス」の部分を隠すとどうなるか・・・
・・・という部分が、映画では見事にスルーされて、
単純に斧で殺されたことになってしまった。
あんまり映画的でない、と市川監督が判断したからだろう。
結果的にはそれがよかったと思う。
・・・オレはスケキヨじゃねえよ・・・
ん、だれ?
変なしゃがれ声。
・・・あのデスマスクの男はな、
てか、あのシーンで死んでいたのはなあ・・・
スケキヨじゃない
青沼静馬だよお!
しょうがないじゃん。
あんたが犬神佐清に化けて犬神家に潜入したのだから。
顔にひどいヤケドを負って、白い仮面をかぶらざるを得なくなったのだから。
・・・って、弁当の話はどこいった?