庄司卓完全攻略ブログ

作家庄司卓のブログです。
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『機動戦士ガンダム 水星の魔女』クワイエットゼロで妄想してみた 1

2023年05月18日 03時32分00秒 | Anime・特撮
#1:「仮定と推測」
1-1.パーメットとは「量子跳躍物質」である。
1-2.ヒトの脳には量子的器官があり、そこで行われる量子反応がヒトとしての意識、人格、ひいては魂という物の根源である。
1-3.GUNDとはヒトの意識情報を、パーメットで機械へ直接跳躍させる機能である。

考察-1:パーメットとGUND技術、2017年にオンエアされたアニメ『ID-0』に出てきた特殊物質「オリハルト」を思い起こすのですよね。『ID-0』ではオリハルトを使い、ヒトの意識をIマシンという18メートル大の巨大ロボに転送しておりました。
当時、私はこのオリハルトを量子跳躍を促す物質であり、量子的回路であるヒトの意識を直接機械へと移動させるものだと解釈しておりました。また『ID-0』には空間変動現象ミゲルストームなる設定があるのも興味深いところです。
さてこの『ID-0』。監督が谷口悟朗氏なのですよね。『水星の魔女』の大河内一楼氏とは『コードギアス』で組んだ事があるのは皆様よくご存じかと思われます。
そのように考えると、この『ヒトの意識の根源は脳内の量子回路と量子的反応』と『量子跳躍物質とそれを使った意識の転移』というアイディアは、そもそも『コードギアス』、特に「Cの世界」を説明する為に考えられた物ではないかと推測もできます。
それは『ID-0』のオリハルトと『水星の魔女』のパーメットに分離したと。これはあくまで私の推測に過ぎませんが。
しかし作品としては『ID-0』の方が5年も先行しております。仮に元ネタが同じものでも、同じ解釈で作品にするとは思えません。
さて、どうなるか?

#2:「クワイエットゼロ」は二つある
2-1.デリング、ノートレットのレンブラン夫妻が立案したクワイエットゼロ。
「すべての兵器とすべての人間をパーメットリンクでつなげて、戦場のリアルを全人類に体験させる」計画。これで厭戦感が広まればいずれ戦争はすべて終結する」
これをクワイエットゼロPLAN-Aと呼称する。
17話時点でプロスペラがミオリネに話してあるのは、あくまでPLAN-Aまで。
2-2・カルド・ナボ博士が立案したクワイエットゼロ。
「すべての人間の意識をパーメットを利用して、データストームの彼方に転送する。人間は肉体を失い、いわばデータ人間となるが肉体的な制約を受けなくなり、戦争も自動的になくなる」
これをクワイエットゼロPLAN-Bと呼称する。

考察-2:さぁ、ここから本番です(笑)。飛ばしていきます(^^;。
「戦争を無くす」クワイエットゼロと、プロスペラの言う「エリィの為に世界を書き換える」クワイエットゼロは同じ物とは思えません。
パーメットリンクですべての兵器を一括管理する所までは思いついたのですが、これでは戦争は無くなりません。またその管理を誰に任せるかによっては、むしろ戦争は激化しそうです。
ヒトの意識とダイレクトに接続できるなら、すべての人間の意識を戦場の兵器にリンクさせて、その現実を見せれば良い。平和な生活を送っている人々には迷惑なような気もしますが、結局のところ無関心が戦争を激化させるのなら、こういう荒療治も必要でしょう。
またこのシステムの肝は「犯罪やテロ、あるいは未知の存在など人類共通の敵に対しては、兵器の使用が今まで通りに可能となる」点でしょう。
これがレンブラン夫妻の考えていたクワイエットゼロPLAN-Aです。これは兵器産業をほぼ独占しているベネリットグループにしかできない事です。

その一方で「ヒトの意識をデータ化」が可能ならば、それを全人類に適応して一気に人類をデータ的存在へと進化させる事も出来るかも知れません。そうすれば死や飢えの恐怖、生活のための空間の確保からも解放されるかも知れません。
これがカルド・ナボ博士が進めていたクワイエットゼロPLAN-Bで、現在、プロスペラが進めているのがこちらです。つまりエリクトの意識をサルベージするのでは無く、人類ごとエリクトのいる世界(データストームの向こう側)へ行こうという計画です。

#3:ヴァナディースの惨劇はクワイエットゼロPLAN-Bを阻止する為に行われた?
 ラジャンさんの言う通りなら、クワイエットゼロのそもそもの提唱者はデリングの妻で有り、ミオリネの母であるノートレットのはずです。
 そこで時系列を推測してみましょう。

○デリング、ノートレット夫妻。クワイエットゼロPLAN-Aを構想。実現の為にヴァナディース機関のカルド・ナボ博士に協力を依頼。

○カルド・ナボ博士、パーメットスコアを上昇させるとヒトの意識をデータストームの向こうへ飛ばれる事を確認。
パーメットスコア8で被験者の意識だけを。スコア9で周囲の人間の意識も。そしてスコア10になるとすべてのパーメットが相転移を起こして、全人類の意識をデータ化してデータストームの向こうへ強制転移させてしまう。
ナボ博士はこれをクワイエットゼロPLAN-Bとして推進する。

○クワイエットゼロPLAN-Bについてデリングとナボ博士の意見は真っ向対立する。
デリングは軍人らしく現実主義者で「これは事実上人類の破滅で有り即刻研究中止」を申し入れる。
しかしナボ博士は理想主義者で「これは全人類を一階梯上のレベルに進化させる画期的な成果」と確信しており研究の続行を進言した。

○両者の溝は埋まるどころか、さらに広がっていき、ナボ博士は別のスポンサーを探し始め、デリング以外のベネリットグループも関心を示し始めていた。その中でナボ博士はデリングに対するブラフとして「パーメットスコア10を可能とする被験者が見つかりそうだ」と情報を流す。

○パーメットスコア10の被験者が誕生すれば、すべてのパーメットは相転移して全人類は好むと好まざるとに関わらず、データ化されてしまう。
デリングはこれを阻止する為、ドミニコス隊を出動。強硬手段に訴える。これがヴァナディースの惨劇である。

考察-3:はい、スコア10ですよ。スコア10。そもそもスコア8という中途半端(?)な数値なのが引っかかるのですよね。やはりここはスコア10はあるだろう。場合に寄ってはスコア12くらいまで行きそうですね。
じゃあスコア10ってなによと考えた場合「パーメットが相転移してすべての人類の意識を強制的にデータ化してしまう」辺りが面白かろうと(笑)。
これはデリングならざるとも必死に止めるでしょうが、考えようによっては人類の進化と言える。軍人出身と科学者では意見が分かれるのは必至でしょう。
またPROLOGUEでのGUNDによるパーメットの悪影響を見た時、これは伝染するのかもと思ったんですよね。描写としても顔にパーメットの光が出るところなど、痘痕を連想させます。伝染する、対処方法がないとなれば、心を鬼にして感染者を処分というゾンビ映画さながらの対応もあり得るわけです。
しかし今のところ感染するような描写は無い。では……と考えて、スコア10に達する被験者が出た場合、すべてのパーメットが相転移してパーメットに触れる人間をすべてデータ化してしまうなんて事を思いついたのです。


『機動戦士ガンダム 水星の魔女』クワイエットゼロで妄想してみた 2

2023年05月18日 03時31分00秒 | Anime・特撮
#4:ミオリネは幼少時にデータストームに飲み込まれた経験がある?
4-1.ヴァナディースの惨劇を逃れたエルノラは水星に潜伏。幼いエリクトは水星の環境に適応できず日に日に弱っていくだけ。しかしエリクトはパーメットスコア8に達していた。そこでエルノラはやむなくエリクトの意識を一時ルブリスに転送する。

4-2.ヴァナディース機関壊滅後もデリング、ノートレット夫妻はクワイエットゼロPLAN-Aの研究を続けていた。パーメットスコアが上昇しないように慎重に研究を進めていたが、ある日、偶然パーメットスコアが9に達してしまい、見学に来ていたミオリネが巻き込まれ、データストームの向こうに意識を飛ばされてしまう。

4-3.エルノラは遺伝子操作で水星の環境に適応させた新しいエリクトの肉体(後のスレッタ・マーキュリー)を用意して、エリクトの意識をルブリスからサルベージしようとするが、うまく行かない。失敗の度にエリクトの意識のダミーデータが生まれてしまう(それがエアリアルの中の『エリクトたち』)。
そんな中、エルノラは風の噂でデリングの娘がデータストームに飲み込まれたと聞く。

4-4.エルノラはプロスペラ・マーキュリーを名乗りデリングに接触。ミオリネサルベージの助力を申し出る。単に好意からではなく、エリクトサルベージの為の実験データを欲しての事。
プロスペラの協力で、幼いミオリネは自我が発達しておらず、その為サルベージを受け付けないと推測。そこでミオリネに近しい肉親がデータ化して呼びかけるという方策がとられる。結果的にミオリネの母ノートレットがその役目を引き受け、ミオリネの意識は無事にサルベージされるがノートレットは死亡する。

4-5.娘と引き替えに妻を失った事で、デリングはやはりクワイエットゼロは禁忌の技術だと確信。自分も含めたすべての関係者を処分して、クワイエットゼロを闇に葬りさろうとする。
プロスペラはこの時点で初めてクワイエットゼロPLAN-Bの全容を知る。そこでエリクトのサルベージから、自分も含めた人類をすべてエリクトのいるデータストームの彼方に送り届ける決心をする。

4-6.デリングは元ヴァナディース機関職員が多数ベネリットグループや他の機関に潜んでいる事を知る。それをすべて暴き出すにはプロスペラの協力が必要。
プロスペラもクワイエットゼロPLAN-B実現の為にはデリングの協力が必要。
両者は互いの目指すところがまるで違う事を承知で、当面の目的のために協力し合うデリングとプロスペラ。

考察-4:16話のラストでミオリネにも出生の秘密が? と指摘する声があったので、取り入れてみました。あれは単に「プロスペラから見て仇の娘」という意味だけかも知れませんが。ただ1話でまがりなりにもミオリネがエアリアルを(エリクトから拒否されずに)操縦できた。そして17話でミオリネの意図を察したように、シャットダウン直前にエリクトが「御免ね」とスレッタに言うシーンなど、どうにもエリクトはミオリネと劇中の描写以上に面識(?)があるのではと思わせる点が見られます。
すると幼少時、特に母ノートレットの死に関してなにかあった。ミオリネがデータストームに巻き込まれ、それを救う為に母が身代わりになったと考えると自然(笑)ではないかと思いまして。
ミオリネは覚えてないかも知れませんが、エリクトはデータストームの向こう側で一度ミオリネと会っていたという事になりますね。
ちなみにデリングの元でパーメットスコア9を出した被験者がソフィやノレアの親だと、またまた因縁ができますな(^^;。ついでにフォルドの夜明けのバックもデリングで、クワイエットゼロ関係者が一堂に会した時に襲撃させるつもりが、シャディクの余計な行動でそれが早まってしまったという推測も面白いかも。

#5:スレッタ・マーキュリーとは何者か? なぜアスティカシア高専に来たのか。
5-1.ルブリスに転送したエリクトの意識をサルベージする際、新しい肉体として用意したもの。つまり依り代。ヴァナディースの惨劇の際、エルノラは妊娠していたのか、あるいはクローンなのかは現時点では不明。
クワイエットゼロPLAN-Bを実現するためには、エリクトにパーメットスコア10を出してもらわなければならないが、自我が幼い為、そのままでは無理。なので妹スレッタの面倒を見させて、エリクトの自我の発達とパーメットスコア上昇を画策した。

5-2.アスティカシア高専に来たのは、まずプロスペラが表向きデリングに「自分が望んでいるのはエリクトのサルベージだけ。それにはスレッタを学園で成長させて(ノートレットのように)エリクトへ呼びかけさせる」。つまりクワイエットゼロPLAN-Bには関心が無いと示すため。しかし実際にはクワイエットゼロPLAN-Bを実行させるために決闘を行い、エリクトの成長を促す目的。

5-3.デリングは自分も含めたクワイエットゼロ関係者をすべて処分するつもりで居たが、それではミオリネが虐殺者の娘という汚名をかぶってしまう。そこで実行は、ミオリネを結婚させて後見人が決まってからと決めていた。
スレッタが転校初日でホルダーになったのはプロスペラも予想外だっただろうが、露骨にガンダムと分かるエアリアルを持ち込めば決闘に巻き込まれるのは必至。スレッタとエアリアルならいずれホルダーとなりミオリネの婚約者になれる。
そうすればデリングがクワイエットゼロの関係者を処分する日時がある程度は測れる。

考察5:プロスペラとしてはデリングにクワイエットゼロ関係者を処分されると詰むわけです。しかしデリングが本心をプロスペラに話すわけも無く、タイミングを計るにはスレッタを転入させミオリネに近づくしかなかったわけですな。
デリングは本音ではミオリネの婿にはグエルが相応しいと考えていた節がありますが、スレッタがホルダーである限りは、関係者の処分は行わない。処分を始めるとしたら、裏から手を回してでもグエルに勝たせて、強引にミオリネとの結婚を確実にするだろうと踏んでいたかも知れません。
もう一つ推測すれば、スレッタはパーメットスコアが上がらない特異体質。仮に全人類がデータ化されても、スレッタだけは残る為、人類は滅亡した事にならない。スレッタを参考にしたクローンを量産すれば、デリングを説得できるとプロスペラは考えたか?

#6:それでこれからどうなるのよ? 展開予想
デリング死亡でミオリネが父の意思を継ぎそうなんですよね。
つまりミオリネがプロスペラのクワイエットゼロPLAN-Bを阻止する為、ヴァナディースの惨劇を繰り返そうとする。そしてエアリアルもそれに協力する。スレッタはグエルやエランs、地球寮の仲間と共にミオリネを止めようとする。
そうすると第二期二枚のキーヴィジュアルの説明がつきます。
一枚目はミオリネとエアリアルが同じ画面右を向き、スレッタは身体は左に向けて顔は右。ミオリネとエアリアルがスレッタの為に、彼女から一旦離れ、行動を共にする示唆に見えます。
また二枚目は落ちていくミオリネとエアリアルにスレッタ、グエル、シャディクが手を伸ばすヴィジュアル。
形としてはミオリネ、エアリアル闇落ちで、それを必死に救おうとするスレッタ、グエルになりますかね。スレッタ闇落ちと見せかけて、闇落ちするのはミオリネとエアリアルかもという推測です。
もっともミオリネとしては覚悟の行動ですから、心底闇落ちではありませんが。
話題のガンダムシュバルゼッテですが、現状スレッタが乗る可能性が高いと思います。この展開なら、ミオリネを止めろとグエルからエアリアルのデータを反映した新型機としてスレッタに渡ってもおかしくありません。
シュバルゼッテは意訳すると「まがい物の女(娘)」というような意味だそうですが、クライマックスでスレッタがプロスペラに向かって
「お母さんにとっては、私はまがい物の娘かも知れませんが、私にとってのお母さんはあなた一人です!」なんて言ってプロスペラが改心する(エリクトとの再会を諦め、その死を認める)展開かも知れません。
まぁガンダムなので、最後に誰かぶん殴らないと収まりがつきませんが(笑)、殴られ役はシャディクかなあ(^^;。


『機動戦士ガンダム 水星の魔女』クワイエットゼロで妄想してみた 3

2023年05月18日 03時30分00秒 | Anime・特撮
まとめ
*クワイエットゼロはレンブラン夫妻主導のものと、カルド・ナボ博士主導のもの。二つある。

*カルド・ナボ博士のクワイエットゼロは全人類を強制的にデータ的存在に進化させるもので、ヴァナディースの惨劇はデリングがこれを阻止する為に行った。

*ミオリネは幼少時にデータストームに飲み込まれ、母ノートレットの命と引き替えに生還した。エリクトはその時点でミオリネを認識している。

*エアリアルの中にいる、複数のエリクトたちは、サルベージに失敗した時にできたダミーデータ。本物のエリクトはあくまで一人だけ。

*デリングは自分やプロスペラも含めてクワイエットゼロ関係者を完全に抹消しようとしており、その為には第二のヴァナディース事変も辞さないという覚悟で行動している。これを知ったミオリネは父の遺志(?)を継ぐ可能性が高い。