アニメ新番組『ジョジョの奇妙な冒険』

さて今期のトップクラスの注目作です。事前情報や全国キー局ネットじゃないのでいささか不安があったのですが……。

というわけで、正直なところいささか残念な出来だったかなあと(;´Д`)。
多分、普通のジョジョファンは、好評だった第三部ＯＶＡの方向性で制作される事を望んでいたと思うのですよね。私もそうです。あの作品は変に奇をてらった方向性にいくわけでもなく、原作コミックの漫画的手法をどうしたらアニメで表現できるのかという点については正面から挑んだ作品だったと思います。

う～～ん、まさか原作コミックの描き文字をそのまま画面に出してくるとは思わんかった(;´Д`)。アニメの演出手法としてはこれは敗北宣言じゃないかと。ゲームなら有りだとは思うんですけどね。私も自分の担当したゲームに描き文字効果音出したことありますし（＾＾；。
一部の頃の荒木先生の絵柄を再現しようとはしてるのですが、髪や眉毛の描き方に比較してキャラの輪郭線がえらく細いのが気になります。絵柄に力強さが感じられないのはその為ですかねえ。色もデジタル彩色特有のグラディーションを多用しているのも気になりますねえ。

ジョジョファン向けでもなく、ジョジョを全く知らない新規ファン向けでもなく、ネットのアスキーアートネタや所謂「ジョジョ芸」で『ジョジョ』＝「変な擬音」「ことある度にキャラが妙なポーズを取る（ジョジョ立ち）」というイメージしかない層へ向けての作品のようにも思えました。
まぁセールス対象として考えた場合、恐らくその層が一番多いので、そこを対象とするのは間違ってないのかも知れませんが、それが即購買力に繋がるかどうかというと疑問ですね。『ジョジョ』ネタに興味を持ってる人に向けてる時点で一発ネタアニメに終わりかねない危険性があります。『ジョジョ』ネタにしか興味を持ってないとも考えられますからね。

話としては原作プロローグの石仮面の由来、ディオが石仮面に興味を持つシーンがカットされてますが、これはまあテンポ優先かな。ただ「ダリオ・ブランドーが同伴してる女性は酒場の女でディオの母ではない」「ジョジョとダニーが仲良くなる切っ掛けをジョージからディオが聞く」シーンがカットされたのは、キャラの理解を深める点ではどうかなあ。
１話で第一部の約十分の一を消化してしまったわけですが、これはやはり前半１クールで第一部、後半１クールで第二部という事ですかね。そして少し間をおいて２クールで三部ですかね。