goo blog サービス終了のお知らせ 

庄司卓完全攻略ブログ

作家庄司卓のブログです。
スケジュールは毎月一日に掲載。アクセスカウンターは2010年1月1日より集計。

『劇場版 TIGER&BUNNY TheRising』

2014年02月27日 00時15分49秒 | Movie
見てきました( =゜ω゜)ノ。
出来るだけネタバレ無しで行きますが、未見の方はご注意を。





前劇場版『The BEGINNING』は見ていなかったので、懐かしい顔が見られて良かったです。
話としては完全にテレビシリーズの続きなんですな。冒頭にダイジェストが着いているので、細かい所の補足も出来ました(^^;。
新キャラ、敵キャラに加えて、ヒーローの皆さんも一通り見せ場が用意されておりますな。
女子組の絆の強さ、スカイハイさんの天然振りも健在で何より。新キャラライアンもいいところを見せてくれました。
しかしあれですな。この作品、ツンデレさんが多いですな(笑)。

勧善懲悪ヒーローものとして見れば、及第点で最後まで楽しめますが、色々と盛り込んだ分、いささか散漫な印象を受けたのも事実ですね。
見終わった後「じゃあ今回の主題って何だっけ?」となると曖昧なんですよね。
この辺、親の敵討ちを目的にヒーローになったバーナビーと、今回の黒幕をうまく対比できていればと思ってしまいます。
ヒーローが悪を追い詰めるのを良しとするなら、個人でそれを行うのは正義か悪か。ヒーローが正義で、個人が悪ならば、ヒーローとは一体何かを掘り下げても面白かったかも知れません。その線で黒幕を密かに支援するルナティックと、バーナビーを支える虎徹や他のヒーローたちに話を絞るという手もありましたね。

またせっかくの完全新作劇場版なのですから、ヒーローたちの新コスチュームも見たかったです。
コスチュームを簡単に変えたりしない辺り、やたらフォームチェンジや新兵器が出てくる日本型のヒーローではなく、滅多な事ではコスチュームを替えない、アメリカ型のヒーローだという意思表示なのかも知れませんね。

話としては完結しており、虎徹もヒーローに復帰しますが、この後の展開はないんでしょうか。
ラストシーンにも特に続編を匂わせるような点はありませんでしたし、ちょっとその辺が残念です。
シュテルンビルド以外の話や、数年後を舞台に虎徹の娘、楓を主人公にした続編なんても出来そうですけど。
あとまたまたCEOを失ったアポロンメディアの今後が気がかりです(^^;。ラストシーンを見ると部署ごとに分社化されたのかな?

『劇場版魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』

2013年11月13日 13時50分08秒 | Movie
見てきました( =゜ω゜)ノ。今回はネタバレ無しで軽く印象のみを。
個人的には面白かったです。しかし賛否が分かれるのも分かるような気がします。……て『エヴァQ』の時も同じような事を書いたな(^^;。約二時間は長いかな~~と思っていたのですが、見ていてあっという間でしたね。

基本的には今回の映画は騙し合いのストーリーですね。所謂「コンゲーム」です。誰が誰を騙してるのか、それによって何を得ようとしてるのか。徐々にほつれが見えてくる辺りはスリリングです。
そして最後に誰が勝ったのか。その結果、得たものは何か……。というのは実際見てのお楽しみで( =゜ω゜)ノ。
公開が粗方終わったら、またネタバレ有りで感想を書きます。
まあ平日の朝一で行っても、客席は五割方埋まっていたので、まだしばらく公開は続きそうですが(^^;。

あとフィルムはまどかが……、遠くに立ってる花の丘でした(^^;。足下にいるのはほむらかな?

さて最後に映画を見た人が誰もが思うけど、あんまり重要視されていない疑問……。

中沢くんて何者?(;´Д`)

映画『コードギアス 亡国のアキト』第二章引き裂かれし翼竜

2013年10月19日 23時46分17秒 | Movie
公開もほぼ終了したようですので、ネタバレありの感想です( =゜ω゜)ノ。BD/DVD待ちの方はご注意を。
これにともないしばらく記事もしばらく冒頭のみ表示でいきますでご注意を。
                                                                                                                     


さて、それではおもむろに……。
前回の感想で書いた前半のもたつきですが、リョウたちの裏切る裏切らないという問答ですね。一応ユキヤの生い立ちなどが明らかになりましたが、今のところ本編には絡みそうにもありませんし。自らも出撃するというレイラの決心を聞いて、一度は同意したかに思えたリョウたちも戦場に降下してから、また離反するし。まあ一度で納得しないというのは分かりますが、尺の短い映画では二度同じ事をやる必要はなかったんじゃないかと思ってしまいました。

ユーロブリタニアの後方へ降下するwZERO隊が使用するのは弾道ロケット輸送機。しかしあの世界のロケット技術はどうなってるんでしょうなあ。あれだけのロケット技術があるなら、敵の後方への攻撃もロケット弾=ミサイルを使ってもいいはずですし。降下後にwZERO部隊を攻撃するユーロブリタニア軍もロケット弾やミサイルではなく、長距離列車砲を使ってますからね。
もっともロケット技術は火薬を使った固体燃料ロケットから液体燃料ロケットへ進化していくものなので、火薬の進歩が遅れている『ギアス』世界では、固体燃料ロケットそのものが存在せず、いきなり液体燃料ロケットが開発されており、その技術的ハードルは高いのかも知れません。

レイラの作戦は完全に読まれており、降下地点で迎え撃ちに合い、無人となった街へ追い込まれるwZERO部隊。そこに待ちかまえていたのはアシュラ隊にアキトの兄シン。アキトにギアスをかけたシーンが回想で描かれますが、どうやら「死ね」と命じたにも関わらず、アキトには効果がなかった様子。またアキトはギアスが暴走すると、自分ではなく敵対する相手に対して「死ね」という感情をぶつけるみたいですな。どうも自分に命じられたギアスが、相手に対するものにひっくり返ってしまったようです。さらにアレキサンダのニューロデバイスを介して、アキトのギアスの暴走がリョウ、ユキヤ、アヤノにも伝播。
しかしシンの乗るナイトメアが大馬神だったとは(^^;。ちょっと引っかかったのがその名称がヴェルケンゲトリクスという事で。これはローマの侵攻に立ち向かったガリア族長の名前で、フランス最初の英雄とされている人物から取っているようですね。
ユーロピア側がこの名を使うのなら分かるのですが、ユーロブリタニア側でしかも日本人のシンが乗る機体に付けられてるのは何か引っかかります。シンが名付けたとするなら、何か思惑があっての命名かも知れません。

しかしあれですな。このアキトのギアス暴走が無ければ、レイラさんの作戦は完全に失敗しており、全滅してましたな(;´Д`)。
この作戦失敗の原因、降下地点がすでにユーロブリタニア側に漏れていたのは、やはりwZERO側に工作員が紛れ込んでいたからのようで。意外な人がラストシーンで何者かと連絡を取ってます。家族の写真が奥さんだけ塗りつぶされ、子供はそのままという事は、子供を人質に取られているのか。
ニューロデバイスの開発者ソフィも何かありそう。『ギアス』本編でシャルル皇帝がラグナレクの接続で、人の意思を一つにまとめて争いのない優しい世界を作ろうとした事を考えると、ソフィとその実験台になったその夫は、ニューロデバイスを使い皇帝と同じ目的を達成しようとしていたのかも知れません。

そしてネタバレ中のネタバレ。
軍師ジュリアス・キングスレイ登場。
ええとどうみてもルルーシュですよね(;´Д`)。
どう本編を折り合いを付けるんでしょうねえ。推測すれば一期と二期の間に、ルルーシュの才能を惜しんだ皇帝が、記憶操作のギアスで偽の記憶を与えてヨーロッパ戦線に送り込んだか。
苦しんでいるシーンを見ると、どうやらルルーシュの記憶操作は完全ではなく、また蔑みの視線を送るところを見るとスザクは記憶操作されていないのか。
一作目予告編に出てきたC.C.はまったく出て来ないですし、ちょっとこの辺方針転換があったかと思ってしまいます。

BD/DVDの方は、一作目よりも間をおかずに発売されるようなので、三作目は案外早く見られるかも知れませんね。

映画『コードギアス 亡国のアキト』第二章引き裂かれし翼竜

2013年10月06日 17時37分06秒 | Movie
見てきました( =゜ω゜)ノ。
今回はまずネタバレなしで。
ネタバレ有りの感想はまた後日書きます。

前半はもたついた感じですが、後半は市街戦中心でガンガン戦い、そしてラストでは結構、次回作以降への向けての伏線が張られていきますね。
そもそも前半部分は果たして必要だったのかなという気もします。一章の予告編とは登場キャラ的な部分で違う部分がありますが、構成案が少し変わったんですかね。前半部分を新たに付け加えて、その分、登場しそこねたキャラがでちゃった感じもします。
各章1時間で全四章構成で完結という構成のはずですが、章が伸びたかあるいはテレビシリーズにつなげる構想が出てきたかなと勘ぐってしまいました。

wZERO部隊のメンバーですが、必ずしも一枚岩ではなく、それぞれ思惑があって動いているようですな。アキトへのギアス発動効果と本編との繋がりを考えると色々と想像させてくれますが、はてさて。

アキトの兄シンは心ならずもブリタニアに身を寄せているわけでもなさそうで、かなりの野心家みたいですねえ。

しかしレイラさんはすっかりアキトにデレデレですなあ(^^;。逆に今回、アキトへの恋心が強調されたので、次回以降、それが原因で足下を掬われそうな気もします。

映画『タイムスクープハンター』

2013年10月02日 22時48分49秒 | Movie
先週末で近所の映画館での公開が終わってしまったので、慌てて見に行ってきました。

さて内容ですが……。
『タイムスクープハンター』ですね(^^;。平常運転です。最後に次回予告やNHKのテロップがないのに違和感を覚えるくらいです。違いといえばモニター画面の文字が見やすくなった事でしょうか(ぉ)。
あとはタイムスクープ社社内が見られた事かな。もっともほとんどオペレーションルームと局長室だけですが。
そういえば局長を演じるのは宇津井健さんですが、主演の要潤さんと合わせると、中の人的には
仮面ライダーG3スーパージャイアンツ夢の競演か(^^;。

今回は安土城炎上の謎を解くという内容ですが、その真相も実に『タイムスクープハンター』らしいといいますか、この点でもいつも通りです。
テレビシリーズでも少ない予算でやりくりしている為か、短いカットをテロップで繋いでいく手法や、屋外セットでも遠くを見せないカメラワークが目立ちますが、それは劇場版でも健在でした(^^;。

まあ『タイムスクープハンター』特番を劇場で公開してみたという感じでしょうか。
あとパンフレットはテレビや劇場版では分からない設定が紹介してあり、なかなかいい感じです。タイムスクープ社が営利企業なのか、公社的な存在なのかいまいち分かりませんけど。

これを契機にドラマ仕立ての教養番組がどんどん映画化されると面白そうですね。かなりドラマよりですが『孤独のグルメ』なんかもそのうちやりそう。もっともテレビ東京なら『美の巨人たち』劇場版というのも面白そうですが。

……いや、待てよ。ここはいっそ『タイムスクープハンター』と『美の巨人たち』のコラボ劇場版とか(^^;。
絵画警察やモデュロール兄弟と写楽の謎を追う沢嶋とか(笑)。
どうでしょうか。NHKさん、テレビ東京さん( =゜ω゜)ノ。

最後にちょっと気になったのが、1985年にタイムワープした時に沢嶋たちの前に現れる不良男子生徒。キャストテロップでは「ヤンキー」となっていたのですが、1985年時点では余りヤンキーという言葉は一般的ではなかったんじゃないですかねえ。もっとも「ヤンキー」は関西発祥の言葉で、舞台が大阪なので関東とは違うのかも知れませんが。パンフレットのコラムにペリー荻野さんが書かれてますが、あの時代では「ツッパリ」の方が一般的だったと記憶してます。

それにしても
タイムスクープ社のコンプアライアンスって……(;´Д`)。

映画『パシフィック・リム』

2013年08月31日 22時11分35秒 | Movie
近所の映画館で今月一杯の割引券があったので、ぎりぎりで見てきました( =゜ω゜)ノ。もちろん吹き替え版です。ただそこは吹き替え版は3Dしかやってなかったんですよね。割引券があってもさらに価格プラスでした。まあそれでも2D版よりは安いのですが。

さて、内容はといえば面白かったです。徹夜明けで朝一に行ったのですが、眠気も吹っ飛びました。
日本のロボットアニメ、特撮怪獣映画の影響が言われていますが、特に「ロボットプロレス」「怪獣プロレス」と揶揄されていた時代の影響が顕著にあるように感じました。考えてみれば日本のロボットアニメ、特撮ヒーローも、最近は剣や銃の武器でスタイリッシュで戦いますからねえ。組み付き、パンチ、羽交い締め等々、泥臭い格闘戦はすっかり見なくなりましたが、まさか最新のハリウッド映画で怪獣と組み討ちする巨大ロボが見られるとは(^^;。

一つ間違えばバカ映画になりかねないし、事実その雰囲気もあるのですが、ぎりぎりでそこまで行ってないのは、監督がメキシコ出身という事もあるのかな。パンフレットを読むと色々と納得する所があります。そういえば怪獣が異次元からの侵略者で謎の存在によって深海に生じた次元の裂け目から送り込まれるって設定って、クトゥルフ神話の影響だったんですな。

それにしても「竹の塚ファイナンス」って……(^^;。

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』感想(註:ネタバレ有り)

2012年12月11日 22時29分51秒 | Movie
それでは一週間ほどたったので『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の感想などを書いてみたいと思います( =゜ω゜)ノ。ネタバレもあるので、未見の方はご注意ください。またしばらくブログ全体の設定を「文頭のみ」にします。記事ごとに全体表示か冒頭表示か切り替えられないので。




さて、おもむろに……。

面白かったか面白くなかったかと問われれば「面白かった」ですね。評価が分かれる展開ではあるかと思いますが「ここから先は誰も見た事がないエヴァ」に突入した感じです。
しかしあの空中戦艦ヴンダーにはビックリ。ちらほら戦艦が出てくるとはネット上のネタバレで見ていたのですが。デカすぎるだろうあれ(;´Д`)。セントグロリアーナ女子学園の学園空母くらいはある……と書くと大した事無さそうですが(^^;、十数キロという単位ですよねえ。随伴している空母や巡洋艦を見ると。重力制御で飛行した時、随伴艦隊も浮上、光の糸が見えるのは昔の特撮に使われて操演のオマージュでしょうな。
デザイン的には人類が独力で作り上げたというよりは、使徒をベースに改造したものに見えますね。『破』冒頭で倒された第三使徒にちょっと似てますが、スケールが段違いだよなあ。
そのヴンダーの主機(メインエンジン)に使う為に初号機を奪還したと。それが金曜ロードショーで公開された冒頭部分ですな。初号機を奪還しようとしたらシンジが着いてきたのか、それとも最初からシンジも救出するつもりだったのかちょっと分かりませんな。
そして『破』ラストの戦いから14年が経過している事が明らかに。ミサトやリツコは相応に歳を取ってますが、アスカは「エヴァの呪縛」とやらで14年前と変わらぬ姿(但し眼帯付き)。旧劇場版から現実で14年経過している事と重ね合わせているともいえますが、『Zガンダム』の時に冨野総監督が「前作から現実に7年が過ぎているのでアムロたちにも7歳、歳を取って貰った」と言ったのを思い出しました。しかしシンジやアスカ、マリたちは歳を取ってないんですよねえ。
救ったはずの綾波もおらずエントリープラグにはシンジの他にはS-DATがあっただけ。そこに現れた零号機そっくりのエヴァ九号機によりシンジはネルフ本部へ……。この辺は息もつかせぬ展開ですな。

崩壊したネルフ本部に来たシンジは九号機に乗っていたのが、自分が救ったのとは別の綾波である知り、さらに自分が原因となってニアサードインパクトが発生したとカヲルから伝えられてシンジくん大ショック。
ダブルエントリーシステムを持ったエヴァ13号機でセントラルドグマにいるリリスに達すれば二本の槍でやり直せるとカヲルから持ちかけられたシンジですが、『序』『破』とは違い『Q』は最後の最後までシンジのやる事はすべて裏目裏目に……(;´Д`)。
リリスに刺さっていた槍はどうやらゲンドウの企みで姿を変えられており、すっかり詰んだカヲルはシンジから預かった自爆装置付きチョーカーで爆死。アスカとマリの奮闘でフォースインパクトは阻止。シンジは脱出したアスカ、九号機の綾波(仮称)と共に赤い大地へ消えていく……。

次回予告ではどうやら半壊された弐号機、八号機をニコイチで改修したらしいエヴァ8+2号機が、エヴァっぽい雑魚メカに夢想するシーンが。今回の予告は一切キャラクターが登場しませんでしたねえ。

テレビ、旧劇場版とはまったく違う展開だったので、先の予想ができずにその点ではとても楽しかったです。
しかしシンジくんじゃないけど、本当に何が起きてるのかはさっぱり分かりませんなあ(^^;。
ニアサードインパクトってなに? リリスはどうしてああなった? 二本の槍は? シンジが助けた綾波はどうしたのか、ネルフ本部はなぜ崩壊して、なぜミサトたちは袂を分かったのか。そしてなによりシンジがニアサードインパクトで人類を滅亡寸前まで追い込んだ原因とされてるのか。『破』のラストでカヲルのマーク6が投げた槍によりサードインパクトは阻止されたはずではなかったのか。その後何かあったとしてもシンジが責められる理由にはならないんじゃないか。

謎は増えるばかりですねえ(^^;。

パラレル説、ループ説、旧劇場版からの分岐説などが言われてますが、個人的には案外素直に『破』から続いているんじゃないかという印象を持ちました。

しかしこの展開だと次がどうなるのかさっぱり読めないですな。どうやらファイナルインパクトを阻止するという展開になりそうですが。
すでにシンジの帰るべき場所は無くなってしまったのですから、ハッピーエンドも難しそうですが予告編にある「希望を教える」場所が救いになるんですかね。
まぁ一番の問題は『シン・エヴァンゲリオン劇場版』がいつ公開されるという事なのですが(^^;。

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』

2012年12月04日 22時55分17秒 | Movie
見てきました( =゜ω゜)ノ。
まだ見てない皆さんもいらっしゃると思いますので、今回はネタバレなしで簡単に。

シンジと一緒に振り回されっぱなしのうちに、あっという間に終わってしまったという感じですね。先日の『金曜ロードショー』で冒頭部分がオンエアされたのですが、あの後まさかこういう展開になるとはまったくの予想外でした。
もっとも私自身は余りネタバレを気にしないタイプなので、ネットで感想や情報をちらほら見ていたのですが、初日の第一回目でこれを見た人はさぞかしぶっ飛んだでしょうなあ(^^;。

謎を読み解こうとしたらきりがないし、画面の情報量に追いついていくのも大変です。その辺を含めた上で、感想はまたいずれ( =゜ω゜)ノ。

しかしペンペンはいずこ?

『劇場版まどか☆マギカ』前編始まりの物語 後編永遠の物語

2012年11月23日 23時16分09秒 | Movie
見てきました( =゜ω゜)ノ。

すでに公開もほぼ終了。ストーリーもテレビシリーズと大きな変更はないので、ネタバレありで感想を書かせていただきます。最後に次回作『叛逆の物語』予告編に関するネタバレ記述もありますので、ソフト待ちの方はご注意を( =゜ω゜)ノ。

さてまずはオープニング。正直、劇場版主題歌『ルミナス』を聞いた時、テレビシリーズの『コネクト』ほどのインパクトはないかなと思ったのですが、映像が着くとまったく印象が変わりました。
この作品の大きな特徴が「幼児向けではなくまたパロディやギャグを廃して、正面切って魔法少女というテーマを描いた初めての作品」だと思いますが、オープニングでのまどかの成長物語がそれをさらに強調してくれました。
両親からの愛を一身に受けて、素直にまっすぐに育ったからこそ、まどかは最後にあんな願いをする事が出来たのでしょうなと納得できます。そしてそんな願いをできるのは、あの年頃の少女だけ。これが大人になると純粋な願いでも色々としがらみが出てきたり、あるいはそもそも純粋な願いができなかったり。少女でもちょっと年かさになると色恋沙汰が絡んでくると(^^;。
しかしまぁオープニングのまどほむは百合百合しすぎ(^^;。お前らもう結婚しちゃえよな世界です(^^;。

上にも書いたようにストーリーは大きな変更は無し。アラサーマミさん同人誌版にも登場したガラスの三角テーブルも健在でなにより(笑)。
もともと1クールの作品を合計約4時間少しの前後編に分けたので、それほどカットされた部分も多くはありません。マミさんの契約や、魔法少女になったさやかとほむらのやりとりくらいですか。
前編はさやか魔女化まで。決着までやるかなと思ったのですが、人魚の魔女戦は後半冒頭に持ってきて、ほむらの回想。そしてなんとテレビシリーズのオープニング『コネクト』が流れるという構成ですな。前編だけが一週間早く公開されたのですが、前編だけ見た人はなかなか悩ましい構成ですな(^^;。

新規観客よりはあくまでテレビシリーズを知っている人向けという事で、どちららというほむら視点の演出になってますな。
テレビシリーズの時、ほむらが天を仰ぐシーンがあったのですが、劇場版では唇を噛むような仕草が付け加えられております。
特にお菓子の魔女戦の後、テレビシリーズだとほむらは、上から落ちてきた何かから視線を逸らすだけですが、劇場版では唇をかみしめながら目を背けると、かなり心情が強調されてますな。三話放送直後から上から落ちてきた何かについては、色々と言われてましたが、ほむらが目を背けるという事は……(((;゜д゜)))ガクガクブルブル。

他にも杏子がまどかにさやか救助をもちかけるシーンで、人魚とユニコーンのレリーフが全面的に書き換えてあるなど、にやりとする演出、変更が数多くありました。

新規作画のみどころはやはり変身シーン。マミさんはわざわざ靴脱いで変身するとか、さやかの水属性、杏子の炎属性が強調されてかなりパワーアップしてますな。さやかが水属性なのは、涙モチーフなんですなあ。まさに「可哀想だからさやかちゃんなんだもん!」です(笑)。

あえて難点をあげればプログラムは前後編一括でいいですから、もうちょっとしっかりしたものが欲しかったですねえ。

ところで私は錦糸町のシネコンで見てきたのですが、それが入ってるショッピングモールolinasのマスコットキャラがリンク先にあるように「◎ー◎」でして(;´Д`)。劇場を出た途端、そのキャラののぼりやポスターが目に飛び込んでくるとどうしてもキュウべえに見えてしまいます(^^;。

以下、次回作『叛逆の物語』予告編に関するネタバレがありますのでご注意を( =゜ω゜)ノ。
さて最後に次回作の予告が流れました。音声が一斉に流れる形なので全部聞き取るのは難しかったのですが、どうやら『永遠の物語』後の、いわゆる「アルティメットまどか」世界の話になりそうですな。聞き取れた範囲では、あの世界に魔女システムが現れる様子。また仁美への言及もあったので、話には絡んできそうです。
魔女が消滅したものの、まどかが世界の歴史が変わる事を望まなかった為、その代替品として魔獣が現れたのがあの世界ですが、それならば近いうちに見滝原にワルプルギスの夜に匹敵する強力な魔獣が来るのではと、テレビシリーズ終了直後から推測されてましたが、そんな話になるのでしょうか。まどかなし、さやかは円環の理に御導かれになって(笑)、ほむらは時間操作能力を失いまどかの能力を引き継いでいると、いわばジョブチェンジ直後。マミ、杏子が健在とはいえ、果たしてこの戦力でワルプルギスに相当する魔獣を倒せるのか。
もっとも杏子が見滝原の制服だったり、さやかが健在だったりと、一筋縄ではいきそうにないですねえ。
テレビシリーズ、劇場版、コミックスピンオフと五人勢揃いは画面に出てきてない(いくつかのループ中には五人揃った事があるようですが)事を考えると、魔法少女五人で戦うのは『叛逆の物語』に取ってありそうですね。
あとは予定通りに来年公開されるのを期待するだけです(^^;。

映画『コードギアス 亡国のアキト』第一章について色々

2012年08月14日 22時36分13秒 | Movie
コメントでnaiさんが指摘してくださった「リョウたちがスマイラス将軍を人質にしようとした」件について。昨日も書いたのですが、もうちょっと詳しく。映画を見ていた時は「リョウたちはブリタニア軍の特殊部隊と偽ってスマイラス将軍を謀殺。厭戦感の漂うユーロピア世論を焚きつけてブリタニアとの徹底抗戦に持っていく事により、結果的に日本の利益になるよう仕向ける」作戦かと思っていたのですよ。わざわざブリタニア軍のナイトメア「グラスゴー」を入手しようとしてましたからね。それだけに「居場所が欲しい」というリョウの要求は意外でした。あるいはアキトを残して全滅したwZERO部隊にリョウたちの親戚が居て、レイラへの復讐なのかなとも思ってましたが。グラスゴーに拘ったのは、単に第一期一話へのリスペクトなのかも知れませんが。
まあリョウが言ってる事がすべて本当かどうなのかはまだちょっと分かりませんので、その辺は第二章待ちですね。

それともう一つ気になった点。
作中では革命後、断頭台の露と消えたナポレオン将軍が生きていればとスマイラス将軍が言ってましたが、それから察するにフランス革命後、ナポレオンは皇帝にならぬまま内紛で処刑された世界のようですな。
ちょっと気になったのが、ギアス世界では「火薬の発達が遅れそれにより絶対君主制が現代まで存続した」事で。
フランス革命などヨーロッパの市民革命は「銃による革命」と言われてますからね。ヨーロッパでは貴族や騎士階級と、一般市民、農民では食べてるもの自体が違い、これが同じ国の人間かと思われるほど、階級差による体格差があったそうです。到底、素手や剣程度で武装しても、市民や農民はまったく貴族、騎士階級に歯が立たない。それをひっくり返したのが銃器の発達と普及と言われております。その銃器の発達と普及がなかったはずのギアス世界で、どのようにヨーロッパの市民革命が起きたのか興味深いところでありますね。作中の描写を見てるとユーロピアも有る意味、貴族化してしまってるようですから、革命と言うよりは富裕層が貴族階級を追放した、言わばクーデターだったのかも知れません。

あとネットでつらつら感想を見ていて、なるほどと思った事。
レイラはいつどこで誰から合気道を習ったのか。アキト自身が言ってるように、ユーロピアの人たちは余り日本に関心や興味もない。冒頭アノウ司令をぶん投げたレイラに、クラウスがいった台詞も台本だとカタカナで「ジュージュツ」とあったんでしょうな(^^;。
どうやらレイラは過去に日本人と接点があり、それがwZERO部隊を発案する切っ掛けになったのかも知れません。
アキトが意味ありげに「パリにいた事がある」と言ってますし、レイラに合気道を教えたのはアキトの父。アキトはレイラに有った事があるのを覚えているが、レイラは忘れてるとかそういうパターンですかね。そうなるとアキトの父は外交官や駐在武官辺りか。
wZEROという部隊名も意味ありげですからねえ。あの時代だとZEROと言うと、当然、仮面の変態もとい(^^;仮面のテロリストを連想するでしょうから。
「with ZERO」=「ゼロと共に」という意味でしょうかねえ。

映画『コードギアス 亡国のアキト』第一章「翼竜は舞い降りた」

2012年08月10日 21時46分09秒 | Movie
見てきました( =゜ω゜)ノ。ネタバレもありますのでご注意を。ネタバレ防止の為、当面の間、ブログ記事は全文非表示としますのでご注意を。
                                                          以下、ネタバレ有り
完全な意味での劇場用アニメではないのですが、大画面でも作画は見劣りすることはありませんでした。特にCGで描かれたナイトメア戦はこれまでにないアングルで動きまくり。『反逆のルルーシュ』では日本の都市圏での戦いでしたが、ヨーロッパの森林で暴れ回るナイトメアは新鮮ですな。
主人公日向アキトが乗るナイトメア「アレキサンダ」は、四脚歩行形態のインセクトモードになるのですが、考えてみるとあれはなかなか合理的なんですよねえ。歩兵というのは戦闘中は終始、中腰や匍匐で移動しますからね。しかしCM見た時から思っていたのですが「アレキサンダ」って、何かドロッセルお嬢さま一期バージョンを思わせますな(^^;。全体的に女性的なフォルムをしているのですが、それには何か意味があるのでしょうか。

ヒロインのレイラがイレブンのアキト達に同情的なのは、自分もある意味似たような境遇だった為ですかね。彼女自身も亡命ブリタニア貴族の娘。ユーロピア連合(EU)の財閥マルカル家に引き取られたとはいえ、彼女もEUには身を置く場所がないというわけですな。まあアキトたちにとってブリタニアは自国を滅ぼした仇敵ですが、一方母国と戦っている事になるレイラには、今ひとつそう言う悲壮感がありませんでしたね。レイラなりに割り切っているのか、何か思惑があるのか。
レイラの両親は死んだと言ってましたが、案外シャルル皇帝と血縁があったりするんですかね。ルルーシュやユフィの異母妹で、実は王位継承権があるとか、あの世界では普通にありそうですねえ。

レイラの上官スマイラス将軍の台詞でEUの成り立ちが明らかに。フランス市民革命が発端でナポレオンが帝位に就かずに処刑された世界のようですな。ジャコバン党がそのまま恐怖政治を続けた世界でしょうか。その影響でヨーロッパ中の王侯貴族がすべてブリタニアに亡命したというわけでしょうね。
そういえば冒頭のシーンでアキトたちイレブン部隊の指揮を執っていたアノウが「ハラキリやカミカゼ」と言ってますが、あの世界でも太平洋戦争に相当する戦争があったんですかね?

その冒頭の戦闘シーン。アキトの目が赤く輝きギアスにかけられている事が分かります。ユーロブリタニアのシン・ヒュウガ・シャイングがギアス持ちの様子。名前からしてアキトの血縁者であるようですが、アキトは彼にギアスをかけられていたのか?
シンは自分の後見人であったブリタニア貴族をギアスで自殺に追い込むところを見ると、ルルーシュと同じく絶対遵守のギアス、アキトにかけられたのはスザクと同様「生きろ」命令ですかねえ。
アキトとシンが血縁なら、なぜ敵味方に分かれているのか。真田家のように家を守る為、敢えて袂を分かったか。またラストシーンでアキトが「自分は一度死んだ」と言ってるように、戦場でアキトが行方不明になり、シンは生存を知らないままユーロブリタニアに身を寄せたとも考えられますが、はてさて。

軍に身を寄せたアキトとは対照的に、自らの生きる場所を求める日本人リョウたちはスマイラス将軍を人質にしようとしてアキトに阻止され失敗。この時のアキトはギアスが発動してなかったみたいですな。
結局、リョウのグループもレイラの率いるwZERO部隊に編入される事に。
お姫さま的なレイラの元に、行く当てのない荒くれ共が集う王道展開ですな。

しかしリョウとは対照的にアキト、そしてレイラも最終的な目的が今ひとつ分かりませんな。一見アキトの目的が重要に見えて、実はレイラの目的が深くストーリーに関わって来そうな気がします。そもそも彼女の出自に何かありそう。また作中でさりげなく流されていますが、wZERO部隊はレイラ自身の発案であり、EU一般兵の配属を求めているように、イレブンを中心にした事実上の外人部隊を目指したわけでも無さそう。敵の側面に回り込み奇襲をかける事を目的として、その神出鬼没ぶりをブリタニア軍は古代ローマを苦しめたカルタゴの名将に例えて「ハンニバルの亡霊」と呼んでいるほど。
神出鬼没ぶりは「アレキサンダ」の機動力故にか。あるいは他に何か秘密があるのか。
wZERO部隊構成メンバーも民間人を含めてレイラがチョイスしたようですし何か秘めた目的がありそうですな。

そして予告編によると第二章ではレイラもナイトメアに乗るのか? そして列車からヨーロッパの大平原を見つめるスザク。どこか悲しげな表情のC.C.。リョウたちも素直にレイラに従う様子でもなく一波乱ありそうです。

全四部構成の第一章で上映時間も一時間弱なので、いよいよという所で次回へ続くというのが何とも悩ましい(;´Д`)。気になるのはルルーシュの登場があるのかという事で。『R2』の終盤は少し時系列が飛んでいる所があるので、そこにねじ込む事もできそうですが、さてどうなるか。
続きが気になります。

映画『テルマエ・ロマエ』

2012年07月26日 23時20分49秒 | Movie
公開終了直前に見に行くのがMyジャスティス( =゜ω゜)ノ。

ほぼ公開も終わりなのでネタバレ有りでいきます。例によってソフト待ちの方はご注意を。

そんなわけで思いの外ロングランになった『テルマエ・ロマエ』。ようやく見てきました。
「見ているうちにだんだん阿部寛が古代ローマ人に見えてくる」と言われてましたが、さもありなん。それもやはり古代ローマのセットと外国人エキストラの存在がデカいですね。海外の大作テレビドラマ用に組んだセットやエキストラを借りられたそうですが、やはりCGでは表現できない存在感は重要ですな。日本の銭湯や温泉との対比も良かったです。セットを借用できるから企画が通ったのかも知れませんが、逆に言うとなかったら成立しなかった映画ですな。転じて日本ではテレビでレギュラー時代劇がなくなり、時代劇映画も減っている。そうなると映画セットもいちいち組み直さなければならないわけで、今後の時代劇が不安ですな。

前半は原作のエピソードをつなぎ合わせ、後半は戦場近くに湯治場を作る原作を大きく膨らませています。原作各話ゲストヒロインを同一人物として後半はそのヒロインも古代ローマにタイムスリップ。同様に湯治場のお年寄りたちもタイムスリップしてルシウスと共に湯治場を作る展開です。

まああまりSF的解釈を突き詰めても意味がない作品ですが、あえていうなら『戦国自衛隊』解釈ですかね。
ケイオニウスとアントニヌスの不仲が原作よりも強調されているので、ヒロインがタイムスリップしてこなくても、アントニヌスの皇帝就任はなくなっていたようですし、歴史が本来の流れからずれてきたので、ルシウスがタイムスリップ。未来からの情報を持ち帰り結果的に歴史は元の流れに戻ったということか。

それにしてもルシウスの嫁を寝取るのがマルクスになっていたのは笑いましたが(^^;。

しかし映画になると原作では余り気にならなかった点、タイムスリップしてきたルシウスが蛍光灯の存在に注意を払ってないのが、妙に引っかかりますな。

タイムスリップから戻る切っ掛けが原作とは違っていたのですがラストシーンで納得。ルシウスが原作よりも涙もろくなっていたのはその為か。

現在では話者がおらず、正確な発音が分からない古代ラテン語をヒロインが猛勉強しただけですぐに覚えたり、後半の時間経過がいまいち曖昧なのはまあご愛敬か(^^;。
ヒロインがタイムスリップしてからローマ人も日本語で話すだろうにどうするのかと思っていたら画面隅に「Bilingual」と来るとは(^^;。

それでは風呂に入ってきます( =゜ω゜)ノ

映画『デスノート The LastName』感想

2007年01月29日 20時29分36秒 | Movie
上映もほぼ終了したようなのでネタバレありで行きます。
DVDをお待ちの方はご注意ください( =゜ω゜)ノ。

『デスノート』という作品の見方には、大雑把に分けて2種類あ
ると思うんですよ。
一つはテーマと言うか問題提起を中心に見ていくスタイル。ライ
トとLの言う「正義」とは何か、人が人を裁くとはどういう事か。
この場合、ドラマが主でデスノートというギミックは従。デスノ
ートが現れた事によりドラマが展開され、テーマへと集束していく。
そしてもう一つが「デスノート」というギミックを主に見ていく
スタイル。「名前を書くとその人が死ぬ」というアイテムをどう
使うか。そして使われた事をどう見抜くか。そのトリックを考え、
見破るのが楽しみ方。こちらがもう一つ。まぁ、完全に二つに分
ける事も出来ず、双方がある程度の確率で混じり合ってる場合が
ほとんどでしょうが。
私はどちらかというと後者の見方をしていましたね( =゜ω゜)ノ。
つまり「デスノート」を中心とした頭脳戦。ライトがデスノート
を使う理由、Lがライトを追う理由というのには、まぁあまり関
心がない。
映画版『デスノート』前後編は、原作読者の間でも賛否が分かれ
ているようですが、上記の見方のスタイルによる違いが、その評
価の違いにも繋がっているようです。
私のように「デスノート」というギミックの使い方に注目してい
た人は、映画版の評価は高いんじゃないでしょうか。
逆にテーマを中心に見ていた方は、ライトの性格が所々で変更さ
れている事もあり、不満が残ったのではないかと思います。

原作を読んでいるとデスノートのルールには、未使用のものがあ
ります。それを読んでいると、色々と使い方が想像できるのです
よね。いわば「デスノート」というギミックを使い、新たにスト
ーリーを展開したのが映画版前後編なのでしょう。
その意味では前編のラスト、そして後編でLがライトを追い詰め
るために使ったトリックはまさに脱帽ものです。
もっとも原作のストーリーを重視する向きには、自他ともに認め
る臆病者のLが自らの命を投げ出してまで、あのようなトリック
を仕掛けるかという疑問があるのも当然でしょう。
ただ考えてみると、Lという存在はデスノートというギミックと
セットというか、予め仕込まれているように思います。
デスノートを使うと完全犯罪が可能。しかしそれを頻繁に行うと
世界最高にして、世界中の警察に影響力を持つ探偵Lが登場する。
作品世界ではこれが道理であり必然。デスノートが消える時、L
も消える。逆に言うとLが消えるならデスノートも消えなければ
ならなかったような気がします。その点、原作第二部はやはり不
満が残りますね。

このようにギミック中心に『デスノート』を見ていくと、『ジョ
ジョの奇妙な冒険』のスタンドを思い出します。スタンドも画期
的なアイディアですが、設定や展開をちょこっと変えれば他にも
色々と応用が出来そうです。というわけで、色々な作品でスタン
ドのバリエーションが登場しました(私もやってますが(^^ゞ)。
それと同じように、これから「デスノート」のバリエーションも
出てきそうですね。まぁ、実際にちらほら出てきますが(^^;。

さて後編『The LastName』を見てのちょっと疑問。
やはり二冊のデスノート確保した状態で、Lが自分の命を投げ出
してまでライトにトリックを仕掛ける必要性が有るかどうかですね。
まぁこれはライトが高田を殺した方法が分からない。ミサのノー
トが偽物と分かれば、間違いなく高田を殺したのと同じ手段を取
るだろう。そこを押さえる。しかし死神という超常の存在がある
以上、その手段も常識では計り知れないものかも知れない。最悪、
捜査陣が全滅する可能性もあるということで、保険をかけておい
たのでしょうな。私はそう解釈しております。
途中まではLの思い通りに進んだが、ライトがレムを使う事まで
は予想できなかった。
そう考えると映画版のラストは文字通りライトとLの痛み分けな
んですな。
あとはLが自らの名をデスノートに書いた事を夜神部長に見せる
シーン。
夜神部長はそれがどうしてLの本名だと分かったのかと(^^;。
Lやワタリなら身分証明書くらい簡単に偽造しそうです。ひょっ
として、偽名を書いたのではと思いましたが、それならレムが名
前を書いた時点で死んでいるんですよね。レムがワタリの名前し
か書かなかったとは思えないし。
まぁ夜神部長は一本気な性格ですし、Lの覚悟を見て取ったので
しょう。

あとは死神たちがデスノートのすり替えに気づかなかったのかと
いう点ですな。原作でニアが魅上のデスノートをすり替えた時、
予め死神が憑いていない事を確認してから実行していますが、映
画だとその辺りの描写はすっ飛ばされています。
とはいえリュークならデスノートのすり替えに気づいても、それ
を看過しそうですね。問題はレムですが、ライトに憑いている以
上、捜査本部を離れる事が出来ない。すり替えたデスノートの持
ち込みや、打ち合わせもライトが不在の時に行ったと考えるのが
妥当でしょう。

そして最後の疑問。
今、原作コミックは全巻貸しており手元になく確認できないので
すが(;´Д`)、確か「人間が自らの名前をデスノートに書いた」場
合のルールは明記されていないですよね?
デスノートは本来、死神が人間から寿命を貰うためのものですか
ら、自分の名前を書くというのは想定外の使い方のはず。なにか
例外事項があるのでは? エンディングテロップの後に出た予告
で、そう思ってしまいました(^^;。

映画『デスノート The LastName』

2007年01月26日 20時24分08秒 | Movie
今週で上映終了だったので見てきました( =゜ω゜)ノ。

個人的には満足な出来ですが、序盤がいささか詰め込み過ぎ
でしたかね。
ラストはオリジナル展開で、あっと驚くトリックが仕掛けら
れております。これには正直、一本取られましたが、よくよ
く考えてみるとちらほら疑問が。
まぁ考えていけば、推測は成り立つので破綻しているわけで
もないのですがね。
それにしても痛感したのは、やはりこの『デスノート』という
作品、ライトとLの対決だからこそ面白いという事です。
そういった意味では、原作第二部はやはり消化不良だったなぁ
と思いました。
しかし実写映画版後編で一番印象に残ったのは夜神部長でした。

詳しい感想はまた後ほど( =゜ω゜)ノ。

映画『デスノート前編』

2006年08月12日 20時58分35秒 | Movie
世間様が『ゲド戦記』だの『時かけ』だの『日本沈没』だのと言
っている昨今ですが、今更見てきましたよ( =゜ω゜)ノ。
結論から言うと個人的には面白く見られました。
劇場公開はほとんど終了していると思いますので、ネタバレあり
で感想いきます。
DVD待ちの皆さんはご注意を('ω')ノ。

以下、映画『DEATH NOTE 前編』ネタバレ有り。

さて私としては面白く見ることが出来たのですが、確かに賛否が
分かれるのも納得できます。
なんと言ってもライトが基本的に普通の好青年という所からスタ
ートするんです。
原作のライトは何一つ不自由なくエリートコースを突き進む超勝
ち組。しかしその中で社会に対して漠然とした不満を持ち、デス
ノートを使った理由も最初は「退屈だったから」。
そしてその力を知るや、デスノートで社会の悪を一方的に断罪し
ていく事を決め
「僕は新世界の神になる」
という名台詞に繋がるわけですな。
しかし映画の場合、この名台詞がありません。恵まれた環境で育
った優等生なのは変わりありませんが、映画のライトは、警察が
法律で裁けぬ容疑者を組織ぐるみで隠蔽している事を知り、社会
に対して絶望を抱き、そこへまるで引き寄せられたかのようにデ
スノートが現れるという展開になっております。
つまりライトが最初にデスノートを使う背景に、観客が納得でき
る理由が用意されているのです。エリートコースを進んで来たが
故に、歪んだ現実の姿に耐えきれず、手にした超常の力でそれを
一方的に変えていこうとする。しかし自らの身を守る為、本来は
自分と同じ立場に立つ者たちも手にかけ、そして最後には……。
デスノートを手にしたが故に、自覚のないうちに悪へと転落して
いくライトの姿を描いているわけですな。
それはそれで原作未見の人にも分かりやすく、そしてこれを独立
した作品と見なす場合にも、納得のできる範囲内ではないかと私
は思いました。
しかし一方でこの変更がライトの異常性、凶悪性をスポイルして
しまったのもまた事実かと思います。
神になると言ったライトにリュークが呟く、やはり名台詞
「人間て面白ッ!」
ですが、これは使われたものの別のシーンとなっています。
どうも映画のライトは神となり新世界へ君臨する事までは考えて
いないようです。そういった意味では、映画の方がまだまともで
すね(笑)。まぁやはりライトはまともな優等生のようでいて、
どこか壊れているからこそ魅力が有ったわけですが。
映画のライトはLさえ現れなければ、デスノートを使ってもすぐ
に社会が変わらない事に気づき、数日でデスノートを焼却してし
まいそうな気もします。
さてL。ライトが割と普通になっていた分、Lの異常性が際立っ
ていました。制作者としては観客をライトに感情移入させ、彼を
捕まえようとする、本来は正義の側の人間であるLを不気味に描
こうとしたのかも知れませんな。
しかしそのL、登場がやや遅めだったので、ちょっと物足りなく
思いました。松山ケンイチのLはなかなか原作の雰囲気を良く出
していましたのですが。他のキャストもワタリの藤村俊二、松田
さんの青山草太などなかなか合っていたと思います。残念なのは
夜神部長のヒゲとメガネが無かった事ですな(^^;。
映画『デスノート前編』の方向性というのは、前半である程度、
見えてくるわけですが、実はラストでそれがひっくり返されます。
散々「デスノートを手にしたが故に転落していく悲劇の優等生」
だと描写されていたライトが実は心底、悪。某ギャングの台詞で
はありませんが「自分の目的のためには他人を平気で犠牲にする」
正真正銘の悪だと分かるわけです。
これには一本取られました。原作既読者からすると、あれっと首
を傾げるような中盤の描写も、このラストへ持っていく為の伏線
だったと分かれると納得できます。
まぁある意味、映画の前編全てを使ってライトのキャラ立てを行
ったようなものですな。そう考えると後編への期待も膨らみます。
もっともラストシーンのLとの出会いからすると、やはり原作の
大学入学式の名シーン。
「私がLです」から、帰宅したライトの
「くそ! やられた!!」
までもない事になってしまいそうですが。
原作から微妙にずれている所もありますが、それなりに面白く見
られたのは、
「超現実の手段を持つ大量殺人犯」対「世界中のあらゆる警察を
動かせる探偵」という図式はちゃんと残っていたかだと思います。
『DEATH NOTE』の面白さは、私個人にしてみると「現
実ではあり得ざる力」と「現実的に可能な最大限の力」を、二人
の登場人物が知恵を駆使して使う所だったのかも知れません。

前編は楽しく見られたので、後編にも期待ですが、どうやらサブ
タイトルは「The LastNAME」で、映画の最後に出た
予告では「Last」の「L」はLと掛けているようですな。
つまり「Lの名前」という意味にも取れそうです。
映画としては原作のヨツバ編前まで決着となりそうです。清楚高
田も登場するようですが果してどのように落とすのか楽しみです。
でもヨツバ編前に終りだと、おひょいさんの狙撃シーンが見られ
ないんだよなぁ(^^;。

(誤字とカテゴリー分けの間違いを修正しました(^^;)