劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル (2010)

2010-05-14 19:50:21 | Weblog
劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル (2010)

U.S. Release Date:

■監督:堤幸彦
■キャスト:仲間由紀恵/阿部寛/松平健/生瀬勝久/野際陽子
■音楽:辻陽/主題歌:熊谷育美『月恋歌』
■字幕:
■お勧め度:★★(★)

 「自称売れっ子天才奇術師・山田奈緒子と石頭の天才物理学者・上田次郎の迷コンビが、毎回怪しげな超常現象の秘密を解き明かす人気TVシリーズの映画版第3弾。松平健をはじめ豪華ゲストを迎え、とある寒村を舞台に、全国から集った霊能力者たちが繰り広げるバトルロイヤルの行方を描く。主演は仲間由紀恵、阿部寛。監督は堤幸彦。
 山奥にある万練村では、村を災厄から守ってきたという霊媒師“カミハエーリ”が亡くなり、100日以内に新たなカミハエーリを選定しなければならなくなる。方法は、全国から霊能力者を募り、互いに戦わせて、最後に生き残った一人をカミハエーリとするのが古くからの習わしだった。そんな中、上田は村の青年からこの風習を止めさせるよう頼まれ、霊能力の存在を否定するため万練村へと向かう。一方、ステージの仕事をクビになり、お金に困っていた奈緒子は、興行主から聞きつけた万練村の話に飛びつき、霊能力者のふりをしてカミハエーリとなり、村人から貢物をせしめようと、万練村へ向かうのだったが…。」(allcinema.net/より。)

TVシリーズが好きで、その劇場版が観たければ楽しめるだろうが、映画作品としては...。監督の性格だろうか、妙にバランスを取りすぎた感じ。上の「解説」には書いてない事で言うと、「青年」とその彼女の悲しい恋物語りが大きな部分を占めるし、最大のミステリーになっている。映画作品として面白くしようとする気があったら、もうベテランと言える仲間由紀恵と阿部寛にもっと任せて、漫才とまでは行かないにしても、そのような物にした方が良かったのでは。テーマ的には、上の恋物語りと「風習」というものが、はっきりとあるので、それとのコントラストとして、ギャグっぽい部分をもっと入れても良かったような。キャスト的には「豪華」にしても、主演の二人と松平健以外は出てるだけっぽい。特に戸田恵子はもったいない使い方。個人的にがっかりしたのは仲間由紀恵の喋りが普通、現代調になってしまった事。前作では、仲間由紀恵の時代劇っぽい喋りが面白かった。もっともこれが癖だったのなら直して当然だし、そうしなくてはならないのだろうが、面白味はなくなる。要するに、ここが面白いという部分が無い。全体的にまあまあ面白いという感じ。過去の作品からしても、少なくとも仲間由紀恵ならば演技力だけでも観れたはずだが、TVシリーズの劇場版という事で、それも押さえてしまっている。バランスの取りすぎ。それにロケ地がどこだか忘れたが、寒村というより、ごく普通の山村っぽい所で、これも本物の寒村でやったら映画っぽくなってしまうという、妙なバランス感覚だろう。TVシリーズを映画化するのに、原作に忠実にやる必要は無いのじゃないか。原作から逸脱したような、あるいはパロディーでも。本作は単なる「劇場版」だろう。

ヒアリング度:
感動度:
二度以上見たい度:★
劇場で見たい度:
ビデオ/DVDで欲しい度:
ビデオ/DVDで見た方がいい度:★★★★
ムカつく度:
考えさせられる度:
(「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合)