今日から再び「授業で役立つ指導の技術」を連載します。
このブログのメインなので、引き続き改訂をしながらアップしていきます。
まずは「指導の技術」編から。
次のように分類して紹介します。
1 全員を動かす技術
2 集中させる技術
3 知的好奇心を高める技術
4 考えさせ、確認する技術
5 子どもを乗せる技術
6 その他の技術
2 集中させる技術
3 知的好奇心を高める技術
4 考えさせ、確認する技術
5 子どもを乗せる技術
6 その他の技術
はじめに、全員を動かす技術から
「この問題わかる人」
「は~い」
「はい、○○さん」
「□□です」
「はい、よろしい」
「は~い」
「はい、○○さん」
「□□です」
「はい、よろしい」
このパターンの授業が実に多い。
当たり前のように行われているこのような授業の問題点に気づくべきである。
できる子だけ、分かる子だけで授業を進めていく。
手を挙げなければ当たらない。緊張感が緩んでしまう。
なかには、聞いていない、参加していない子もいる(かもしれない)。
教師は流れているので疑問にもたないが、実は、何割かの子は分かっていない。
そもそも、教師がわかっているのかわからないのかがわからないことが問題である。
授業は、全員が参加してこそ授業なのである。
「こうやっても私のクラスは全員が話を聞いています」という小学校の教師がいた。
小学生だから、教師の圧力に従っている(かもしれない)のである。
いや、この消極的な態度の積み重ねが中学校で出るのである。中1の夏休み明け、あるいは中2のGWなどに多い。
やがて、机に伏せ寝をするようになることが多い。
不登校や非行はこの延長にある。
その後の人生を捻じ曲げてしまうことすらあるのだ。
(実際にこれまで何例も見てきた。)
私たちは、全員の学びを保障しなければならないのである。
ここでは、そのための全員を動かす技術を紹介する。
《 隣同士で答えと理由を言う 》
共に学び、共に高め合うことは、学校教育の真髄だ。
単に知識を得るだけの場なら、学校の存在価値は薄い。
共に学ぶ力を育てるためには、そのためのスタイルをとってやることが必要だ。
隣同士説明し合うのは、最も簡単で、誰もが参加できる有効な方法である。
簡単に全員に発言させることができることが最大のメリットである。
毎時間、最低1回は取り入れたい。
「じゃんけんで負けた人が勝った人に説明しなさい」と言う指示は、中学生でも喜んでやる。
教師は、子どもの中にすぐに入り込んではいけない。
まずは、全員が参加しているかをチェックしよう。
欠席等で隣に人がいない子も参加できるように配慮してやろう。
周りが気づいて「いっしょにやろう!」と声を掛け合える学級を目指すべきである。
「資料集○ページを見てごらん。」
などの指示の後に、
「はい、隣同士確認」
の一言を加えるだけで、授業への参加率が下がらない。
これで、多くは救われる。