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インザビルディング / In the Building

音楽(HIPHOP etc),小説(ミステリ etc),漫画,落語…
Who'z in da building?

宇宙兄弟

2008-08-04 | 2F: 書庫
『宇宙兄弟 / 小山宙哉』

ハルジャン、ジジジィと名作を生み続ける小山宙哉さんの
最新作、宇宙兄弟。こないだやっと2巻を読みました。

あらすじ
幼少時代、星空を眺めながら
約束を交わした兄・六太と弟・日々人。
2025年、弟は約束どおり宇宙飛行士となり、
月面の第一次長期滞在クルーの一員となっていた。
一方、会社をクビになり、無職の兄・六太。
弟からの一通のメールで
兄は再び宇宙を目指しはじめる。


GGG(ジジジィ)も同様でしたが
絵柄は素朴な感じなのに、ドラマ性が半端ないです。
本作の主人公、六太は最高に人間くさいスーパーマンって感じで
すごい愛着がでてきますねー。

私自身が次男坊なので、兄の目線というのがわからず
夢を叶えた弟と、なかなか前に進めずいら立つ兄というのが
なかなか感情移入できないのですが、
描写が丁寧なので、問題ないです。楽しめます。


子供時代の不思議な体験が今後どう展開するのか?
SF(少し不思議)的な展開がでてくるのか?
どう転んでも、これは名作な予感。買い。



evolution

2008-08-02 | 2F: 書庫
『生物の謎と進化論を楽しむ本 / 中原英臣&佐川峻』

あなたの科学リテラシーを試す良本。

著者がウイルス進化論を唱える二人なので
ダーウィン進化論の解説から始まり、
メンデル、ドーキンスの解説をし、
そして自身のウイルス進化論を展開。

ウイルス進化論について、学説としての強度は
まぁともかくとして、ネタとしては面白いですね。
なにせ、ジョジョの「弓と矢」理論にも採用されているし。

キリンの首は何故長い?に対する答えとして
ダーウィン進化論かウイルス進化論か?と問うチャプタ
あたりで、「あれ?」と思うかもしれませんが
これはエンタテイメントなのだと思えば楽しめます。


海獣の子供

2008-08-02 | 2F: 書庫
『海獣の子供 第3巻 / 五十嵐大介』


世界中の海洋に纏わる数々の異変、
ジュゴンに育てられた「空」と「海」という少年。
二人と関わる若き天才海洋学者、アングラードと
悲しい過去を持つ海洋学者、ジム・キューザック。
海中で失踪した空と、空に「隕石」を託された琉花。


天才、五十嵐大介の最新最長連載漫画。
表紙絵が相変わらずとても美しいです。
琉花の体に海のうねりが映っている感じ。

うーん…まだ謎は謎のまま。一体どんなふうに
物語が着地するのか?というか着地するのか?しないのか?

次巻がほんとに楽しみ。



ハリー・ポッターと死の秘宝

2008-07-27 | 2F: 書庫
『ハリー・ポッターと死の秘宝 / J.K.ローリング著』

以下ネタバレもあったりなかったり。


『賢者の石』から読んでいたハリーポッターもついに最終巻。
読了してしまいました。映画も順調に製作されているようですが
果たして「死の秘宝」が作られるころの俳優さんがたとの
年齢照合は大丈夫なのか!?終章はどんな配役になるのか!?


ちなみに好きなキャラクタは
ネビル・ロングボトムとルーナ・ラブグッドだったので
彼と彼女もぜひ終章にでてきて大人になってからを書いてほしかったなぁ、と。
ネビルくんはクライマックスでしれっと活躍しまくり。
あやうく主人公かと思ったわ。

しかしこの長ーい物語中の伏線も無事回収されて、
広げた風呂敷が無事とじられてよかったよかった。
特に気になってしょうがなかったところについては
「第33章 プリンスの物語」として1章まるごと使って
過去が語られると、やっとすっきり。
プリンスくん顔に似合わず純情少年、という面白設定。

うーんローリングさんの次回作楽しみ。

図書館戦争

2008-07-21 | 2F: 書庫
『図書館戦争 / 有川浩』

最強恋愛小説家、有川浩さんの
大人気シリーズ、ついに読みました。
というか気づいたら、図書館戦争→内乱→危機の
3冊まで読み進めていました。いつのまに、自分。

しかしこれは予想以上にベタ甘ラブコメっぷりだ…

こんな糖分たっぷりストーリをしばらく恋愛から遠ざかっている
四捨五入したら30男子が読むともう…いたたまれなくなってきます。

おはなしのほうは、検閲の存在する未来において
メディア良化委員会と戦う図書隊の活躍を描くエンタテイメント大作!

僕は、善悪関係なく他人に選択肢をつぶされるという行為が
一番我慢ならないたちなので、検閲なんかあろうものなら
「もうがまんできない」(ジャガタラ)ですよ。

つーかまじめに検閲について考えさせる物語ではなく
あくまで、ラブコメ。ひたすら甘い。むずがゆい。
しかし、おススメ。ひたすら楽しい。



監督不行届

2008-07-20 | 2F: 書庫
『監督不行届 / 安野モヨコ』

ダブルアンノ(庵野と安野)夫妻 A.K.A.
ロンパースとカントクくんの結婚生活を
描いたエッセイ風味漫画=オタ嫁道。

作中かなりの引用がありますが、巻末には用語解説まで
ついた親切設計。そして島本和彦先生とカントクくんが
同級生というびっくり情報も交えつつ。

これ読むと結婚いいなーと思えます。
まぁ当分せんやろーけど。


私はおたくの素養がないというか
世代的にど真ん中のくせに「エヴァ」を見たことが
ないようなあまのじゃく(流行ってたので見なかった)。
いつか、こそっと見てやろうと思っています。

これは結構まえにでた漫画ですが、未だによく読みます。
安野さんの漫画のなかでいちばん好き。
今はまだ各誌連載お休み中なんかな。
続き描いたからぜったい読むのにな。

FLIP-FLAP

2008-07-13 | 2F: 書庫
『FLIP-FLAP / とよ田みのる』

名作ラブロマの作者とよ田さんの最新作。

「普通」の高校生、深町は卒業式に
勇気を振り絞って、憧れつづけた山田さんに
告白する。しかし意外な返事とともに普通でない条件が出された!?

from ゲーセン to ANYWHERE!!


作者が自らハマっているらしいピンボールを題材に
人生と情熱を描いた超大作!全1巻ながらもかーなり満足の読後感。
恋愛要素はほとんどないけど、いい味でてます。

ピンボールやったことないけど、やってみたくなりますな、これ。

「この作品はフィクションです。実在の人物・ゲーセン・団体等とは
一切関係ありません。」(奥付より抜粋)
細かいけど、んー遊び心。

リカってば!

2008-07-12 | 2F: 書庫
『リカってば! / 長谷川スズ』

長身で大雑把なリカと小柄で可愛い塚田。ニブいリカに恋したときから
塚田の苦悩は始まった…。そんな塚田に恋する安曇と、リカを想う羽鳥。
微妙だった三角関係が四角関係になり、ますます複雑に!
羽鳥に想いを告げられたリカは塚田に交際を薦められ、
初めて自分の気持ちにきづく。だが、時すでに遅く―?
恋する楽しさともどかしさが満載の等身大ラブストーリ
(表紙あらすじより抜粋)



かーなり長いこと待ちわびた「リカってば!」最新3巻が
発売してました!あーうれしい!これでもうヤキモキせずに済む…

と思ったら、さらに気になる展開で次巻へ続いてしまったため
もうヤキモキ感が沸騰しております。あぁ4巻がでるのは来年か…

この漫画のジャンルは少女漫画になるんかな。
線引きがようわからんとです。
ともあれ面白ければ、なんでもいいたい。

主人公塚田のヘタレっぷりとライバル(?)羽鳥の純情っぷりが
同じ男として恥ずかしいというか、なんというか。
恋愛って大変だなぁ、としみじみ懐かしんでおります。

空の中

2008-07-06 | 2F: 書庫
『空の中 / 有川浩』

図書館戦争で有名な有川さんの傑作、文庫化。

二つの航空事故を引き起こした謎の高度二万メートル空域!
海辺で、少年が拾った不思議な生物!
飛び交う土佐弁!ベタ甘なラブコメ展開!
もう悶絶するくらい素晴らしい極上エンタテイメント!!


夜目。間違えた。読め。ほんと面白い。


ライトノベルは総じて、表紙によって
26歳男子の購買意欲を妨げるものですが
有川さんの作品は装丁が大人っぽいので、好ましいっス。
つーか上空からの雲写真は僕のツボなので、申し分ないっス。


僕は非科学的なことは大っ嫌いなのですが、
エンタテイメントとしてのオカルトもの
(UMA、超古代文明、超能力とか)は大好きなので
こういう謎の生物とかでてきちゃうともう盛り上がります。
ケロロ軍曹ももちろん好きです。


同時に話題作「深海のyrr」(謎の海域、謎の生物がでてくる)
も読み進めていますが、面白さは群を抜いて、この「空の中」に軍配。


とりあえず、彼女の作品は全部読みあさることにしました。

世界が完全に思考停止する前に

2008-06-29 | 2F: 書庫
『世界が完全に思考停止する前に / 森達也』

ドキュメンタリ映画「A」で知られる森さんの評論集。
とても美しい文体を使う方ですね。

●世界は今、僕らの同意のもとにある。
●いつになったら、日本は大人になるんだろう。
●メディアは、どこまで無自覚に報道し続けるのだろう。
●二十一世紀のメディアを生きる人々
中項目はこんな感じ。

「…過剰な善意や偏ったヒューマニズムが蔓延する中、
いま僕たちはかつてないスケールの麻痺を抱えて生きている。
…(中略)…煩悶しながら問いかける、まっとうな
「日常感覚」評論集」(裏表紙の紹介文より引用)

僕は、マスメディアという業界には触れたことがなく
構造的なことや雰囲気はまったくわからないのですが
TVや新聞はたまに見たり読んだりはします。
森さんが感じる違和感は僕も覚えがあるものもありますし、
まったく意識してなかったものもあります。
森さんの感じ方がマジョリティなのかマイノリティなのかは
わかりませんが、「マス」メディアに違和感を感じるということは
マイノリティなのだろうと思います。

不特定多数が読む/見ることができる
ブログやMY SPACEやYoutubeなどが発達していくと
メディアというものが「マス」から「コア」に移行していくように
感じています。

マスメディアからの情報を受ける側ではなくて、
僕が集めた/知りえた情報を発信する側だとすれば
物事/社会に対して、「僕」がどう考えるのか/思うのかを
意識するきっかけになるなと思います。

本の内容からだいぶ外れてしまいましたが
この本で最も心に残ったのは、「今上天皇の内なる葛藤」です。
どこに載せようとしたのかはわかりませんが
出典が書いてあるべきところに(没原稿)とありました。



ほんとうの環境問題

2008-06-18 | 2F: 書庫
『ほんとうの環境問題 / 池田清彦+養老孟司』

京都議定書は日本の国益に反するのもあるけど、地球温暖化に対しても
さして効果はないので、意味ないよね、というようなことが書いてあったり
人口、エネルギー、食糧問題が真に考えるべきことじゃないのかなぁとか
石油を中心にしたアメリカ式文明(バビロンシステムと呼んでもいいけど)
からの移行がどっちにしろ必要だよねーとかがだらだら書いてある気がする。
もっと頭よさそうに書いてあるので、まぁ読むといいかなと。

なんか昔このブログでも同じようなこと書いた気がする。

でもいい加減やばいっすよね。危機感。

ラッキー

2008-06-08 | 2F: 書庫
『ラッキー Are you LUCKY? / 村上かつら』

サユリ1号、CUEと傑作を描き続ける村上かつらさんの
最新コミック、ラッキー。

コミックあらすじより
「日置祐太、小学5年生。
パパとふたりで団地に住んでいます。
ある日、押入れの中から長いこと放置された犬ロボを発見。
それはママの思い出が沢山つまった不思議なロボットだった。
名前はラッキー。
ぼくとラッキーの不思議な生活が始まる。」
という内容なのですが
とにかく犬ロボ;ラッキーがかわいい。
鬼キュート。即死級愛らしさ。

とりあえず、ラッキーをいち早く作ってほしいです。
NテンドーさんかBンダイさんあたりいかがでしょうか。
無理ですか。そうですか。

心温まるマンガです。感動モノお涙頂戴モノは
僕はあまり好きくないんですがこれはもう素直に感動。

2008年心のベスト10入り確実。

ちはやふる

2008-05-21 | 2F: 書庫
『ちはやふる / 末次由紀』

ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川
      からくれなゐに 水くくるとは




小学6年生の綾瀬千早は、福井から来た転校生、綿谷新との出会いで
小倉百人一首競技かるたの楽しさを知る。ということで、「かるた漫画」です。
これは今まで無かった。かな。たぶん。

末次さんの連載漫画がまた読めて、本当に嬉しいです。
そしてこれは、過去の彼女の作品と比べても段違いに面白い!
素直すぎる主人公の千早と、高飛車だけど憎めない姉、
まっすぐな天才、新くん、努力型秀才な太一くん。
キャラ造形がほんと素晴らしい!

私は落語野郎なので、ちはやふると聞くと
落語の「千早振る」を思い浮かべますが、これは本来のままの
ちはやです。妹分の神代もでてきません。相撲取りの竜田川も出てきません。

この漫画はほんと長く長く読み続けたいです。
おもわずファンレター書こうかと思ってしまいました。

今まで読んだ漫画でこの面白さは十指に入るかもしれないです。

すべては「裸になる」から始まって

2008-05-11 | 2F: 書庫
『すべては「裸になる」から始まって / 森下くるみ』

表紙が綺麗だったので買ってみました。
やっぱり本は表紙・装丁が趣味あわないと
あんまり興味沸かないし、逆に全然知らんくても
表紙が良いと迷わず買ってしまいます。
ということで、表紙がやまだないとさんの絵です。

なんか名前みたことあるなぁと思ったら
AV女優さんだそうで。昔、某大手レンタルビデオ屋でバイトしてたので
そのときにきっと陳列したりしていたと思います。
ちなみにビデオ屋さんでランキング陳列するんですが
好きな作品を勝手に順位あげたりしてました。ごめんなさい。

著者紹介を見る限り、まだ短編小説一本だけのようで
この本『すべては・・』は、自伝のようです。
文体がとても美しいので気に入りました。
今後、なんか文庫でたら読んでみたいなー、と。期待。


あと、加藤鷹さん(すごい名前ですな)もでてくるのですが
彼を題材に映画を作れば、『ブギーナイツ』(P.T.アンダーソン監督)は
超えられるんじゃないかと思いました。

少女少年学級団

2008-05-11 | 2F: 書庫
『少女少年学級団 / 藤村真理』

別マ連載、小学校漫画。
なんとなく表紙が綺麗だったので読んでみました。
これは良いものだ。

「男の子みたいな見た目の小学生、中谷遥は野球大好き少女
 少年野球のライバルである渡とは毎日ケンカ、甲子園出場
 経験のある憧れの人、健には淡い初恋を?
 何かと波乱アリの小学生ライフ」(カバーあらすじより引用)

小学校時代でこんな爽やかだったけと
もう四半世紀生きた脳みそには大昔は思い出せません。
あれか、野球やってなかったからか。


とにかく爽やかなので
心に負荷をかけたくないときに、読むとよいかと。
まだ1巻目ですが、次巻がとても楽しみです。