鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

天使の涙が降る夜は

2015-01-13 | 
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詩集「君にいい風吹きますように」より

2004年5月、二冊目の著書を神奈川新聞社から出版しました。                                                                 58編の詩と3編のエッセイからなる詩集です。
この詩集の中から選んで紹介してゆきます。( 10月22日から一日おきに掲載しています。)
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鈴木信夫の詩には、天使が出てきます。
皆さんは天使の存在をどう思いますか。
目に見えないものに対する想いを言葉にしたのが天使なのでしょうか。


      天使の涙が降る夜は
                              2001年7月

天使の涙が降る夜は、ひとりしずかに祈ります
あなたのかなしみ消えますように

天使の涙が降る夜は、あなたとともに祈ります
ふたりのかなしみ消えますように

天使の涙が降る夜は、胸の奥で祈ります
みんなのかなしみ消えますように

天使の羽が舞う夜は、ひとりしずかに誓います
あなたの希(ねが)い聞かれるように

天使の羽が舞う夜は、あなたにいつも誓います
ふたりの約束きっと果たせるように

天使の羽が舞う夜は、胸の奥で誓います
みんなの気持ちひとつになるように

天使が微笑みかける朝、ひとりしずかに目覚めます
あなたを起こしてしまわぬように

天使が微笑みかける朝、あなたとともに目覚めます
ふたりがいつでもさみしくないように

天使が微笑みかける朝、心おだやかに目覚めます
みんなの笑顔がかがやくように

   
   「君にいい風吹きますように」神奈川新聞社

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