けんみん大学「良寛と震災」
講師:東北福祉大学 斉藤仙邦先生
1.講義の目的と概要
良寛さんのイメージから説き起こし、良寛さんの資性と生き方を知る。
良寛さんのイメージには、清貧、世捨て人、やさしさ、なつかしさ、自由さなどがある。
さらに、遊び、道人、達観、仏教ということも思われる。
そして、漢詩、和歌に長じており、書も有名である。
また、晩年には貞心尼との歌による交流もある。
良寛さんの資性については、入谷義孝さんという方の研究がある。
それによると、良寛さんは「羞恥のひと」といわれる。「羞恥のこころ深き人」だという。
良寛さんの生き方に流れるものは、「行持」と「騰騰任運」である。
「行持」とは、道元の「正法眼蔵」にある言葉である。
解説書に寄れば、
「仏道には必ず無上の行持があって、めぐりめぐって断絶することがない。
発心、修行、悟り、解脱と、暫くの隙間もなく、行持はめぐりめぐっている。
それは自分が無理にすることでも、他人が無理にすることでもなく
自他の対立を超えた純粋の行持である。」
「この行持の働きが、我をあらしめ、他者をあらしめるのである。」
「行持」とは、仏の行い、日常の行いということである。
「騰騰任運(とうとうにんうん)」の、騰騰とは、のびやかということで、
任運は、運に任せるということのようだが、仏教では運は「縁」のことである。
「出会う」ことが「縁」であるという。
良寛さんは、道元の言う「名利を思うことなかれ」を大事にし、立身を求めなかった。
普通の人は出家をすれば、故郷に錦を飾り、寺を持って、宗派に閉じこもり、
一城の主となってしまう人が多かったが、良寛さんはそれができなかった。
以上のような、良寛さんの資性と生き方を知るためには、良寛さんの
生涯を見て考えていかねばならない。
そして、良寛さんには三条地震に対する「地震後の詩」というものがあるので、
それを東日本大震災との絡みで考えてゆく。
講師:東北福祉大学 斉藤仙邦先生
1.講義の目的と概要
良寛さんのイメージから説き起こし、良寛さんの資性と生き方を知る。
良寛さんのイメージには、清貧、世捨て人、やさしさ、なつかしさ、自由さなどがある。
さらに、遊び、道人、達観、仏教ということも思われる。
そして、漢詩、和歌に長じており、書も有名である。
また、晩年には貞心尼との歌による交流もある。
良寛さんの資性については、入谷義孝さんという方の研究がある。
それによると、良寛さんは「羞恥のひと」といわれる。「羞恥のこころ深き人」だという。
良寛さんの生き方に流れるものは、「行持」と「騰騰任運」である。
「行持」とは、道元の「正法眼蔵」にある言葉である。
解説書に寄れば、
「仏道には必ず無上の行持があって、めぐりめぐって断絶することがない。
発心、修行、悟り、解脱と、暫くの隙間もなく、行持はめぐりめぐっている。
それは自分が無理にすることでも、他人が無理にすることでもなく
自他の対立を超えた純粋の行持である。」
「この行持の働きが、我をあらしめ、他者をあらしめるのである。」
「行持」とは、仏の行い、日常の行いということである。
「騰騰任運(とうとうにんうん)」の、騰騰とは、のびやかということで、
任運は、運に任せるということのようだが、仏教では運は「縁」のことである。
「出会う」ことが「縁」であるという。
良寛さんは、道元の言う「名利を思うことなかれ」を大事にし、立身を求めなかった。
普通の人は出家をすれば、故郷に錦を飾り、寺を持って、宗派に閉じこもり、
一城の主となってしまう人が多かったが、良寛さんはそれができなかった。
以上のような、良寛さんの資性と生き方を知るためには、良寛さんの
生涯を見て考えていかねばならない。
そして、良寛さんには三条地震に対する「地震後の詩」というものがあるので、
それを東日本大震災との絡みで考えてゆく。