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郷が杜備忘録

旅行や読書と日々の行動の記録。
日常のできごとや思い出の写真が中心。 たまに旅行の記事も投稿します!

自民党はなぜここまで壊れたのか(倉山満著)

2025-05-14 | 読書

パーティー券裏金問題も統一教会の問題も、何もできなかった岸田自民党が終わって、総裁選で騒いで、石破自民党に変わり、衆議院選挙で少し勢力が弱まった自民党、そして日本の政界はどうしてこんなのだろうか?

この本は日本の政治に絶望した読者のために書かれた本ということです。著者は憲政史研究家の倉山満氏。令和6年8月発行。

平成初頭に政治改革して、マトモな政党、マトモ政治家を作って政党近代化するはずであったのにできなかった。

日本の政治が「ちゃんと」した政治にするにはどうしたらよいのか。

派閥の顔を変えたり、派閥を廃止したと言って政治が変わるのか。

対する野党は変わりを任せられるのか。

日本の将来、本当の未来を考えているのは誰なのか。

毎度毎度日常に起きる事件に右往左往させられていて、日々不安ばかり募る毎日。

文句の一つも言いたくなる。

政治家は「税金をもらっているんだから、ちゃんとしろ!」著者の終わりの言葉でした。

この本に出てくるハマコーこと浜田幸一さんのことばと行動の話が忘れられません。

政界の暴れん坊と言われ、怖いイメージばかりあった政治家でしたが、まじめな政治家の一面もあったことがわかりました。

その中で政治不信があったとき、「ひれ伏して詫びよ」と言っていたそうです。

国民にお詫びして再出発すべきであると思っていたそうです。

でも当時の自民党もひれ伏しもしなかったし、どうせ国民は忘れるだろうと高を括っていたようです。

いつも同じです。とにかく、劣化しているとしか言いようがありません。

とにかく、明るい未来を描いてくれる政治家を望みます。

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読んで、旅する。(伊集院 静著)

2025-05-02 | 読書

伊集院静さんの本を読んだ。副題は「旅だから出逢えた言葉Ⅲ」である。ある雑誌に連載されていたものの、再編集改題したものという。

2022年2月発行だ。

副題の通り、伊集院さんが旅に出た中で出会った言葉を綴っている。なかに、ゴルフの話や美術、絵画の話が出てくる。

ゴルフは詳しくないが、旅先のフランスやパリ、絵画などの話は、私も好みなので、読んでいて楽しかった。

いくつかの言葉とその土地が興味を引いた。

「路地は都市の顔である。情緒のある路地が、恋愛の場所を提供してくれている。」(スペイン/モンセラット)

  私も旅にゆくと、案外路地が好きである。裏通りみたいな所に、その土地の本当の姿があるように思うのである。もう一つ、この章では、奇跡由縁の地、モンセラットという町が出ていた。初めて知ったが、そこの修道院には黒いマリアがあるという。

「ナポリの息子よ いったい なにがきみを ロシアの戦場へおもむかせたのか? (イタリア/フィレンツェ)

  この章では、ミラノ駅のところで、イタリア映画「ひまわり」のことがでてくる。私もこの映画は好きである。ソフィア·ローレンも良いし、音楽も良かった。先に上げた言葉は、スターリングラード の攻防のあった場所に立っている記念碑の言葉だという。

「これから私は無になります」(フランス/パリ、イギリス/ロンドン)

  イギリスの風景画家、ターナーの最後の言葉だという。作品はロンドンのテイトギャラリーやナショナルギャラリーに展示してある。まだ写真のない時代に、都市の近郊の風景や貴族の大邸宅を写真のごとく描いたという。彼はフランスの画家、クロード・ロランに影響されて画家になったという。ロランの作品のそばに自分の作品を展示されることが願いだったという。

「カレンダーの美しい旅もあるのだ」(宮城/仙台、アメリカ合衆国/ニューヨーク、フランス/ニース、ヴァンス)

  仙台にある伊集院の家に届いたカレンダーに、アンリ・マティスの作品を月ごとに鑑賞できるものがあったという。そしてこのカレンダーとともに伊集院の南仏での思い出が語られる。それは、私が前に原田マハの作品で読んだマティスについての小編のようなことだった。ロザリオ礼拝堂にも触れられていた。以前に読んで知っていたことが、また出ていたが、同じところに関心があったことがうれしかった。

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定年オヤジ改造計画(垣谷美雨著)

2025-04-14 | 読書
妻が借りた本を読んでみた。
なかなか厳しいことが書いてあった。

夫源病という言葉を初めて知った。
定年退職した主人公は、第二の職場に勤めたが、その会社が3ヶ月で倒産してしまい、毎日家にいることになった。
そこから、妻との間にギクシャクが生じてくる。自宅には他に結婚しない娘がおり、その娘とも話が合わない。
そんな中、結婚して近くに住む息子から、孫の保育園への送迎を頼まれる。そして、そこでも息子の嫁との考えの違いを知らされる。

主人公は私よりも少し若いサラリーマンだった。戦後生まれでも、昔風の考えで育ってきたし、夫は会社、妻は家庭、の生活が当たり前だった。私もそうだった。

そういう人たちが、仕事がなくなったときに陥る妻や嫁との違和感、そして父と同じ道をたどりそうな息子。

垣谷美雨さんの描き方は、始め厳しい。途中読んでいて落ち込んだが、後の方になると主人公が気づいてきて、行動を改めようと考え直してゆくことで、最後は落ち着いた。

この小説を読んで、身につまされた。私も似たような経験もあるが、どうにか最悪は回避されたと思う。

今の社会、毎日ニュースを見ても、昔から変わらない出来事ばかりだが、男も女も、年寄りも若者も、もう少し相手のことを思いやって、自分中心ではない考えに変わっていかなければならないのではないか。




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草薙の剣(橋本治著)

2025-03-26 | 読書
橋本治さんの本を読んだ。
橋本治さんは、2019年に70歳で亡くなっている。
なぜこの本を読むことになったか、今は覚えていない。本か新聞を読んでいて、この本に気づき、図書館から借りてきた。

この本には、6人の主人公(10才づつ年の違う男たち)の生き方とその父母、祖父母までの人生が描き出されている。その背後には戦前から平成までの日本のいろいろな歴史が描かれている。
私もほぼ同じ時代を生きてきたので、思い出されることばかりであった。

なぜこの本の書名が「草薙の剣」というのか?
本の最後の方に「草薙の剣」の説明はあったがよくわからなかった。

とにかくこの本を読んで、私の生きた時代と同じ時代のそれぞれの年齢の人たちが、どんなことを思っていたかを気づかされた気がした。
人は様々であるが、その生きた時代により、違った人生になる。自分でかえられるものもあれば、歴史の荒波にのまれてしまう場合もある。
それでも、ひたむきに生きていれば、違う未来がひらけることもあるのではないだろうか?そんなことも考えさせられました。
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ジヴェルニーの食卓(原田マハ著)

2025-03-22 | 読書

しばらくぶりに原田マハさんの本を読んだ。

マティスと印象派の画家ドガ、セザンヌ、モネに関する小編だった。
マティスはフォービスムの画家といわれている。
フランスが舞台だから、わからない地名や建物などが多く苦労したが、地図や資料などを見ながら読んだ。昔からフランスには興味があったので、調べながら読むのも楽しかった。
マティスに関しては「うつくしい墓」、これはマティスのもとで家政婦として働いた女性の回想の話。この話ではヴァンスのロザリオ礼拝堂に関心を持った。マティスがかかわっていて集大成の仕事ともいわれているという。
ドガについては「エトワール」、これはドガと同時期に活躍した女性の画家マダム・カサットと画廊との思い出の話。ドガの作品制作の裏側をあかす。踊り子とパトロンの話など。
セザンヌについては「タンギー爺さん」、タンギー爺さんはパリで画材具を扱う人で、彼とセザンヌとの関係を娘の手紙を通して描いた作品。ゴッホの絵にも同名の作品がある。
モネについては「ジヴェルニーの食卓」。
印象派といえばやはりモネが有名ですね。
モネのもとで、モネを支えたブランシュという女性の回想の話。
睡蓮の絵を描くモネと彼を後援したクレマンソーとのかかわりも語られている。
絵心はないのだが、私も絵を描いてみようかなと思ってしまった。

いっしょに見た本
表紙の中段左端がドガの絵、下段左がマティスの絵です。






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