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世界旅行記

イチ個人の旅行記

遥かなるグランドキャニオン

2001年05月06日 | アメリカ

              
グランドキャニオン観光ツアーに参加する。
参加者はこのシールを胸に貼れとやら、
んなもんやってられるか、だからツアーは嫌いだ。

大型バスで空港へ向かう道中から見る光景はアメリカのイメージそのものだった。
乾きひび割れた土、岩山、枯れた草木、そんな荒野が広がる。
ラスベガスはそんな砂漠の地に創られた人工的な都市なので少し外れると、元の形があらわになる。

空港に着き飛行機見てビックリ。
小型のプロペラ機だ。
重量制限があるとやらで体重など測る。
12人乗りだと。
さすがにガタイが違うと乗り心地も違う。
ハイクラスの普通車から軽自動車に変えたような感じ。
時に上下に揺さぶられる。
「 おいおい、落ちないだろうな 」
ヘッドホンで各国のガイドを流すが聞くよりも見るほうがいい。
下界はキャニオンが広がっている。
              
着陸後、バスで移動、国立公園を走る。
途中、シカが現われ心が和む。
国立公園にディアハンターなどいないだろうが。
昨日、銃を撃ったので 「 ターゲットにしたら楽しいかな 」
などと心無い想像をする。

展望台からの眺めはまさに壮観。
何万年もの時間による侵食した岩盤が描くそれはまさにアートだ。
視界いっぱいに広がるキャニオンはあまりに広く大きく、遠近感にトラブルが起こり、手を伸ばしたら
触れられそうな錯覚にも陥る。
遥か彼方には地平線が見えて、その境目は青空がうっすら白みを帯びて茶褐色の岩とのコントラストが
芸術を構築する。

音も澄んでいて何も聞こえないのだが耳に鼓膜に音を感じる。
また、空気感が違う?
腕肌、首筋、額、目に感じるその空気に違和感がある。
それは心地よいもので少し冷たく、少し振動を帯びているような感じで、冷んやりとした空気が
身を包み込んでいるような ..。

広大な自然を見ると人間の小さいことを痛感するとはよく言うが、俺は逆に人間の大きさを感じた。
感情、感性を持ち合わせている事が何と素敵で素晴らしいことか。
              
帰りの飛行機はまた、プロペラ機でユウウツだが景観はすばらしい。
飛行場のロビーに付いたらB5サイズの写真が飾ってある。
参加者それぞれのものだ。
往路の飛行機に乗る前、機をバック2人の操縦士と記念撮影をしたあれか。
なにっ16ドルだって? オプションなのか。
関西の商人 ( あきんど ) よろしく。
「 あなたの写真だ、買わない手はないよ 」 とばかりに言い寄る。
「 そりゃ記念に買うよ、でも12ドルにしてよ 」
「 残念だけど、まからないよ 」
「 はんっ 」

後から聞いた話だが別の飛行機に搭乗した同じツアー客が機内でゲロをブッ放したらしい。
あの狭い機内で ..。
ああ、違う飛行機でよかった。
              


イーストウッドな時間

2001年05月05日 | アメリカ

              
アメリカと言ったら銃社会。
一般人でも所有可とはとても良いことだ。
是非は背中合わせだがならず者がのさばる日本にはコレが必要。
人を撃つ、殺すなどの懸念はあまりにあさはか。
そんな問題ではなく所有することが意義。

ストリップ近郊に射撃場があるらしい。
予め調べておいた番号に電話すると日本人が対応してくれた。
送迎もしてくれるらしい。
約束の時間に小型のバスで男がやってきた。
40歳くらいの小柄なガイドだ。
「 別のホテルにもう1人迎えに行くから 」 とか。
ミラージュホテルで拾ったのは中年女性、その人は東京でスナックのママをやっているとかで、
友達2人との旅行で今日は別行動らしい。

20分くらい走ると 「 着いたよ 」 とガイド。
ふ~ん、屋内なんだね。
タイで撃ったときは屋根無しだったので少し違和感。
しかし、まあ、街中にあるし、屋外の場合、間違って空に向かって撃とうものなら危険だもんね。
タイは事故とかないのだろうか。
              
場内はアメリカ映画でよく見る地下射撃場のような雰囲気
。かなりの数、種類の銃が飾ってある。
ロビーとはガラスのパーテーションで仕切られているが
「 パンッ 」 急に銃声が
すごい音だ、屋内なので相当響く。
全身の筋肉が凝縮し思わず体を竦めてしまう。
「 すぐに慣れるよ 」 とガイド。
しばらくするとホントに慣れてきた。

契約は150ドルで5種類、自ら選ぶことができる。
小型オート    2.5ダース
小型リボルバー 2.5ダース
S&W       2.5ダース
自動小銃     5ダース
デザートイーグル 3発

店の白人兄ちゃんが 「 お前、こんなの撃ちたいのか? 」
とニヤニヤしながら俺を見る。
ガイド曰く自動小銃を打つ人は少ないらしい。
ゴーグルと耳センをつけて中に入ると緊張感が走るよ。
小型は軽くて撃ちやすい、的中はまあまあ。
次にS&W
撃つとその威力、反動は相当なものだった。
火花がズバッと放出し、火薬の匂いが漂う。
さすが44マグナム弾だ。
イーストウッドのように片手で撃ってみるが反動が大きすぎて弾がドコにいってるかわからん。
              
リボルバーからパラパラと空の薬莢を落とし弾丸を詰め込む。
カッコつけてやってみたくなるのが男の性ってヤツだ。
続いて自動小銃、持ってみるとそんなに大きくもなく重量感もない。
弾丸は44マグナムの半分くらい、こんなんでも体に食い込めば致命傷になるのだろうな。
弾装には20発入り、それを一気に撃つんだ。
肩当てを引き、安全レバーを解除する。
けっこう工程があるのね。
引き金は人差し指だけではなく掌でもボタンを押していなければならない。
パン、パン、パン、パン・・・
とりあえず10発くらい。
はあ~、間隔が長かった。
スネアドラムをFILLする際、両手ではなく片手で叩くようなイメージだ。
左右に振りながら撃って紙の的を真っ二つに割ってやろうと思うが、
まあそんなにうまく当たらない。
              
最後はデザートイーグル。
対人用ではなく、対戦車用に製造され、厚い鋼板も貫通させるらしい。
故に弾丸も高額で3発だけだと。
弾は小指大くらいあり、大きい。
一発ずつ詰め込み
いざ、ズガーン。
おわ~、
30cm程のライン上の火花が目の前に散った。

ふう~、大満足。
イーストウッドな時間を堪能した。
翌日も手には感触が残り、手首は火薬の匂いした。
              


ルーレットとコロナビール

2001年05月04日 | アメリカ

              
マッカラン国際空港のイミグレを通過した途端にスロットマシンが目に飛び込んでくる。
ジャラジャラとコインの音が忘れかけたギャンブル魂を呼び戻す。
一時期 ( とは言っても結構な期間だったが ) ギャンブルよくやったっけ。
パチンコから始まり、競輪、競艇、オート、何故か競馬はやらなかったが、
最近はほとんどやらなくなったな。
飽きたのかあるいは興味が無くなったのか、自分でもよくわからんが、
しかしこの街の空気はそんな考えも一掃してしまう程強烈な誘惑に満ちている。
空港で思わずコインをいれレバーを引きそうになるが何とかガマン、やるのは夜だけにしよう。
              
~スロットマシン~
BETが高額なほどギャンブル性も高くなり一瞬にして億万長者になるのも夢ではないが
それもまた夢だろうて。
ではと50¢/BETで行く。
BETしてレバーを引けば勝手にドラムが回りそして止まる。
日本のように各ドラムをストップするボタンが無いので違和感はあるな。
しかし展開が速いよ、瞬く間に50$が吸い込まれる。
う~む、BETを下げるか上げるか。
とりあえずもう50$現状でやってみよう。
おっと ” BER ” がそろったぞ、一瞬体内の血液の流れを感じたが、
それも束の間でクレジットはたったの200枚だって。
ガックリ、何が揃ったらミリオン$になるんだ?
結局200$すった、酒でも飲まんとやってられん。
バニーガールのようなウェイトレスに
「 ヘイ、ビールだ 」
「 どれをお飲みに? 」
「 コロナだ 」
「 ハイ、どうぞ 」
「 サンクス 」
ん? 何見てる?
「 はっ、チップか 」
ほらよと1$、結局201$フトコロから消えた。

~ルーレット~
もっと単純なゲームと思っていたが収益は統計に則った上で行われているものなんだね。
説明など出来ないが簡単に言えばどんな強運のプレイヤーでも胴元が損をする事はない
仕組みになっている。
それが打つ方にも明確なのでいいんだね、まさに健全なギャンブルだ。
ディーラーもいかにもプロっぽいのもいればパートのおばちゃんみたいなのもいるし、
玉を投げるのもかなりテキトーであまりにイメージが違うよ。
洗練されたジェスチュアとオールバックな髪型のディーラーが気に入ったのでそのテーブルで遊ぶ事にする。
1$チップを50$分買い少しずつ賭ける。
しかし赤黒以外はほとんど当たらないよ。
ヤバイ、やる度にBETが上がってしまい投入額も400$超えた。
よし勝負だ、3つの数字に各10$賭ける。
数字は初恋の女の子の名前だ ( 例えば松嶋菜々子ならば ” 775 ” )。
玉が投げられ後は祈るのみ、あの頃の ” 淡い思ひ ” とともに ..。
あれ、当たってるじゃん。
「 ワォ 」 とラテンの女性
「 良かったね 」 と黒人男性
ああ、初恋があの人でよかった、祝杯をあげるぜ。
「 ヘイ、ミス、ビール だ 」
「 どれをお飲みに? 」
「 コロナだ 」

~ブラックジャック~
あまり大儲け出来ないが相対的なゲームにより面白みはある。
ディーラーとのアイコンタクトな駆け引きも上品な気分にさせる。
彼らの立ち振る舞いもカッコよく、それを見てるだけでも十分に楽しめるよ。
たまたま座ったテーブルの隣席の英国人らしい青年と話してみるが、
クスリでもやってんのか何言ってるのかさっぱりわからん。
コレが普通なのか?
日本の変人は見た目でわかるものだが異国人は判断しかねる部分がある。
うっとおしいと思いながらもその男のBETの凄さに自分の賭けよりもそっちに見入ってしまった。
金持ちなのかなあ、そうは見えないけどな。
ギャラリーに煽られて引くに引けない状況でもあるようだ。
奇声を上げてテンション全開だが負けた瞬間の狼狽した表情の動きを俺は見逃さなかった。
結局彼は金と共にエナジーも失い虚ろな目でジャックダニエルをしこたま呷っていた。
そんな彼をしり目に俺はコロナをあおる。

そんな夜が4日続いた。
いったい収益はどうなっているんだ?
計算してみるか? いやそれは恐ろし過ぎる。
ヤケ酒でも食らうか。
「 ヘイ、ミス、ビールだ 」
「 どれをお飲みに? 」
「 コロナだ 」
              


ベガスで宙に舞う

2001年05月03日 | アメリカ

              
ストラトスフィアタワーの頂上にある絶叫マシンに乗ってみる。
タワー屋上が絶叫のようなものだからその場でGがかかるなど何とエキサイティングか。
しかし荒野と街のコントラストが鮮やかだ。
砂漠の真ん中に歓楽都市を造るなど斬新でいかにもアメリカ的だ。

サーカスサーカスホテルの隣に鉄骨で簡易的に組んだだけのような造りがあり、
そこがバンジージャンプをやらせる場所らしい。
あまり高くないなとの印象。
少し下から眺めているといろんな飛び方があるんだね。
ロープにぶら下がった後どうやって降りると思ったがクレーンで引き上げるのか。
それも怖いな。
1回50ドルだって? 高いのか安いのか。
              
余裕で上にあがるが頂上に降り立った途端に足が震える。
足場が鉄骨で組んだだけなのでスカスカなんだ。
上から見下ろすとかなり高く感じられて、しかも揺れる。
落下点はプールの水面から5mくらい上らしいがそのプールは水深2,3m位なのでもしもロープが切れたら
プール底面に頭ぶつけて死ぬかな。
恐怖交じりで考えていると
「 君の番だよ 」
えっ、ちょっと待って心の準備が ..。

かなりキツ目に両足を縛るんだね、まあ、その方が安心ではあるが。
さあ、飛ぶぜ!
先端に立つとヒルトンホテルが目に写る。
タイソンがバービックをKOしてヘビー級王座を奪取したあの会場か、とか考えながら下を見ると
一瞬腰が引けたが意を決して飛ぶ。
足が浮き無重力になった瞬間は 「 フワッと 」 と言う感じが当てはまり、そのフィーリングは鮮明に残る。

後は急降下、目を瞑るまいとするとストップモーションで水面が近づく。
そしてボヨヨ~ン
ぶら下がりながら引き上げるクレーンの 「 キコキコ 」 という音がやたらに耳に残った。

まあ、こんなもんか、娯楽だ。
更なる恐怖と興奮を感じたい。
次はニュージーランドのつり橋に行くぜ。
そして最後はヴァヌアツ諸島だ。
              


ホリフィールドは小さかった

2001年05月02日 | アメリカ

              
公称188cm96kgってホントかね。
米ボクシングにおける測定値はアテにはならないがそんな背丈にはとても思えない。
この目で確かめなければ。
だからと言って本人に会えるわけでもないし、ベガスのジムで練習などしないだろう。
そこで考えたのがマダムタッソー蝋人形館。
等身大コピーで精巧に造られるらしい。
ベネチアンホテルにあるというので行かない手は無い。

入場料高いなあ。
おっと、いきなりデニーロだ、けっこうオッサンなのね。
その先にはシュワルツェネッガー、バカでかいイメージだが190cmそこそこって所か。
スタローンもマイケル・ジャクソンもとても小さい、ホントかねコレ。
リトル・リチャードのカッコよさには驚愕した。
              
そんなんを見渡しながら歩くと、おわっ、リングだ。
ホリフィールドとアリが相対していてドン・キングが間に立つ。
この戦いが本当にあるのならば空前の興行になるだろうな。
試合はアリの後半TKO勝利ってところか。
              
アリの体格は想像通り190cm100kgくらい。
細身でしなやかなプロポーションだ。
キングは少し小さめに造ってあるんじゃないの?
              
そしてホリフィールド
思った通り185あるかないかくらいでリーチもそんなに長くない。
体格もコレでヘビー級かと思うほど小柄だ。
俺でも何とか戦えそう ( そりゃ無理か )。
しかしこの体格でボウやルイスとよく戦ったな。
タイソンの身長も確認したくなってきた。
ドームで見たときは5mくらい離れた位置からだったからなあ。
178cmくらいと思うが ..。
              


ストリップをぶった切る

2001年05月01日 | アメリカ

横断歩道を渡り、中央分離帯に立った位置からストリップ通りを望む。
ベガスのホテルはバカでかいので遠近感が乱れ、近くに見えるものが相当遠かったりする
とりあえず端から端まで歩いてみるか。
              
~MGMグランド~
滞在中宿泊するホテルでエントランスに聳える黄金のライオンが勇壮だ。
しかしデカイ、客室数が5000とか。
回転率も85%以上だって? ホントかね。
              
~ニューヨークニューヨーク~
何分の1かの自由の女神が立つが、その周囲のコースターが情緒を失わせる。
              
~ルクソール~
言わずと知れたエジプト世界観のホテル。
ピラミッドもスフィンクスも遠くから見るのはいいが近くで見るとガッカリする。
              
~ベラージオ~
正面から見た外観は鷹が翼を広げたようで壮観だ、色もシンプルで高級感がある。
噴水ショーのアトラクションは昼間に見ると噴射するホースの動きと管の骨組がむき出しになるので
舞台裏を垣間見るようで気分も盛り下がる。
しかし夜にエッフェル塔から見下ろした噴水は幻想的で涙が出るほど感動した。
              
~パリス~
1/2エッフェル塔と熱気球がディズニーな雰囲気を感じさせる。
ここでお土産の葉巻お買った。
              
~シーザース・パレス~
このロゴを見た時の感動は忘れない。
ハグラー、ハーンズ、レナード、デュラン
80年代のボクシングを見てきた人間にとってこのホテルへの憧れは格別なものだ。
              
~トレジャーアイランド~
海賊船のアトラクションが楽しい。
この演出をタダで見せるなんて儲かってるんだね。
              
~ミラージュ~
90年代はD・トランプ氏プロモートでのボクシングイベントが多かったな。
鏡張りの外観は太陽光が反射して煌びやかだ。
火山のアトラクションも金がかかっている。
凄い炎の大きさで10mからも顔に強烈な熱気を感じた。

~サーカスサーカス~
他と比べてかなりこじんまりしている。
冷やかしでカジノに入ったが、閑古鳥が鳴いていたよ。
やはり資金力と差別化だ。

~ハードロック~
エレキギターのオブジェが面白い外観のホテル。
レストランでのバンド演奏はジャズ、ロック、フュージョン、レゲエとどれも楽しかった。

~ストラトスフィアタワー~
のっぽなタワーだけが売りだ。
入場者は多いだろうが宿泊者は少ないか。

~ヒルトンホテル~
ここも80年代ボクシングの象徴。
ファンならば誰もがタイソンのヘビー級王座奪取を思い出す。

メイン通りをほぼ縦断し終えた頃には夜になっていた。
しかし歩いたよ、さすがに帰りはタクシーだ。
テキトーに捕まえてMGMグランドまで。
降車する際
「 メーター8$だから10%チップ込みで9$ッスか 」
と10$紙幣で払う。
「 サンキュー、グッドナイト 」
「 あれれ、お釣りは? 」
「 2$はチップじゃないのか? 」
「 いや、チップは1$だ 」
「 はっ、そうかい 」
「 ... 」
アメリカのタクシーは小銭がいる ..。