暑い、既に腕の外側は真っ赤に焼けているがさらにジリジリと陽が刺し、痛いほどだ。
ウブドは山だったのでサヌールの海岸に来ると気温の違いがはっきり感じられる。
キレイなビーチ、この地は高級志向の観光客が集まる場所で、波もクタのように高くないので人も少なく、
のんびり落ち着いた雰囲気がある。
ビーチでパラソルの下に構えたリクライニングシートでビールでも飲みながら一日費やすのも悪くないかな。
浜から発着する遊覧船やマリンジェットスキーなどを眺めたり、カフェから流れるレゲエのBGMを楽しんだり。
しかし、やはりアクティビティだ。
ウブドでのRide on Bikeのフィーリングを残したままなので今日も走らない訳には
いかない。
オートバイクが残ってなく、バイクタクシードライバーに探しまわってもらったが見つからず
「 マニュアルはどうだ 」 とは言うが、
さすがにこの交通事情で不慣れなマニュアルを運転するのは危険すぎる。
あきらめ状態で商店街を歩いていると ” RENT ” とぶら下がったオートバイクがある。
「 わおっ、やったぜ 」 と600円で翌日まで借りる事にする。
さっきのバイクタクシードライバーは1200円とか言ってたな、足元見やがって。
さあ行くぜ。
海岸沿いにメインロードが走っているので遠くに行っても迷う事はないだろう。
とにかく秘境まがいの風景、光景を見たく、細道を奥へ奥へ走り込んで行くと明らかに原住民の
生活観溢れた風景が目に入ってくる。
バリ島民の生活は裕福ではないだろうがカンボジア、ベトナムの貧困層に見る哀れみのようなものは
感じられない。
むしろその生活を自分の人生として受け入れ、今の仕事に誇りを持ち、土地を愛して
家族と幸せに生きられれば大きな望みも持たないような。
それがバリ島の人なのか。
さらに奥地に入っているとローカルな祭りらしき催しがあり、まばらな芝生の広場に男数十人が
何やら竹で骨組を作り、女性が紐を結う。
残念ながら祭典は夜になるらしく、見られなかったがその光景はとても興味深かった。
特に5~6才くらいかな? 女の子3人が民族衣装らしきものを着ているのを見ると、
あまりに可愛らしかったのでカメラを向けると恥ずかしそうに逃げてしまった。
日が落ちるギリギリまで走りまくった。
サヌールはクタのビーチとは反対側なのでサンセットは見れないがサンライズは拝めるようだ。
明日の朝、早起きしよう。
朝の陽射しが窓からベッドに直接差し込むので自然に目が覚める。
何て気持ちのいい朝なんだろう。
サンライズも南国に居る事実も手伝い、幻想的に見える。
バイク返すまでにはまだ3時間もあるのでまた走ろう。
SERANGAN ISLANDと結ぶ橋をアクセル全開で渡り、港を走り抜ける。
メインロードを通勤の車、バイクと共に走り回る。
海岸沿いから海を臨みながらヘルメットをとり、髪を後ろになびかせながら走る。
満喫した、ウブドを含めると計1000キロ、バリ島の1/5エリアは制覇したのではないだろうか。
今日は帰りフライトがあり、それまであと2時間、ビーチでくつろぐか。
しかし楽しみは終わりが早いとは言うが、この6日間も終わってみれば電光石火のように駈け抜けたな。