以下は昨日の産経抄からである。
周囲の迷惑など気に留めず、似たようなことを繰り返す懲りない人がいる。
小欄は6日、立憲民主党最高顧問、菅直人元首相がブロクなどで他党に口出ししていることを紹介した。
国民民主党に解党と、個々の判断での政治理念の近い政党への参加を促していた件である
▼「菅氏のわが党に対する発言に抗議した」。
国民民主党の原口一博国対委員長は、11日の記者会見で不快感を表明した。
菅氏がその後も、同党解党を呼びかけ続けたからである。
原口氏によると、これには立憲民主党の辻元清美国対委員長も「本人にも言う。役員会でも問題提起する」としおらしかった
▼平成25年7月の参院選で菅氏は、東京選挙区候補を一本化した当時の民主党執行部に造反し、無所属候補を支援して共倒れを招く。
このため党員資格停止3ヵ月の処分を受けたが、反省した様子はなかった。
思いのままにわが道をゆく姿が、いかにも菅氏らしかった
▼今回も、国民民主党側の反発は当然として、民主党応援団だった政治学者、山口二郎氏も10日のツイッターで苦言を呈した。
「この手の上から目線発言が、野党協力をさらに困難にする。よく考えてものを言ってほしい」。
菅氏の存在が、与党を助けているということか
▼「もう一度お遍路に行った方がいい。煩悩が取れていない」。
国民民主党幹部はあきれるが、これもどうか。
菅反が首相退任直後の23年10月、趣味の四国霊場八十八ヵ所巡りを再開した頃、菅政権によって全村避難を強いられた福島県飯舘村の菅野典雄村長が語った言葉が忘れられない
▼「菅さんよ、首相を終えたなら、お遍路じゃなく被災地の仮設住宅を歩くのが普通じゃないのか」。
悲痛な叫びも、懲りない人の耳には届かない。