「男はつらいよ」と言う映画は、私には、そういう映画であったのだというしかないのだが。
去年からの読者の方はご存じの様に、8年程前に、人生初めての大けがをして、自宅療養3カ月を余儀なくされていた時、思う所あって、近所のツタヤからビデオを借りて来て貰い殆ど全作品を観ていたのが、この映画だった。
骨折等には比べる事も出来ない大病を患って何とか年末前に退院に漕ぎ着ける事は出来た今年、実に有り難い事にwowowが、年末年始に一気に全作品を放映してくれているのである。
それもハイビジョンで。
先年、NHKがBSで一度、全作品放映を為してはくれたのだが、確か1年がかりだった事も有り、録画しておけなかったのだが、今回は、一気の上映だから、こんなに有り難い事はない。(wowowに加盟していて、これ以上の値打ちはない)
おまけに言うまでも無く、「男はつらいよ」、は年末年始の様な時期にはうってつけの映画なのだから。
今日は、いつもより早めに京都から帰って直ぐに、昨夜、観かけていた「忘れな草」を観だした。
愈々、浅丘ルリ子の一世一代の名演技というか、はまり役だったリリーの登場。
或る事を為そうと途中で観るのをストップした。
youtubeで浅丘ルリ子、港が見える丘、と検索したら出てくるのではないか、と思ったのである。
タイトルが「港が見える丘」か、どうかの確信はなかったが、必ず有るはず、と。
浅丘ルリ子の歌では無く、平野愛子さんの物が出て来た。
元々、この歌を歌っていた歌手なのだろう。
おまけに有りがたい事に、歌詞が流れて来るシンプルなものだった。
古い年代物の響きで、この歌が流れて来た時、私は感涙を禁じ得なかった。
と同時に思ったのだった。
もはやyoutube(グーグル)の勝ちは決定的であることを。
間もなく、今のテレビ…特に日本のテレビは駆逐されるのではないだろうかと私は推測する。
もう一つリリーが歌う曲が在ったのだが、これは私の持ち歌の一つなのである。
「夜来香」これも、李香蘭が歌う貴重品が直ぐに出て来た。
その中には、これまた私の持ち歌の一つ、読者の方ならご存知の、長崎は五島列島で、死者を蘇らせた私の熱唱「長崎の鐘」(藤山一郎のライブ版)まで出て来た。
港が見える丘/平野愛子(オリジナルシンガー)ステージ