運命と出会う瞬間

映画・小説・音楽・・なんでもありの気ままな感想

「何のために」 

2013年06月14日 12時01分28秒 | Weblog
もう、五年前になるだろうか。


これだよね
今、出したい本は、あるとしたら・・・
「何のために」よ。
ひらけ、魂!だわ。
そう言って、一気にこれを書いた。
そして、当時の、連れ合いに、意気込んで見せた。

編集者の彼は、そのときは
これについては、ウン、とは言わなかったけれど。。。

あれから時がたち
ここ数日の、ホーム転落などのニュースに
思い出してしまった。
いまも、あの頃も変わらない、いえますます
みんなうつむいてばかりいる。





「 何のために 」

           ひらけ、魂!!    

「通路の真ん中に突っ立ったままでPSをしている女子学生
降りる人たちがみんな困っているのに気づかない
そんなに、感覚まで、思考力まで
全部、明け渡してしまってまで作られたゲーム機に
あなたをのっとられてしまうために
あなたのお母さんはあなたを生んだのではないはず!
幼い日、熱を出したあなたを
夜中じゅう寝ないで看病していたのではないはず!
それでいいのかな。
そんな小さな箱の中にある世界のためだけに
時間やお金や心を費やして
すぐそばで揺れている木々の葉にも
頭の上に注いでいる青い空からの光も
気づくことも無く過ぎてしまう毎日
・・・あなたはそのために生まれたの?

もう見慣れてしまった光景
帰る家の無い人
食べることもままならぬかもしれない人

そんな人が並ぶこの通路

ドキドキしない?

胸が痛くない?

心配なんかじゃないよね。

関係ないんだものね。

あなたの目に入るのは

その携帯に書かれた文字ばかり・・・」



「上を向いて歩こう」
横ならびに腕を組んで歩く
若き日の吉永小百合たちの
はちきれそうな笑顔と姿と
映し出される日本の国土や森林や働く人達・・・
この九ちゃんの歌のムービーが
胸にせつなく染み入ってくる。