松濤美術館に行ってきました。
『空の発見』という企画展。
タイトルだけで、コレは見なきゃ、と思ったわけですが
松濤美術館は『月』とか『廃墟』とか、心惹かれるテーマの展示をやってくれますよね。
もともと、何も飾って無くても、建物だけでも素敵なんですけど。
展示物の撮影は不可なので、文字だけの記録になります。
浮世絵など、昔の日本の絵画に描かれた空とは、どういうものか。
空間から空への意識の変化、西洋から入ってくる絵画や科学の知識により空を描くようになる。
さらに進んで、目に見える空だけでなく、心象を空に託した絵画が出てくる…とここまでが第一会場の展示。
ターナーやコンスタブル、その影響を受けた作品も多く、来て良かった〜と思いましたよ。
前に見たことがあるような空の絵も、もし、こんな空に出会えたら、絶対写真に撮る!!と思う絵もたくさんありました。
第二会場は、震災や戦争に影響された空や、空から派生する現代表現の作品が展示されていました。
ポスター、チラシに使われている「水色の星空」の絵は、香月泰男のシベリア・シリーズの中の1枚、「青の太陽」。 深い穴底から空を見ると昼間でも星が見える、という話がもとになっているとのこと。
三菱一号館美術館で見た、ヴァロットンの「これが戦争だ」を思い出しました。
一緒に、中村研一「北九州上空野辺軍曹機の体当たりB29二機を撃墜す」も展示されていました。
どれも、激情や無念や残酷さとは、一歩引いたところにある描き方ですが、それ故に、戦争の悲惨さを感じさせるものなっている気がします。
ご存知の方もいるかもですが〜。
松濤美術館は吹き抜けになっていて、お天気が良ければ、青空が見えるはずなんですけれど、雨降りだった。残念。
次は、晴れてる日に来ようと思います。