湊あくあ、桐生ココ、神楽めあ:「会社の方向性との違い」とは?

2024-08-07 11:37:08 | Vtuber関連

 

 

 

 

湊あくあ卒業か・・・本人の卒業告知では「会社の方向性との違い」としか説明されておらず、詳細は不明だ。そして当然のことではあるが、「これ以上のことは無いので、憶測で発信をしないでほしい」と言いつつ配信を終えている。

 

しかし、切り抜き動画(元は8/1の歌枠)において「もし私の身に何かあった時は、私には納得できない大きな、大きな力が動いていると思ってほしい。」と非常に意味深な発言をしていることも踏まえると、会社ないしはそれを超えたレベルで比較的最近に大きな出来事があり、かつそれに対する不満を表明しても事態は変わらず、自ら卒業を選択することにしたことはほぼ確実だろう。しかも、その卒業に極めて大きな不満を遺したままで(対象は会社なのか、それより上位の存在なのかはともかく)。

 

・・・というわけで、ここから書くのはいかにもそれっぽいと俺が勝手に思っているだけの「妄想」である。

 

ここ数か月のレベルでカバー株式会社の大きな方向転換を考えた場合、想起されるのは近頃発表された「中国再進出」を図るとのプレスリリースである。

 

同じく上場企業であるANY COLOR(にじさんじ)がbilibiliで積極的に活動している以上、経緯を知らないと企業判断として至極当然のように思われるかもしれないが、そもそもカバー株式会社が中国市場から撤退したのは、桐生ココが「台湾」という国名に配信で言及したことにより、「愛国者」たちを中心とした炎上と執拗な嫌がらせを受けたことが背景にあった(ここには赤井はあとがその直前に類似の発言でプチ炎上したことも関連しているが、詳細は省く)。結果としてカバー株式会社はホロライブCN(チャイナ)を畳み、bilibiliでの配信からも撤退するに到ったのである。

 

政治的な文脈で発言をした訳でもないのに、国名に言及したことだけを切り取って個人を執拗に攻撃する様は率直に言って完全に常軌を逸しており、往年のナチズムと同類の病理を想起させるが、桐生ココはその騒動の中でもあれこれ模索しながら活動をしばらく続けたが、結局は卒業という道を選ぶことになった。

 

カバー株式会社が中国から撤退したのには、こういった背景があるわけだが、この話のみ聞くと、それで中国再進出に不満を持つのだとしたら、他のホロライブメンバーも同じではないかという反論も出るだろうし、それは実際その通りだろう。例えば前述した赤井はあとは、桐生ココの卒業の一因は自分であると自責の念にかられて一時活動を休止し、ややもすればそのまま卒業する可能性すらあった(もちろんそこには、新生活と配信の両立というストレスなどもあったようだが)。あるいは、同じ四期生の天音かなたは桐生ココと同居しており、当時の苦しみを間近に見ていた(実際、炎上中に精神が不安定化した桐生ココが配信中に泣き出し、天音かなたが宥める場面もあった)。

 

以上二人だけ挙げてみたが、少なくとも桐生ココとの直接的絡みが少ない湊あくあよりは、彼女たちの方が強い拒否反応を示す可能性が高い、と考えるのは妥当性があるように思える(まあ赤井はあとや天音かなたは、逆に桐生ココからバトンを受け継いだという感覚を持っている可能性もあり、だからこそこれだけを理由に辞めることはしない・・・ということかもしれない。なお、今述べたのはあくまで表で見えている領域だけの話であり、配信外での関係性も含めれば、癒月ちょこなどもここに加わる)。

 

ただ、それでもなぜ自分がここで湊あくあと中国進出の件を結び付けて考えたかと言うと、「神楽めあ」という別のファクターを想起したからである。ここで詳しくは書かないが、湊あくあと神楽めあは、ライバーとしてデビューする前からの知り合いで、今でこそ減ったものの、デビューからそれほど経っていない頃は「悪友の神楽めあに振り回される湊あくあ」とでも言うべき構図でのコラボも多かった(今でも、サプライズとしてコラボ相手に登場することがある)。

 

さて、その神楽めあだが、ホロライブが中国関連の炎上にみまわれていた頃、彼女が中国で初の単独ライブを行うことになっていて、そこには湊あくあも友情出演する予定だった。しかし、詳しい経緯こそ発表されなかったが、湊あくあの出演が中止になる事態になり、もはやわざわざ理由を言う必要もないほど緊張が走っている時期だったので、(どこからストップがかかったかはともかく)中国とホロライブのトラブルが影響していることは、火を見るより明らかだった。

 

そして湊あくあの出演中止が発表されて間もなく、神楽めあが今の状況を説明する(?)配信をしたが、あまりの憔悴ぶりと、おそらく様々な守秘義務やら何やらで、吐き出すに吐き出せない怒りややるせなさで、まともに喋れていない状況にまでなっていた(そこまでなっても配信という形で言葉を表に出さずにはいれなかったのか、あるいはその他に何か事情があるのかまでは不明)。

 

最後に、湊あくあ抜きで行われた神楽めあのライブは、深刻な音響トラブルにみまわれ、まともに歌すら流すことができず、残念な(あるいは残酷な)結果に終わった(ライブの状況を伝えた当時の記事では、参加したファンの中には無念さに号泣していた者すらいたというから、相当な状況だったのだろう)。なお、これが何かしらの悪意に基づいたトラブルだったのか「不幸な事故」だったのかは、少なくとも当時見た記事からは「詳細不明」だったと記憶している。

 

これが、「湊あくあー神楽めあ」というラインから見た中国-ホロライブ問題の影響である。なるほど確かに、赤井はあと・天音かなたを除くなら、桐生ココへの誹謗中傷や犯罪行為にいくら同情したとしても、自身には直接的に関わるものではない(ただし、桐生ココとコラボをするだけで簡体字のスパムが大量に発生していたことからすれば、そのリスクを承知でなお彼女とコラボしてくれていた他のホロライブメンバーに対して敬意を欠いた表現になってしまっているのは申し訳ないが)。

 

しかし湊あくあの場合、親友の大きなライブの為に友情出演する予定がキャンセルとなり、さらにその友人も大きな被害をこうむることで、中国-ホロライブ問題の影響度は他のメンバーの2倍、3倍となり、さらにその中で他のメンバーたちが経験しなかった(せずに済んだ)諸々のヘイトや嫌がらせを、いっそうその身に受けたり目の当たりにすることになったのではないだろうか(例えば神楽めあは個人勢なので、大企業グループのホロライブと比較して、自身が矢面に立たなければならない場面はより多かったはずだ)。

 

こうした経験が、ホロライブの中国再進出という「会社の方向性」に対しての強い拒絶反応を生み出し、もって卒業を決めるにいたったのではないだろうか、と俺が考える理由である。

 

そして「大きな力」というのは、いかにもカバー株式会社ないし中国のどちらかだけを指すように思われるかもしれないが、思うにもう少し複雑で、スタートアップ企業として最近上場したホロライブは株主や投資家の動向を強く気にしなければならず、そういった人々からの「巨大市場再進出への圧力」を受けており、会社もまたその歯車の一つに過ぎないという状況を指してのものとも考えられる(その意味では、ANY COLOR=にじさんじを引退した黛灰が揶揄として述べていた「ゼニカラー」発言とも通じるところがあると言えるかもしれない)。

 

湊あくあの卒業は、少なくとも現状では大きな波及効果は生んでいないように見えるが、実際の中国再進出とその影響も含め、しばらく状況は慎重に分析していく必要があると感じた。

 

以上。


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