ひぐらしのなく頃に 業:郷壊し編に先立ちこれまでの展開を推理してみる

2021-02-04 17:04:04 | ひぐらし

郷壊し編を前に世界構造と勝利条件の考察をしておこう、というのが前回の記事だった。ここでは、鬼騙し編から猫騙し編にかけての展開を再考していくが、ただうみねこのなく頃にと同じで「推理は可能だが、それより共通の特徴を抽出することが重要」だと考えられるため(だから猫騙し編では細かい経緯が描かれない)、あくまで参考程度として読んでもらればと思う。

 

【これまでの展開推理】 

〇鬼騙し編

・「北条沙都子」は梨花と同じく世界構造を理解してない可能性が高い

・レナは勝手に暴走。そのため梨花には刃を向けていない(ただ、圭一が死なない理由は「偽りの世界であることを示す」というメタ的意図以外だと予測が難しい)

・梨花は「北条沙都子」に殺された(沙都子は上部世界の記憶で梨花を雛見沢に残そうと説得したが、失敗したため彼女を殺して自害)

 

〇綿騙し編

・「北条沙都子」は世界がループしていることに気付く(鬼騙し編の記憶が継承されている可能性が高い)

・梨花が圭一と魅音の間を取り持つようなムーブをしていることに目を付け、魅音に圭一が祭具殿侵入で村の上部から狙われていることを教唆。ぬいぐるみの件で圭一への好感度が爆上がりしている魅音は盲目的にそれを信じてしまう。そのまま詩音の代わりのような役割を演じて園崎家当主・公由・詩音を殺害(目明し編の発言からもわかる通り、魅音は悟史が生きてはいないと思っており、圭一の身が実際に危険に晒されている[という当主のブラフ]のを見て咄嗟に園崎家当主を殺してしまったのではないか?そして詩音がそうであったように、なし崩し的に公由や詩音を殺害するに到ったと予測する。詩音を殺害したのは圭一を唆したからだろうか?)。なお、この話で魅音が喉を掻き毟っていないのは、この時点でまだ「北条沙都子」がH173の存在を把握しておらず、それゆえ人為的に劇症化を起こさせる術を持たないからである。

・梨花と圭一の会話から、「北条沙都子」は梨花もループしていることを把握

・ゆえに梨花捜索シーンでは冷静、というか冷淡にすら見える発言が出ている。あるいは梨花がすでに死んだことすら把握して(だから探しても無意味と割り切って)いたのかもしれない。どうせ次の世界(祟騙し編)に転生していること、そして梨花を説得しきれなかったことで綿騙し編の世界に長く留まっても無意味だと考えているからか。

・前後の詳細は不明だが、園崎家に番犬が乗り込むシーンがあり、沙都子も園崎家を訪れているので、少なくともここまでには入江診療所のH173の存在を把握か。番犬には梨花の同居者である情報を明かして接近したのだろうか(ただし、まともな思考をしていたら一般人が接触してきてホイホイ協力するとは考えにくいのだが・・・)?「北条沙都子」が大災害を巡る陰謀をどこまで知っているかの情報は全くなく、この辺りは謎が多い。番犬に梨花の失踪と魅音の暴走の件を伝えて魅音に番犬をけしかけたとしても、自身が魅音の元に行く必然性がないためだ。単純にもう死んでいいや(綿騙し編の世界にいても意味がない)と思っているのであれば、自殺すればいいだけだしなあ・・・あるいは沙都子がループするのにも条件があるとか??

・園崎魅音との相討ちは、すでに綿騙し編の世界で生きる意志がないための半ば自暴自棄的な行動?鬼騙し編のそれといい、猫騙し編の惨殺といい、「北条沙都子」が奥底では精神のバランスをすでに崩しており、まともであるように繕っているだけという可能性は高い。

 

〇祟騙し編

・ここで梨花は旧ひぐらしと違うルールで世界が動いている可能性に気付く。彼女が周囲を観察する描写が非常に多くなっているのはそのため。

・「北条沙都子」はすでに世界の構造を把握しており、H173の在り処も認識。ただ、鉄平が帰宅したことで行動が制約された状態になる。適当に鉄平をあしらいつつ脱出のチャンスを伺う。シャワーシーンなどの暗示的描写を見る限り、身体的虐待はこの世界では生じていないらしい。

・圭一たちの尽力により鉄平の身柄が拘束され、「北条沙都子」は解放される。しかし、彼女は(飲食物に混入させつつ?)H173を用いて近くにいる鉄平と大石を末期症状にし、梨花を亡き者にすることに成功。

・圭一を祭りの場面から連れ出したのは、薬の症状を確認しつつ、カリスマ性をもって人を糾合できる圭一を梨花殺しの現場から遠ざけるため。

・鉄平が圭一を襲う場面を見た沙都子は、梨花がいる=大石が梨花を襲っているはずの古手神社に向かう。そこで大石と邂逅し、半ば自殺のような形で拳銃で撃たれて死ぬ。

※こう書いてて思ったのだが、そうすると祟騙し編の展開はあまりに偶然性に頼る要素が多すぎて、これを「計画的」にやったというのがいささか疑わしく感じられるが・・・

 

〇猫騙し編

・赤坂、園崎茜、公由、圭一は全て薬物投与により末期症状を発症。沙都子がこの事態を想定(というか創出)したことを示唆するのは、圭一が暴走した場面で沙都子だけ血が出ていないこと(死んだフリ)。ただ、これは前に書いたが、赤坂や園崎茜が「北条沙都子」の計略で薬物を摂取する状況になるとは考えにくく、疑問は残る。ただ、赤坂は古手家でご飯を振る舞われた場合にそれを拒絶するとは考えにくいから、そこで投与したという可能性は考えられる(でも茜はやはりわからん)。まあこの点は、細かい内容よりも犯人と動機付け、大よその事件像を予測するという旧ひぐらしのルールXYZ的な考え方をするべきなのだろう。

・「北条沙都子」が直接梨花を惨殺する場面。起きたらすでに事件が始まっていて、かつ他のメンバーはすでに殺されているというのは、「起きたところから偽りの世界がスタートしているらしい」という想定からすると奇妙に感じられる。これは思うに、「北条沙都子」の話がこれまでの事件全てを指しているのではないだろうか?つまり、直接・間接の違いはあれど、彼女は梨花を屈服させる目的のための多くの人間の死=巻き添えを生じせしめてきた。それでも諦めない梨花に対し、半ば己の苦しみの吐露・半ば泣き落としという形でconfessionをしたのではないかと考えられる。

・これによって梨花はヒナミザワサイコウデスニパー(洗脳済み)となったので、「北条沙都子」+ゲームマスターの意思通りに動いてくれるということで惨劇が起きなくなった→17話でサイコロの6が出続ける理由

・梨花の計略(?)で「北条沙都子」は己がループしていることを自ら暴露してしまったが、そこで梨花に銃を向けたのは「あと5回ルールが嘘だから」というのが最も蓋然性が高い。この場合は完全に羽入黒幕で「北条沙都子」実働部隊というラインが成り立つ。

 

といったところだろうか。ではまた第18話の推理でお会いしましょう。さよなら、さよなら、さよなら。


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