ドラえもんがひみつ道具と戦うのはホラーですか?

2022-02-06 11:30:00 | ゲームよろず

 


タイでドラえもんが神になった話をしたんで、ついでにドラえもんの印象的なゲームを取り上げてみよう。

 

てれってれっててーれー♪のご機嫌な曲けら始まるアクションや(いわゆるファミコンの「ハドソン版」)、ノリがよい地底世界の曲が有名なRPGもあるが(同じく「エポック版」)、自分がよくBGMを思い出すのは、GBで発売された「対決ひみつ道具!」だ。


そもそもひみつ道具と戦うのは、ひみつ道具が(意思をもって)反逆してくるという事態に他ならず、「2001年宇宙の旅」や「ターミネーター」に連なる世界観とも言える。まあドラえもんとしては異色作だが、原作でも赤ん坊を製造したらミュータントでそれが反逆を企て発売禁止というヤツがあったから、一側面をクローズアップしたものとは評価できるだろう(それ発売前に検証してヤベーと気付けよ!的なブツですな😅)。ただ、このゲームで印象に残るのは、そのような展開以上に不気味なBGMの数々ではないだろうか。

 

なるほどスクロール型のアクション面こそ勇ましいものやテンポの良いもので占められるが、歩き回る画面のそれは不気味であったり(1面・4面)、精神的に追い詰めるものであったり(2面)、明るいが狂騒的(3面)な印象を与えるものとなっている😱

 

加えて、先に述べたファミコンのものと違い「誰がこの状況を引き起こしたか」が不明でサスペンス調に始まる上(例えばRPGのドラえもんはギガゾンビの仕業であることを最初から明示)、歩き回る世界はGBの荒い白黒画面にキャラ造形が相まって、「体調不良で寝てる時に見る悪夢」のような心象をプレイヤーに与えるのではないか(明確な恐怖の形を取らないからこそ、不気味なまま宙吊りにされ、それが妙に記憶にこびりつく)。

 

動画コメントの中に、「これを呪いのゲーム」だと勘違いしていたというものがあったが、今述べた特徴を踏まえれば、そういう認識は(特に最後まで見ていなければ)割と起こりえるものだと思う。

 

「いやいやキャラクターのビジュアルが可愛いから、そんなことないでしょ」と思われるかもしれないが、それはおそらく原作知識による補正であって、初見の人が抱くのは、ファミコンの「mother」的な印象ではないかと私は思うのである(前にもmother1と2の比較で書いたが、特に前者はかわいさと不気味さが混在しており、どちらかに寄りきらず宙吊りにされる点がまた、さらに不気味なイメージを強くして受け手の記憶に刻み込まれる)。あるいはよりストレートに、時代は下るが類似の特徴を持つ「ゆめにっき」を例に挙げてもよいだろう。

 

まあだからこそ、最終面のあの爽快な曲が対照的で、より強く印象に残ってスーファミのドラえもんに引き継がれたんだろうとも予測しつつこの稿を終えたい☺️


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