「置きゲー」がワイを形成した(・∀・)

2024-02-07 16:34:23 | ゲームよろず
前回「学校であった怖い話」というゲームが自分のメタ視点(ものの見方)に大きな影響を与えたかもしれない、という話を書いたが、実はこのゲームは中学時代の友人N(帰省時に飲んだメンツの一人)がうちに「置きゲー」していたものである。
 
 
というのも、ヤツの実家が厳しくて家ではゲームをできないが、同じく剣道部であるワイの家はゆるくて部活帰りにゲームやれるわということで、言わば「避難所」のような役割をしていたのであるwそういうわけで、前回の帰省時もプレステの「リッジレーサーレボリューション」というゲームで、一度データを読み込んだら他のCDを流しながらレースができるという謎仕様を利用して、「ロード 第一章」を流しながら走っていたことなんかを酒の肴にしたものだった(・∀・)
 
 
しかも、置いていたのはゲームソフトどころかプレステやPC-FX(!?)のようなハードまで含むが、その中でやり込んだ前者の「ときめきメモリアル」と後者の「同級生2」あたりは自分の思考様式に多少なりと影響を与えたように思われるので、ちょっとこの機会に触れておきたい(なお、その人物には「オタク要素」のようなものが皆無だったのに、なぜ俺すら知らんPC-FXを買ったのか今もって謎だが、まあその辺の考察は機を改めることにしたいw)。
 
 
さて、「ときめきメモリアル」通称「ときメモ」は、恋愛ADVの嚆矢とも言えるPCの18禁ゲーム「同級生」の2年後にPCエンジンで発売された全年齢対象ゲームだが、斬新だったのは、単にキャラクターを操作し選択肢を選んでいく(揶揄的に「紙芝居」とも言われる)パートだけでなく、部活や勉強、はては雑学にファッションと自分磨きをすることでパラメーターが上がっていき、それが相手との関係性、イベントの発生、進路などにも影響するという仕様にある。
 
 
 
 
 
 
 
 
また、ほとんどの攻略対象の女性キャラクターは一定の条件を満たさないと登場しない仕様になっており、部活などで知り合う方法もあるが、パラメーターを上げること、言ってしまえばある程度の「スペック」がないとそもそも当該女子のアウトオブ眼中(死語)という世知辛いシステムとなっておりマス(・∀・)
 
 
加えて、前掲の動画にもあるが、知り合った女性キャラクターは好感度の他に、しばらく連絡しないと爆弾マークがつき(不満が溜まり)、さらに放置するとそれが爆発して悪い噂が流れ、他のキャラクターの好感度さえも一気に下がるというシステムになっており、いや~これよくできてんなと当時から思ったものだ。
 
 
念のため補足しておくなら、パラメーターとキャラの登場については、キャラ攻略にはパラメーター上昇が必須であるとともに、パラメーターの上昇を抑えれば登場するキャラの数を減らすことができ、爆弾システムをかいくぐるのが比較的容易になるというゲーム性にもつながっている(これを最も痛感するのは、メインヒロインの藤崎詩織を攻略する時だろうw)。言わばリアリスティックな納得性と、ゲーム的なバランス調整を兼ね備えた、大変優れた作品になっているのである(ちなみにこれが意識的に行われていることは、ダブルブッキングのようなトラブルや、デートに行く場所がどこだったかの選択肢が出る=間違えたらすっぽかしでもちろん好感度減少といった具合に、スケジュール管理できてないと引っ掛かる仕様がちゃんと組み込まれていることからもわかる)。
 
 
このようなリアルさとも結びついたゲーム性の高さが「ときメモ」を凡百の恋愛ADVとは一線を画したものにしたわけだが、このシステムを見て自分が思ったのは、「相手に気に入ってもらうためには、自分磨きは当然のように必要」ということだろうか(ちなみに言っておくと、「ときメモ」より先行するバブル期絶頂の1980年代にデートマニュアルとして『ホットドッグプレス』などが持て囃されていたことを自分が知るのは、社会人になってからの話である)。こう書くと、いかにも「そのために表面だけ繕うことが正しい」みたいに聞こえるかもしれないが、そんな単純な話ではない(さらに言っておけば、毒親問題やモラハラともリンクするが、パラメーターを上昇させれば必ず幸せになれる、というのも学歴と同じでありがちな勘違いである)。
 
 
わかりやすく「男性-女性」という二項図式的な書き方をすると、これは『人は見た目が100%』という漫画の紹介などで触れたこともあるが、女性が今の容姿を作り上げるのに、どれだけの労力を投じてきたかを果して考えたことはあるか?という話だ。体型維持、化粧、流行チェックetc...とそこにつぎ込まれる時間・費用は並大抵のものではないのだが、こういったゲームをしていて自覚させられたのは、そういう「影ながらの努力」である(「ときメモ」には、容姿に限らず、体力づくりや雑学などの話題作り、あるいは自分の英語力で内容が変化するイベントなんてのも存在したりする)。
 
 
そしてそれが認識されているならば、相手の努力にも目を向けるのは当然のことであって、相手の服やアクセサリーを褒めるといった行為は、相手の気を引くためのレトリックではなく、むしろ心の内から自発的に出てくるものではないかと思う(ここで補助線として「『デートに際し、男は女に奢るべき』という認識について」という記事も挙げておきたい。左記のような主張が一般的ルールとして成り立ちえないのはすでに何度も述べた通りだが、そう主張する女性の側に多少譲歩しているような記事からスタートしているのは、そもそも深田えいみの最初のツイートが攻撃的・高圧的なものだったとは言えないのも去ることながら、今述べたような認識も関係している)。
 
 
然るに、「同級生2」を始めとするパラメーター上昇=自分磨きの要素がないゲームは、そこが完全に欠落することになる。つまり、主人公のキャラクター性(スペック)はすでに完成されていて、そこに「努力」と呼べる要素はほぼない。かつ、手短に疑似恋愛と「ご褒美」としてのエロシーンを楽しめるように関係性を構築する期間は圧縮されているため、そこに描かれるのは都合のよい、言ってしまえば「歪な関係性の履歴」である(まあここまでくると、「そもそもそこまでわかってんなら、恋愛ADVなんてやってんじゃねーよw」て話でもあるのだがwちなみに、この辺の特徴を踏まえつつ独自性を模索した作品として、「放課後恋愛クラブ」だとか「君が望む永遠」を見ていくと大変興味深いのだが、ここでは省きたい)。
 
 
まあ大変皮肉を込めた言い方をすれば、「適度な攻略要素で楽しませつつ感情移入させ、エロシーンというご褒美に恋愛成就という幻想を抱かせる」という恋愛ADVのシステムはこうして完成する訳だが、まあそれはあくまでそういう目的のコンテンツなので批判してもしゃあないとして(オナホールに怒っても無意味だしねw)、ただこれが現実の思考様式として考えると、プレイヤーはすでにお膳立てされた結果=相手の表層だけ見て、可愛いだの何だのと無責任に評価付けだけ行い、その水面下の努力などを想像すらしようとしないのは、何ともグロテスクな話やなあと思った次第である(喩えて言うなら、美しい白鳥が水面下では必死にバタ足をしているのを見過ごすのと同じである)。
 
 
誤解のようないよう念のため言っておくと、これは「女性に容姿を求めるな」という意見ではなく、「相手に要求するのは別に個人の自由だけど、それなら『自分も同じレベルで見られるのも当然だし、ゆえに自己陶冶するのも当たり前だ』という自覚くらい持っておくべきだよね」というごくごくシンプルな話である。なお、相手に要求するなら自分にもその尺度を適用せよ、という発想がわかりにくい人は、「ダウー先生に見る有能さと冷厳さの話」あたりが参考になるかと思うが、他山の石としては「女性→男性」というベクトルでその独善的思考を可視化した=自分のスペックを無視して要求ばかりしてる中年婚活「女子」を例に挙げれば、多少はわかりやすくなるかもしれないネ(なお、この手の話を真面目に掘り下げるのであれば、「失敗と辛さの原因は、多分それじゃない~40代婚活女性の話~」「東アジア=儒教社会における非婚と出生率低下の理由」などを参照されたい)
 
 
とまあそういう訳で、例えば女性の発言に関し、「ただしイケメンに限る」という言葉が揶揄のように使われたりするが、自分がこれを見ていて思うのは、「え、まさか男である自分たちは全くそんなことはないとか心の底から思ってんの🤣??」てことで、女性に対して当たり前にしている「足切り」行為なんて、意識したこともなければ自省したことはもっとねーんだろーなと思わず笑ってしまうのである(この要因については、作品における「デブキャラ」や「ブサイクキャラ」という視点で次回扱う予定)。
 
 
ま、しゃあないわな。だって、先にも述べたように、女性がどれだけの努力の上にその容姿を作り上げているのかを、そもそも全くと言っていいほど理解してないんだからね(逆に言えば、だからこそ化粧動画なんてもんがあれだけ伸びるって側面もある訳だしw)。あるいはもしかすると、自分たちが女性を容姿で選ぶのは当然だけど、女性は「聖母」「天使」のように男性を平等に扱うべきだとでも思ってんのかねwwwだとしたら、そのマザーファッカー根性(→心の底からIしてる)には畏敬の念すら覚えるわ(・∀・)
 
 
・・・え、そんなもん恋愛ADVなんやってる一部の「恋愛弱者」を批判しているだけじゃないかって?ふぅ、やはりボーイです・・・そこにAIの「進化」と人間の「劣化」の話も関係してくるんだよなあ。まあそのあたりはすでに結構な分量になったので、次の機会に触れたいと思いマス。
 
 
 
 

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