高知の自然 Nature Column In Kochi

南四国で見かけた蛾をおもに紹介していましたが、現在更新を中止しています。

カラスウリ

2007年09月01日 09時10分16秒 | Weblog
夜だけ花が咲く植物にはツキミソウやマツヨイグサの仲間があるが、これらは帰化植物である。ならば日本古来の身の回りでよく見かける植物はないのだろうか?
それはカラスウリの仲間があるのをすっかり忘れていた。
晩秋になると里山の林縁でオレンジ色のカラスウリの実をよく見かける。子供の頃はカラスの食べ物と思い込んでいた。
実は目立つのに花を見かけることはない。それもそのはず夜だけ花が咲くからだった。
花は網の目のように広がって、ついうなってしまうほど実に見事である。これなら夜間活動する蛾が遠くからでも見つけやすく蜜を独占できる。
ごく普通の植物だが暗闇で狙って探さないと鑑賞できない花である。
この写真は夜9時頃に撮影したもので、朝は見る影もなくしぼんでしまう一夜花である。
(撮影:高知県立牧野植物園2004.8.8)