菅原貴与志の書庫

A Lawyer's Library

法律家の前提条件 -常識人であれ(2)

2011-11-13 00:00:00 | 法曹への志し
本気(マジ)で法曹を志すならば(10)


 また,常識人であるためには,物事に忠実(マメ)でなければいけません。特に迅速・的確な反応(quick response)に心がける必要があります。法律家になれば,毎日何十件もの相談に応じることになりますが,このように私たちを頼りにしてくれる大半は,悩める人,苦しんでいる人です。悩み苦しむ人々にとっての最大の救いは,決して自分一人ではないこと,我々が傍にいることを実感することなのです。そのためには,問いかけに対して,できる限り迅速に反応しなければなりません。

 即答できない相談がメールであったときなど,つい悪気なく返信を失念してしまうことがあり得ます。しかし,返事を待つ身にとっては,不安です。あるいは,真剣な相談を無視されたと感じ,思いのほか辛い思いを強いているのかもしれません。したがって,たとえ即答しない場合でも,「調査・検討して,後ほど回答します」くらいのことは,迅速に返事すべきなのです。

 相手の立場と気持ちを慮ることができないようでは,法律家として不適格であるばかりでなく,そもそも社会人失格です。

(次回に続く)


最新の画像もっと見る