菅原貴与志の書庫

A Lawyer's Library

自分の進路を見定めるために

2011-09-15 00:00:00 | 法曹への志し
本気(マジ)で法曹を志すならば(8)


 私たちの世代では,司法研修所の前期修習中に就職活動をする例も稀でした。実務修習地に配属され,裁判や検察の実務を経験したうえで任官(あるいは任検)を考えるのが当然でしたし,また,弁護実務修習だけでも4ヵ月間あったので,修習先の事務所や配属弁護士会などを通じて知遇を得た先生方の仕事ぶりに接しながら,どのような弁護士になりたいかのイメージを膨らませることができました。また,修習生の就職事情にも深刻さはなく,後期修習の二回試験準備に入ってから事務所訪問を始める同輩も決して少なくありませんでした。

 しかし,現状では,司法修習の期間が短縮される一方,就職活動の開始時期も前倒しされています。ちなみに,新司法試験を受験した直後,いまだ合格も発表されない前から,事務所訪問という名の面接試験に奔走する事態は,およそ異常というほかないように感じます。

 いずれにせよ,そのような状況の下では,法科大学院で学びながら,裁判官や検察官の派遣教員に親しく教えを請い,エクスターンシップの機会を最大限に活用するなどして,どのような法律家になりたいかのイメージだけでもしっかりと描いておく必要がありそうです。

(次回に続く)


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