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☆肥満予防健康管理士Part.8☆

2012年10月29日 20時20分20秒 | 肥満予防健康管理士(完)
さて、メタボリックシンドロームとは

脂質異常症や高血圧、二型糖尿病(一型は遺伝)などの生活習慣病は、動脈硬化性疾病の危険因子なんだけど、
今まではそれぞれが個別に別々に治療されて来た
でも、内臓脂肪の蓄積とともに、「血圧がちょっと高め」「血糖値がちょっと高め」「血中脂肪がちょっと高め」って、
複数のちょっとの危険因子が集積されると、動脈硬化性疾病の危険性がいっそう高くなることがわかったんだって
単独の治療では、インスリン抵抗性っていう根本的な治療をしているわけではないから、
最終的に動脈硬化性疾病を発症させちゃうんだよね・・・

血圧や血糖などの動脈硬化性疾病の危険因子は、それぞれは軽度でも複数重複すると危険度が増すため、
内臓脂肪の過剰な蓄積に焦点を当てた「メタボリックシンドローム」の判断基準が2005年4月につくられたんだょ
これの判断基準は、ウエスト径が男性≧85cm、女性≧90cmという内臓脂肪型肥満の判定基準と、
脂質、高血圧、空腹時血糖のうち異常なものが2項目以上ある人(1個だと予備軍)

内臓脂肪を構成する白色脂肪細胞は、大きく分けて2つの働きがあって、
1つは体内で余ったエネルギーの貯蔵庫、2つ目はアディポサイトカインという生理活性物質を分泌すること。
サイトカインは、きわめて微量で作用を発揮するから、過剰に産生されると病態形成に関与しちゃう・・・
このアディポサイトカインには善玉と悪玉がある

どういうのがあるかと言うと
【善玉】
  レプチン・・・皮下脂肪から多く分泌され(内臓脂肪の8倍)、食欲を低下させる。
         ヨーロッパではレプチン注射まであるんだって打って欲しい
  アディポネプチン・・・内臓脂肪が増えると分泌が減少しちゃう
             傷ついた血管壁の修復を行い、動脈硬化を改善し、TNF-αの分泌を抑制する。
【悪玉】
  TNF-α・・・本来ががん細胞など、体内の異物を攻撃するんだけど、内蔵脂肪が増えると、これ以上脂肪をつけないように分泌が増加し、
        遊離脂肪酸を攻撃し、インスリン受容体の作用を阻害し、インスリンの働きを弱める。
  PAI-1・・・血栓形成を誘因する。
  CRP・・・炎症反応を引き起こす
  ビスファチン・・・内臓脂肪の蓄積を促す。
  アンジオテンシノゲン・・・血圧を上昇させる。
  アンドロゲン(男性ホルモン)、エストロゲン(女性ホルモン)・・・性ホルモンのバランスが崩れ、性機能障害を引き起こす。

内臓脂肪の蓄積がどうして生活習慣病を引き起こすかと言うと・・・
食べ物を消化吸収されて血液中にブドウ糖が増えると、それを処理するためにすい臓からインスリンが分泌され、
肝臓や脂肪細胞での中性脂肪の合成を促進し、その分解を抑制するんだけど、
内臓脂肪が多いと、インスリン抵抗性(インスリンの作用が低下)から、血液中の糖がうまく処理できず高血糖となるんだって
よりインスリンが分泌され、高インスリン血症になり、いっそう脂肪の増加につながり、ますます太りやすい体勢が整ってしまう

高インスリン血症では、腎臓でいったんろ過されたナトリウムの再吸収を促進しナトリウムを貯蔵するよう作用し、
血液中のナトリウム脳がが高くなり、血液の濃度調節のために水分が増え、
血液量が増え、血管壁にかかる圧力が大きくなり、さらに血管の平滑筋細胞の増殖作用も強くなるため血管壁が厚くなり、「高血圧」になる。
また、インスリンは血液中の中性脂肪を分解するホルモン感受性リパーゼの産生を阻害するため、血液中の中性脂肪が多くなる。
さらにインスリンは中性脂肪の合成を促進するから、高中性脂肪血症を引き起こしやすくなり、
やがて低HDLコレステロール血症にも繋がっちゃう
そして、生活習慣病の行き着く先は動脈硬化性疾病