すばりずむな日々

日常の出来事を何でもピックアップ♪主にお菓子と映画かな?

高塩水中のアクリル酸の回収除去9

2005年06月28日 11時47分20秒 | 卒業研究
さて、後2回程で完了する予定のこのカテゴリ。
結構長く引っ張っちゃってます(^o^;)

前回はアクリル酸を吸着剤に、物理吸着させて単純に吸着させよう!として失敗した話。
今回は化学吸着させてみたらどうなるかな?って話をします。

アクリル酸とアミンは、容易に反応して塩を形成するの。
だから、まず吸着剤にアミンを吸着させておく!
(アミンは簡単に吸着剤に吸着してくれるから大丈夫なの☆)
アミンを含んだ吸着剤とアクリル酸水溶液を攪拌すると、
吸着剤の中のアミンと水溶液中のアクリル酸が反応して、
アクリル酸が水溶液中から、吸着剤の方へ取り込まれるって考えたワケ♪

結果は次で報告します(^_-)☆バチッ
いつになるかは・・・わかんないなぁ~(*_*)

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高塩水中のアクリル酸の回収除去8

2005年05月21日 19時37分05秒 | 卒業研究
このカテゴリを早めに完結させるぞ☆
前回実験方法については記載したんだけどね。
その実験結果を今回は報告します(^o^)

もともとのアクリル酸水溶液のpHが、2.00ぐらい。
そこから5.00付近と8.00付近に変えたの。
予想としては酸性側の方が吸着しやすいだろうって考えてたんだけど・・・
グラフ見てわかると思うけど、基本的には変わらない(*_*)
しかも、1個だけモスハイジって名前の吸着剤だけ、アルカリ側にすると吸着率が上がったの。

モスハイジっていうのは硫酸マグネシウム無機繊維の吸着剤なんだけど、
アルカリ側にすることで、この吸着剤自体が変化して、
吸着剤の表面にアクリル酸が吸着しやすくなってるんじゃないかと考えられる。
でも、どっちにしろpH2.00のものを8.00付近にするのは結構大変なのね。
だから、違う方法を考えた方が効率的だって結論に達しちゃいました(ToT)

そんなわけで、次では新しい改良した吸着捕集を紹介します(*^o^*)

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高塩水中のアクリル酸の回収除去7

2005年04月29日 00時57分05秒 | 卒業研究
すっかりご無沙汰してしまったこのカテゴリ・・・
また再開させて頂きますm(_ _)m

前回までで、試料水中にアクリル酸がどのくらいあるかを定量する実験過程を
説明したと思うんだけど、今回はアクリル酸の吸着捕集!

ある特定濃度のアクリル酸水溶液を用意して、吸着剤とともに攪拌するの。
そうすることで、水溶液中のアクリル酸が吸着剤に吸着されて、濃度が薄くなるわけ。
攪拌した後の水溶液で、前回までの実験で確定させた定量操作を行うことで、
水溶液中のアクリル酸の濃度が測定できるのね。
で、最初に濃度調整したアクリル酸試料水を作ってるから、
攪拌前後のアクリル酸濃度を比べると、
どのくらい吸着剤に吸着されたかだ計算できるってわけ!

例えば、攪拌前はアクリル酸濃度が3だったとするでしょ。
攪拌後1.5になってたら、最初のアクリル酸量の半分が吸着されたってことになる。
だから、吸着率は50%って計算になるの。

今回の実験では、異なる吸着剤を4つ用意して、それぞれの吸着率を比べてみたの。
後は、攪拌する前にアクリル酸水溶液のpHを変化させてみたの。
実験結果は次で報告しまぁ~すε=ε=ε=ε=ε= タタタタ・・・。゜.☆ ドロン♪

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高塩水中のアクリル酸の回収除去6

2005年03月16日 22時32分48秒 | 卒業研究
まずは検量線について説明します。
サンプル試料中のアクリル酸の濃度を測りたい!これが本実験の目的です。
要するに、濃度がわからない溶液の濃度を測れるようにしなければいけない。
だから、濃度が既にわかっている溶液を前もってガスクロで測定しておきます。
この濃度だとこのぐらいのピークが、その濃度だとそのぐらいのピークが出る。
そうやっていくつか測定して、濃度とピークの相関を取っておくの。
そうすると、いざサンプルを測ったときに、このぐらいのピークが出たから、
このぐらいの濃度だなぁ~っていうのが計算できる!
で、この濃度とピークの相関を取ったものを検量線といいます

で、この検量線なんだけど、より直線性がいいものが実験に最適なの。
だから、直線性のいい検量線が得られる条件を検討してみた結果がグラフです☆
アクリル酸試料水:クロロホルム=1:1と2:1のものは、直線性が悪かったの。
4:1のものは直線性は良かったけど、アクリル酸濃度が0.5%までしか測れないの。
で、10:1のものが直線性がいいし、アクリル酸も0.15%まで測ることができる。
だから、体積比10:1、要するにアクリル酸試料水20ml とクロロホルム2mlを
実験で使用したの。

今までのところが水相に残ってしまったアクリル酸を測定するための実験。
次からが、アクリル酸を吸着剤に吸着させるための操作方法です!!

高塩水中のアクリル酸の回収除去5

2005年03月13日 18時07分33秒 | 卒業研究
さて、次の検討結果です。
抽出率が少しでも高い方が、正しい実験結果が出る。
前回の結果では、抽出率が30%程度。もっと高い抽出率が欲しい!!
そんなわけで、この検討実験を行いました

アクリル酸試料水とクロロホルムを混ぜて攪拌するんだけど、
アクリル酸はpHが高いと水の方に溶けやすくなる。
だから、pHを低くしてあげるとクロロホルムの方に溶けやすくなるの。
水相に残ったアクリル酸をクロロホルムに抽出してガスクロマトグラフィーで測定するのが目的だから、クロロホルムに溶けやすい環境を作ってあげないといけない。
そんなわけでpHを少しずつ下げてみました!
それでも足りなかったから、硫酸を加えてあげて、
更にクロロホルムに溶けやすい環境を作ったの。

で、グラフを見ると、pHが低くなるにつれて抽出率が上がってる。
また、硫酸濃度が濃くなるにつれて抽出率が上がってるの。
硫酸濃度が1.5Mで抽出率が50%に達するから、操作性も考慮して、
アクリル酸試料水:硫酸=10:1で実験することを決めたの。
要するにアクリル酸試料水を20ml用いる場合は、2mlの硫酸を加えたってことね

この操作性っていうのは、硫酸ってすごく扱いづらいの・・・
うっかり手にかけると、すっごく痛い
手の皮とかが剥けて腐食しちゃったり、服に付けたら服に穴が開く(笑)
何度スカートをダメにしたか・・・
そんなわけで、まぁ扱いやすい程度の硫酸量にしてみた。

高塩水中のアクリル酸の回収除去4

2005年03月06日 21時53分05秒 | 卒業研究
今回の検討結果は、結構わかりやすいです!

タイトルにもあるようにアクリル酸は高塩水中で処理されることが多い。
このため、代表的な塩を加えて抽出率の影響を見てみました。
今回の実験で加えたのは5%硫酸ナトリウムです。
グラフを見て分かるように、抽出率に影響は見られませんでした!

今回は短い報告になってしまった・・・ 

高塩水中のアクリル酸の回収除去3

2005年03月03日 10時59分17秒 | 卒業研究
毎回思うけど、タイトルが長い・・・
まぁ、いっか

んっと、まず前回説明したガスクロマトグラフィーについて補足。
写真の下に2つのグラフがあるのがわかると思うんだけど、
ガスクロ測定で得られるもの。
最初ガスが出てないときは左側に針があるの。
で、ガスが出ると針が右側に移動する。
そのガスの量や、出る勢いによって特徴が出るんだけど・・・これをピークって言うの。
上手く説明できなくて、モヤモヤするなぁ~
で、ピークの面積値によって、アクリル酸の濃度を算出する。

そんなわけで、機械に試料水を打ち込むんだけど、今回の実験では打ち込み量が少ないの。1μlって言ってもピンと来ないと思うんだけど、
1000μl=1ml  1000ml=1l(リットル)って言えば少ないってことはわかるかな?
だから、どうしても誤差が大きくなる。
目でわからない程度でわずかに打ち込み量が変わっただけで、ピーク面積値が大きく変わる だから、内部標準というのを取り入れて、実験誤差を軽減してるの。

アクリル酸試料水に、常に一定濃度の別の溶液を加えておくの。
そうすると、打ち込み液の中の、アクリル酸:内部標準の比率は常に変わらないから、
打ち込み量が変わっても、アクリル酸量を相対的に求めることができる!!
これはやってみないとピンと来ないかもしれない・・・
後輩に説明してもきょとんとして、「はぁ~そうなんですか?」って言われるだけ(^o^;)

で、内部標準に何を用いるかを検討したの。その結果が、上の表で示されてる。
計7つの溶媒を適当にガスクロに打ち込んだんだけど、使えそうだったのは2つだけ。
アクリル酸のピークと内部標準のピークが綺麗に分かれてくれないと面積値が求められないから、それぞれのピークが綺麗に分かれなくちゃいけないの。
下のグラフを見て、ブタノールよりジオキサンの方がピークが綺麗だったから
ジオキサンを内部標準として採用!

長々と説明しちゃったけど、結局これが言いたかった 

高塩水中のアクリル酸の回収除去2

2005年03月01日 19時00分09秒 | 卒業研究
卒業研究の続きです!

まず最初に前回の確認。
メカニズムの下の図で、固体吸着剤とアクリル酸水溶液を攪拌して、
アクリル酸を固体吸着剤の中に取り込む。
で、実はその続きがあって、水相に取り込まれずに残ってしまったアクリル酸濃度を測って、
その濃度からどれだけアクリル酸が固体吸着剤に吸着されたのかを算出するの。

今回は水相に残ったアクリル酸濃度を測る方法について報告しまぁ~す(^o^)/
1.水相に残ったアクリル酸水溶液適量に濃硫酸を加える
2.更にクロロホルムを加えて1時間攪拌
3.20分間遠心分離を行う
4.水相部分を取り除き、有機相部分から1.5ml量り取る
5.ジオキサンクロロホルム溶液を加えて、クロロホルムで全量が2mlになるように調整
6.ガスクロマトグラフィーで測定する

アクリル酸水溶液とクロロホルムを攪拌することで、
水に溶けてるアクリル酸をクロロホルム(有機相)に抽出するの。
1で加える濃硫酸はクロロホルムへの抽出を助ける役割をしてくれる。
20分遠心分離を行うことで、水相部分と有機相部分を綺麗に分離してくれる。
だから、水相部分を取り除き安くなる。
ガスクロマトグラフィーっていうのは、詳細は難しくてよくわかんないんだけど・・・
溶液によって沸点が違うから、機械本体に混合溶液を打ち込む(注射器みたいので穴に入れる)と、それぞれ違う時間で気化してガスが出るの。それを機械が認識して教えてくれる。
ガスの出る量とかでその溶液がどれだけあるかを計算できるってわけ!
そうやってアクリル酸濃度を求められる!!
って言っても実際問題自分でやっててもチンプンカンプン(*_*)

高塩水中のアクリル酸の回収除去

2005年02月25日 19時43分29秒 | 卒業研究
せっかくなので、卒業研究をココでも発表!

☆はじめに☆
 アクリル酸と酢酸ビニルなどの他のモノマーを共重合させたポリマーは、接着剤や塗料、結合剤、印刷インクのような製品に幅広く用いられていて、水道管の塗料としても用いられている。
 その一方で、アクリル酸モノマーは危険物第4類に分類される劇物であり、強い腐食性を示す。このため、アクリル酸を使用している合成工場では、近年高塩水中のアクリル酸の処理が問題となっている。現在のところ、水質基準は特に設けられていないが、水道施設の資機材や給水装置からの溶出が懸念され、要検討項目となっている。
 本研究では、アクリル酸モノマーの処理方法を開発するため、定量方法と吸着捕集を検討しました。

図は本研究のメカニズム。まず上を見てください。
有機溶媒吸着剤とアミンを含む親水性溶媒を攪拌し、固体吸着剤にアミンを担持させます。
(アミンを固体吸着剤が取り囲むカンジ)
その後下の図のように、アミンを担持させた固体吸着剤とアクリル酸水溶液を混ぜて、攪拌する。
すると、アミンとアクリル酸が反応して、アクリル酸が固体吸着剤の中に取り込まれる。

以上のような研究を行いました。
これからしばらく検討実験の内容と結果をアップして行きます!!