犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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ジェンダーとは

2015年11月17日 | LGB&T
ジェンダーという語はあまり耳慣れないという人も多いだろう。
今46歳の私も、自分が性的マイノリティだからこういう語彙に触れる機会が多いので
知っていたが、テレビなどでも聞くようになったのは、ここ十数年くらいの
ことではないだろうか。

ひとことで言えば性役割ということになるだろうか。
その社会での、今までの歴史や現在の文化の中で作られてきた、
性別にあてられた役割のことを言う。

男子かくあるべし、女子かくあるべし。
日本のジェンダーもここ数十年でずいぶん変わってきたが、
男は大きく、強く、大らかで、外で働いて金を稼ぎ家族を養い妻子を守る。
女はやさしく、子どもを産み、いつも家族のそばにいて、家を守り、家族を守る。
といったところだろうか。

いま私はここに「日本のジェンダーもここ数十年でずいぶん変わってきたが」
と書いたが、ジェンダーはそもそもそれくらいの期間で変化していくものだ。

いまと昭和では違うし、明治の世と大正時代でも違う。
長い江戸時代では変化があった。
時代で言えばさらに、身分の差というものがあった時代には、身分によっても
ジェンダーの考えは違った。
町のおかみさんと、農家のおかみさんと、武士の妻では、同じ女でも役割は違った。
庶民感覚と富裕層とでの違いは今の時代の日本にも歴然とあると思う。

また、古く中国から朝鮮半島を経て伝わってきた儒教的価値観や、明治時代に西洋に習うことで
入ってきたキリスト教的価値観も、ジェンダーに大きく影響している。

子どもを何匹か抱えて自転車で保育園に送り込んでから職場に駆け付けて
バリバリ働いて夕方掛け戻ってお迎えに走り帰宅して飯炊いて食わせて宿題やらせて寝かせて
という中で、やさしさやしなやかさや料理に片付け掃除洗濯に裁縫に、なおかつ艶っぽく
なんて過酷な要求だ。
だが、現代日本はそういうことを女性に求めているように、私からは見える。

まだ疲れが抜けていないがとにかく起きて着替えて飛び出て駅へ走り
満員電車をこらえ社内の人間関係に耐えつつ激務をこなし客先へも回り残業残業で遊ぶ間も無く
という中で、たくましさだの包容力だの威厳だの日曜大工に車の運転、なおかつかっこよく
なんて過酷な要求だ。
さらにイクメンなんて言葉まで流行って、どんな余裕が誰にあるのだ現代日本?

現代日本の都市部のある層の現実はこんなところだろうか。
地球上のどこぞへ行けば、女たちは毎日家を出て農作業、男たちは族長の家に集まって
日がな一日村の運営の相談と称するおしゃべり、なんていう風習のところだってある。

ジェンダーとはそんなものだ。

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