[あらすじ] 新しく薪小屋を作って、たくさん貰った薪を屋根の下に片付けたい。
その前に、場所を作るために木を伐って、
そうしたら破風板と外壁の塗装が傷んでいるのがよく見えるようになって、
塗り直すためにはまず外壁のヒビにコーキングをして、
ついでに詰まってしまっている雨樋も修理して、
といった調子なので、一向に薪小屋に着手できない。
九州が梅雨入りしたと思ったら、一気に東海地方まで迫って来た。
平年より3週間早いなんて言っている。
ということは東京も5月中旬に梅雨入りしてしまうのか、
薪小屋どころじゃない、塗装どころでもない、
なんて思っていたら、それきり動きが無い。
何かが前線の北上を阻んでいるのか。
何か。
私の一念か。
もう、梅雨入り前に薪小屋を作る、というのは諦め気分になっている。
日中の気温も高くなってきたので、思ったようには作業は進まない。
※
薪小屋を作る場所に掛かっている破風の板を塗り直すため、
屋根の上に上る。
すると今度は、二階の外壁が目に入る。
二階の北面の外壁は、傷んでいる。
北側というのは、乾きにくいので、傷みやすい。
一旦ヒビが入ると、そこから水気が入る。
すると木材が膨張して更にヒビが拡がる。
水が入りやすくなって更に木材が傷んで
一階に雨漏りするようになっていた。
昨年の3月に、とりあえずの補修をしてもらった。
窓の四隅から斜めに伸びるヒビにコーキングして、
傷んだ塗装をふさぐようにコーキングして、
板金の裏側もコーキングして。
そうして、雨漏りは止まった。
「これで2,3年はもちます。」
なんて業者さんは言う。
いやー、そんなこと言って油断するとほったらかしちゃうから、
来年あたりにはちゃんと補修と塗装に入ってもらいます。
と、返事したが。
すっかり油断している。
そして、なんとか自分でできる範囲のことをやっちまおう、と考えている。
※
塗装を進めているのには、きっかけが有る。
ご近所のYさんが、自宅の塀を塗っているのを見かけたのだ。
Yさんは70代半ばの女性である。
いつも、自分で塀を塗り直している。
「梅雨が来る前にやっちゃおうと思って。」
これを見て、私のケツにも火が着いたのだ。
※
数年前に書を始めた。
すぐにやたらと勉強して、そして比田井天来という書家を知った。
天来の故郷、長野県佐久市の望月には記念館が有り、また、町をあげて書の文化を盛り上げている。
町の商店の看板は、何人もの現代の書家が筆を揮ったものだし、
あちこちに天来の揮毫になる石碑が在る。
6月に行った。
店の看板を見て巡り、石碑を見て回り、記念館や酒蔵で書を観賞した。
天来の生家のすぐ裏の山が、公園になっている。
ゆかりの書家たちの書による碑林まで有る。
その山の中腹に、土蔵が有る。
蔵の白壁に大きく「天鳳」と書いてある。
近くで見ると、墨の濃淡が見え、筆の運びが見えて、圧巻である。
https://blog.goo.ne.jp/su-san43/e/dd011485701cde33c48a72b426f649fd
※
自宅の外壁にグラフィティを描けばいいじゃないの、
と友人Mに言われて、どんなもんを描くか、思い巡らせた。
黒のスプレーがたくさん有るので、
蔵の墨書のことを思い出した。
でも、スプレーだしなー。などと。
※
友人Mにもらった変成シリコーンコーキング剤で、
二階の外壁を補修する。
ヒビは斜めに入る。
枝分かれする。
作業を終えて眺めてみると、まるで
「人」の字を書いたようになっていた。
隷書だな。
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