犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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粗大ゴミを持ち込む

2023年06月16日 | 日々
市内に在る友人Tの実家の片付けを手伝っている。
短期アルバイトとしては適当だ。

地元の市では、粗大ゴミの収集を頼むと、
一品目につき300円とか600円とか、
サイズや重量によっては1200円とかなんとかの
料金が定められている。

一方、市のすみっこに在る’クリーンセンター’に自分で運んで行くと、
10㎏につき300円で受け付けてくれる。
運転できるし体力が有るので、持ち込むことにする。

インターネットで予約する。
一回に申し込めるのは10品目まで。
一年度に持ち込めるのは10回まで。



Tの実家には、Tが「開かずの間」と呼んでいる8畳間と、
Tが「蔵」と呼んでいる3畳くらいの広さをもつ物置が有る。
主にこの2ヶ所に、物が詰まっている。

Tは現在53歳である私より3つ年上である。
そのTのお父さんは、9年か10年くらい前に亡くなっている。
Tと知り合ったのは8年くらい前で、
その時にはお父さんはもう亡くなっていたから、
そのくらいという計算だ。

亡くなる前の数年は、認知症が進んでたいへんだったようだが、
話で聞くばかりで、その頃のTのたいへんさを私は直接は知らない。

ボケる以前から物に対するこだわりは強かったそうだ。
空の段ボール箱を捨てようとすると、使うからとっておく、の一点張り。
晩年は、家の者が物を捨てようもんなら激怒したという。

今、私はそんな遺品の数々を処分する手伝いをしている。
祟られやしねえか?

使えなくなった代々のプリンターが、積み重ねられている。
そのプリンターが入っていた段ボール箱が、全部とってある。
段ボール箱を開けると、中には発泡スチロール等がそのまま入っている。
分別するのが私の仕事だ。

同様に、代々のインターフォン、代々のあれこれのリモコン、
代々のビデオデッキ、代々のラジカセ、代々の扇風機、代々の掃除機、
ああもうめんどくせえ、つまり、今まで使っていた家電が全部
捨てずに置いてあるのだ。

T曰く、
「ゴミを捨てるという文化が無いのよ」。

言われてみれば、ゴミを捨てるというのは確かに、文化だ。
ゴミの捨て方というのが時代を追って変化していることからも分かる。
ゴミを捨てるというのは文化なのだ。
ある文化の中では、
「村中の貝殻はここに捨てるんだよ」というルールであって、
それが何千年後に貝塚として発掘されたりするわけだ。

各時代、各国、各民族、各県、各市町村、各家族に文化が有るように、
各個人にも文化が有る。
個人の文化を文化と呼ぶか、という問題が有るかもしれないが、
私は呼んでいいと思っている。
それくらい、個人の持つ何らかの特性がブリッと肥大化することは有る。

何部屋か潰すくらい物を溜め込んでいるのは、
その人の文化なんである。


つづく
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