骨太転倒日記 午前篇

[あらまし] 同居母パーキンソン病要介護２認知症状少々。
夜間の転倒が目立つようになっている。

某日。
地下鉄から陸に上がると、雪が降っている。
予報どおりに降っている。勤勉なやつめ。

と、携帯にショートメールが入る。
ショートメールは大概が介護関係だ。
定期巡回介護さんからのメールだった。

午前中にコールが鳴ったので、駆け付けてくれたところ、
玄関で転倒して自分で移動してベッドサイドにいたそうだ。
首から掛けていたペンダント型のブザーは、
転んだ拍子にたまたま押されたものだったようだ。

本人が、整形外科を受診してレントゲンを撮って欲しい
と言っている、とメールは続いていた。

メールを閉じると、他に電話の着信と録音が有った。
母本人からの、転倒から移動しての電話だった。

いやいや。
その調子で移動できて電話できているので、
骨に異常が有るほどではなさそうだ。

夕方に帰宅した。
すぐに母に打撲の位置を指で指し示してもらって、
そこを押したが、痛くないと言う。
グイグイ押してみたが、痛くないと言う。

大丈夫なのよね。

※

翌朝６時のヘルパーさんが到着して母の寝室の戸を開けて「あ」と言うのが聞こえた。
行ってみると、床にのびていた。
続くなあ。
「ここ数日クラクラする」と言う。
だったら行動に注意するとか普段より慎重にするとか…無いのよね。はいはい

ポータブルトイレを使ってそれから転倒した、というような本人の説明だったが、
ポータブルよりベッドから離れているので、話の辻褄は合わない。
夜間はお手洗いに行かないでポータブルで、という約束を守れていないことを
隠すためなのか、隠すというほどの意識も無く自分は約束を守っていると思い込んでいるか
何だか判然としないが筋道は通っていない。

ここにこだわって実際どうだったのかを追及しようとしても、
こちらが混乱に巻き込まれるだけなので、早々に引くようになった。
原因が分からないと、適切な対処がしにくい。
次善の策を講じる、ということになりがちだ。