[あらすじ] 以前、オーケストラでお世話になった人の指揮する演奏会に行った。
演奏を聴いていると、卒業後20年、生活の中心だったオケの思い出が去来する。
プログラムを開くと、団体を紹介するページがあった。
書き出しは
― 「永遠の音楽愛好家たち」との名を冠する当団は、 ―
とある。
なるほど、フィルハーモニア・エテルナとは、そういう意味だ。
中高生のオーケストラで私は、金管楽器を中心に、他のパートの指導もした。
打楽器も好きで細々と続けているし、弦楽器もやるし、
そもそも楽器の練習方法の基本的なことならどこのパートにも共通だし、
あと、楽器の演奏をしやすくする身体の構え方について話すこともできた。
自分自身はトロンボーンが始めだったが、このオケでトランペットを1年、
チューバは8年だったか担当した。
突然解雇された時に、じゃあチューバの子にもコーチを呼んであげてくださいよ、
と言い置いたが、後で卒業生に聞くところによると、結局そんなことは無く、
しかもチューバ「おり番」(出番の無い曲)が多かったりしたようだ。ぷんすか
とにかく、オケに一匹置いておくと、様々な指導のできる便利な人材だったと自負する。
20年もやってりゃ、そんな技術も身に付くというところだろう。
5月に入ってきた新入生に、自分の培ったものを少しでも植え付けたかった。
去り際に、何かを遺して行きたかった。
担当楽器がやっと決まったばかりのぴよぴよの一年生に、二つの話をした。
ここはオーケストラだけど、オーケストラの、他の呼び方を知ってる?
一年生はまだまだ素直で、知っていれば声を挙げる。
交響楽団
管弦楽団
まだまだあるね?ウィーンのは?
フィル
そう、フィルハーモニー。フィルハーモニーってどういう意味か知ってる?
フィルは、好き♪っていう意味。
ハーモニーは、和音とか、調和、連帯、ひとつになる、っていう意味。
オーケストラは、みんなで一緒にひとつの音をつくるのが好きな人たちの集まりなんだよ。
音楽好きだから音楽部を選んで入部届けを出したでしょ?
みんなで一緒にひとつの音をつくるためには、ひとりひとりが勝手に音を出してちゃできない。
周りの人の音をよーく聴きながら、周りの音とやわらかく響き合う音を出す必要がある。
角ばったツンツンした音じゃなくて、ぽよんと円くて、広がって行くような音ね。
周りの音を聴いたり、自分の音を円く広げるためには、
自分に軸をしっかり持つといい。
軸がしっかりすると、自分が中心の点になって、自分の周りに同心円が描ける。
池に小石を落としたら、波紋が広がって行くみたいに、
自分の周り360°の音が聞こえて、自分の音が波紋みたいに広がって行く。
じゃあ、どうやったら自分に軸ができるか。
はい、みんな立って。
演奏を聴いていると、卒業後20年、生活の中心だったオケの思い出が去来する。
プログラムを開くと、団体を紹介するページがあった。
書き出しは
― 「永遠の音楽愛好家たち」との名を冠する当団は、 ―
とある。
なるほど、フィルハーモニア・エテルナとは、そういう意味だ。
中高生のオーケストラで私は、金管楽器を中心に、他のパートの指導もした。
打楽器も好きで細々と続けているし、弦楽器もやるし、
そもそも楽器の練習方法の基本的なことならどこのパートにも共通だし、
あと、楽器の演奏をしやすくする身体の構え方について話すこともできた。
自分自身はトロンボーンが始めだったが、このオケでトランペットを1年、
チューバは8年だったか担当した。
突然解雇された時に、じゃあチューバの子にもコーチを呼んであげてくださいよ、
と言い置いたが、後で卒業生に聞くところによると、結局そんなことは無く、
しかもチューバ「おり番」(出番の無い曲)が多かったりしたようだ。ぷんすか
とにかく、オケに一匹置いておくと、様々な指導のできる便利な人材だったと自負する。
20年もやってりゃ、そんな技術も身に付くというところだろう。
5月に入ってきた新入生に、自分の培ったものを少しでも植え付けたかった。
去り際に、何かを遺して行きたかった。
担当楽器がやっと決まったばかりのぴよぴよの一年生に、二つの話をした。
ここはオーケストラだけど、オーケストラの、他の呼び方を知ってる?
一年生はまだまだ素直で、知っていれば声を挙げる。
交響楽団
管弦楽団
まだまだあるね?ウィーンのは?
フィル
そう、フィルハーモニー。フィルハーモニーってどういう意味か知ってる?
フィルは、好き♪っていう意味。
ハーモニーは、和音とか、調和、連帯、ひとつになる、っていう意味。
オーケストラは、みんなで一緒にひとつの音をつくるのが好きな人たちの集まりなんだよ。
音楽好きだから音楽部を選んで入部届けを出したでしょ?
みんなで一緒にひとつの音をつくるためには、ひとりひとりが勝手に音を出してちゃできない。
周りの人の音をよーく聴きながら、周りの音とやわらかく響き合う音を出す必要がある。
角ばったツンツンした音じゃなくて、ぽよんと円くて、広がって行くような音ね。
周りの音を聴いたり、自分の音を円く広げるためには、
自分に軸をしっかり持つといい。
軸がしっかりすると、自分が中心の点になって、自分の周りに同心円が描ける。
池に小石を落としたら、波紋が広がって行くみたいに、
自分の周り360°の音が聞こえて、自分の音が波紋みたいに広がって行く。
じゃあ、どうやったら自分に軸ができるか。
はい、みんな立って。
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