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犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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生えるジーロくん

2020年08月30日 | 犬と暮らす
[あらすじ] 飼い犬ジーロくん8月24日に息を引き取る。
享年15歳と1ヶ月。

床の掃除をしていない。
犬の抜け毛がいとおしいからだ。

いやしかし
なんだか、
毛が増えている気がする。

それに、1週間も経てば、他のほこりや自分の抜け毛も溜まる。
そろそろ掃除するか、どうか。



皮下点滴を毎朝手伝ってくれていた友人Mが、
遊びに来てくれた。

長く飼っていた三毛猫が死んだ後、1年間、
猫トイレを部屋の中に置いたままだったという。
すっかり埃をかぶっても、そのままにしていたそうだ。



点滴でたまにかさぶたができたり、
毛に何かの汚れが付いたりすると、
毛の束ができる。

かさぶたがとっくに皮膚から剥がれていても、
固まった束の毛の全てが抜けないと、
そのかさぶたは取れない。
束のうちのどれかの毛は、生えているからだ。

それに、全て抜けたとしても、
新しい毛とも束になっているので、
なかなかかさぶたは取れない。



犬の毛は、季節の変わり目に抜け替わる。
ちょうど今、毛が抜け始めていた。

表面の粗い毛はともかく、
内側の軟らかい毛が抜ける時は、
束になって抜ける。

白く束で浮いてきているのを、摘まんで引っ張ると、
ほこっ
と取れる。

これが、気持ちよくてたまらない。

日本犬のほうが、この「ほこっ」が多い。
ジーロはポインターっぽい犬だったので、
「ほこっ」の面白みは少なかった。



かさぶたや汚れで束になった抜け毛を、
「ジーロくんの種」と呼んでいた。

黒い何か塊から、細く毛の束が出ている形が、
風に乗って拡がろうという植物の種と似ているのだ。



犬の滑り止めとして、あちこちに吸着マットを敷いてある。
滑りにくい床の所にも、オシッコをしちゃった場合に吸い取るために
タイルカーペットを敷いてある。

そういったマットの表面に、
犬の毛が絡んでいる。

そのマットの上を、私が歩くことで、毛がマットから取れて、
床の上に抜け毛が増えているように見えるのではないだろうか。

試しに一旦、床に掃除機をかけてみよう。
マットの上は掃除機をかけないでおいてみよう。



犬の亡骸を庭に埋めた、翌日の夕方。
土饅頭を見ると、ぱっくりと亀裂が入っていた。
幅3㎝、長さ30㎝くらいにわたる裂けめが
土の表面に口を開いている。

そ、
蘇生?

ぞ、
ゾンビ?

は、
生えた?
ジーロくんの種が、芽生えたか??



友人Mに報告した。
すると、4年前にジーロのきょうだいを埋めた後も、
同じような報告を私がした、と言う。
「噴火した」
と言っていたそうだ。

ジーロのきょうだいは、激しい性格だったので、
「生える」というよりは「噴火」がお似合いな表現だ。



ガスが出たのだろう。

だから、「生える」というよりは「噴火」が近いわけだ。

ガスはどこから出るのだろう。
もう腹が裂けたりしたのだろうか。
いやまだ肛門からだろうか。

暑いし、腐敗も速いのだろう。



飼い犬ジーロくんの愛用していたマットは、
一度、日に干したら、
死の直前の尿や、死後の出血などの臭いは消えた。

ただ、犬の体臭だけが残っている。

このにおいを、「ジーロのにおい」ではなく
「ありゃ犬臭ぇ」と感じるようになったら
洗濯しごろ、お別れ完了ということか。

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