もともと、歌うのは苦手だった。
訂正。
人前で歌うことが苦手になったのはいつだっただろう。
※
幼稚園のお遊戯会のような場で、
舞台の上、横一列に並んでみんなで歌うのは
平気だった。
※
小学生の頃、ピアノの発表会で、
独奏するのはものすごく緊張した。
先生の小さな家で予行演習した時も、
お辞儀をするのを忘れて、後で他の子がヒソヒソ言っているのが聞こえて気付いた。
本番はもっと緊張して、「人形の夢と目覚め」のトリオ(Bメロ)の部分をすっ飛ばした憶えが有る。
ショートバージョンもいいとこである。
※
音楽は好きで、小学校から音楽部だった。
本当は理科クラブに入りたかったのだが、
教師が変な気を遣って、変更になった。
もう一人、家庭科クラブ希望の男子がいたが、
その子と私が職員室に呼ばれ、
「男子は/女子は一人だけだけど、いいの?」と聞かれた。
二人とも、「いいです。」と答えたのに。
40年以上前のことである。
ジェンダーバイナリズム教育ってわけだ。
※
小学生の頃、最初にやりたかったのはベースだったか、
ドラムだったか。
いづれにしろ、前に出て独奏するような楽器ではない。
中学に入って、オーケストラに入部した。
打楽器への希望は叶わず、トロンボーンに配属となった。
オーケストラの中では派手な部分も担当するが、
まあ、中低音域なので、バイオリンだフルートだトランペットだといった
花形ではない。
※
後に、バンドを組んでドラムを叩いた。
他に、R&Bやファンクのバンドで、トロンボーンを吹いた。
ソロを取ることより、セクションでバチッとリズムを決めることのほうが
好きだった。
※
歌うのも嫌いではないし、
歌は好きだ。
2歳くらいの時に、「おかあさんといっしょ」という
2枚組のレコードを家でかけたら、
私は興奮して部屋を駆け回り、卒倒したそうだ。
※
歌は人間だけのものだ。
二足歩行になり、手が使えるようになり、
顎の形が変わり、脳が発達した。
顎の形が変わったことから、言語を獲得した。
様々な音を発音し分けることができるようになったからだ。
そして音程のコントロールもできるようになった。
詩と音楽はいつも伴に在った。
※
でもね、巧拙あるのね。
うまいへたが有る。
私は、音痴ではないと思う。
金管楽器をやってきて、ほんのわずかな音程の違いで
ハーモニーの美醜を聞き分けられる。
メロディも、聞けばどこの音が外れているか、分かる。
けれど、自分が歌うと外す。
それは、別に超ワガママだからとかじゃなくて、
ノドの都合だ。
中音域の声を出すノドと、高音域の声を出すノドが、
うまく繋がっていない。
だから、ある音域をまたぐメロディを歌うと、
テキメンに外す。
※
もちろん、そのまんまにほったらかしているわけでもない。
トレーニングする。
すれば、改善する。
しかし、
弾き語りをすると、手のほうが気になった時に、外す。
だからと言って、歌のほうに集中すると、手がおろそかになる。
もちろん、楽器のほうも練習する。
すれば、改善する。
※
しかしもう追っつかない。
ある曲を弾き語りして録音した。
you tubeにアップするつもりだった。
録音したものを聴いてみた。
おっと?
ひどく音を外している。
友人Fに聞いてもらって、どう思うか意見を聞いてみた。
「スヤマがいいと思うんなら、別にアップするのは自由じゃない?」
ゲ?
どういう意味?
そういう意味?
やっぱデキソコナイってこと?
練習も積んできたし、もっとできると思っていたが、
できていなかった。
こんなもん、他人様に聞かせるようなシロモノじゃない。
やめたやめた。
アップするのをやめるだけじゃ止まらない。
歌なんかやめちまえ!
どうせもともと得意じゃなかったんだ。
友達にまで気を遣わせて、
その言葉に悶々として、
苦しんでまでやることか!
※
法螺だよ
やめねーよ
https://www.youtube.com/user/43susan43/videos
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