[あらすじ] 玄宗皇帝の書いた孝経を臨書するのに良い筆は何か。
隷書のようにきりりと筆をコントロールして書くには、
短鋒の筆が適しているというが、
どうも短鋒の筆はあまり売っていない。
ましてや小筆では選択肢は、無い。
ちょうど良さそうな短さの筆が目に入る。
彩色用の、隈取筆だという。
試してみたら、調子が良い。
欲を言えば、もっと柔らかい毛でも良いような気がする。
ふん、ナマイキなことを言うようになってきたわ。
※
孫過庭が書譜の中で言っていたように、
いろんな書体を習おう。
同時進行で、あれこれを臨書する。
※
草書は賀知章の孝経。
並行して書けば、テキストはひとつ読むだけで良いという、
めんどくさがりの合理主義。
というわけではなく、こちらも見た目かっこいい字なので選んだ。
なんせ草書のわりには、キレが良い。刃物のようだ。
幅を持たせるところから、糸を引くように細い部分まで、
抑揚が激しい。
その刃物のような姿の字を、やわらかい筆で書く。
兎かなあ羊かなあ。もらった筆で、くれた人もなんの毛だかわからないと言うので、
わからないまま使っている。
そのうちわかるようになるかもしれない。
王羲之の書法じゃないから、ということで賛否両論あるらしい。
王羲之にあらずんば書にあらず、なんだろうか。
そんなはず無いだろ。
※
孝経なんてほんとはあんまり興味が無い。
それにヨノナカが王羲之王羲之言っているのも気に入らない。
でも王羲之もちゃんと踏まえなきゃいけない。
楷書は王羲之の(ということになっている)黄庭経を書くことにした。
道教の秘伝の書である。
これは内容もじっくり読みながら書こう。
鍼灸をやる中、古典をちょいと勉強してきたので、
古代中国の内臓の名称などを知っている。
皇帝の書の石碑なぞだと保存状態が良いので、拓本も見やすい。
しかし王羲之の書の石刻の拓本となると、なんだか多分、
大人気で何度も拓本を取って元の石も傷んでいるのか、
不鮮明なものが多い。
そんな場合、カラー写真の手本は見やすい。
文字の線なのか、拓本のカスレなのか、紙の傷みなのか、
区別がつく。
大体のお手本は図書館から借りて足りるのだが、
これはうっかり古本を購入してしまった。
この本についてはまたあらためて詳しく書こう。
※
中国古代は青銅器を鋳造する技術がやたらに高かった。
誰がどうしたとかいったことを器のあちこちに刻み込んである。
私はゆるゆると易も勉強しているが、易経をまとめたのが
周の王様ということになっている。
周王朝の系統を刻んだ器がある。
史墻盤銘と呼ばれている。
こいつを書いてみよう。
なんちゃら王は何々をした、ということが並んでいる。
金文はあまり練習していないので、これはまず字がどういう形なのか
見て解くところから始めなければならない。
※
周易は馬王堆のお墓から、絹に書いたものつまり帛書が発掘されている。
それを書いてみたいものだが、ちょいと手ごわい。
同じ馬王堆から出た帛書に、老子がある。
道教のおおもとの経典だ。
古隷で書いてある。
帛書はなんせものすごく薄いものを折りたたんで箱に入れて副葬品として
2000年近く経っているもんだから、
発掘して箱を開けて折りたたんだものを開いたときに、
折り目がぼろぼろになる。残念。
※
馬王堆の帛書は漢の時代のものだが、
老子と言えば、楚の時代の竹簡も発掘されている。
こちらは少し時代がさかのぼり、字も篆書だ。
篆書をやれば、金文とのかけはしにもなるだろう。
※
書を始めて半年。
なんせネタは2000年分ある。
発掘が進み、写真や印刷の質も向上している。
現代日本で書を始めてたかだか半年の中年独習者が、
1800年前の中国で書かれた文字を習う。
豊かだ―――――――
隷書のようにきりりと筆をコントロールして書くには、
短鋒の筆が適しているというが、
どうも短鋒の筆はあまり売っていない。
ましてや小筆では選択肢は、無い。
ちょうど良さそうな短さの筆が目に入る。
彩色用の、隈取筆だという。
試してみたら、調子が良い。
欲を言えば、もっと柔らかい毛でも良いような気がする。
ふん、ナマイキなことを言うようになってきたわ。
※
孫過庭が書譜の中で言っていたように、
いろんな書体を習おう。
同時進行で、あれこれを臨書する。
※
草書は賀知章の孝経。
並行して書けば、テキストはひとつ読むだけで良いという、
めんどくさがりの合理主義。
というわけではなく、こちらも見た目かっこいい字なので選んだ。
なんせ草書のわりには、キレが良い。刃物のようだ。
幅を持たせるところから、糸を引くように細い部分まで、
抑揚が激しい。
その刃物のような姿の字を、やわらかい筆で書く。
兎かなあ羊かなあ。もらった筆で、くれた人もなんの毛だかわからないと言うので、
わからないまま使っている。
そのうちわかるようになるかもしれない。
王羲之の書法じゃないから、ということで賛否両論あるらしい。
王羲之にあらずんば書にあらず、なんだろうか。
そんなはず無いだろ。
※
孝経なんてほんとはあんまり興味が無い。
それにヨノナカが王羲之王羲之言っているのも気に入らない。
でも王羲之もちゃんと踏まえなきゃいけない。
楷書は王羲之の(ということになっている)黄庭経を書くことにした。
道教の秘伝の書である。
これは内容もじっくり読みながら書こう。
鍼灸をやる中、古典をちょいと勉強してきたので、
古代中国の内臓の名称などを知っている。
皇帝の書の石碑なぞだと保存状態が良いので、拓本も見やすい。
しかし王羲之の書の石刻の拓本となると、なんだか多分、
大人気で何度も拓本を取って元の石も傷んでいるのか、
不鮮明なものが多い。
そんな場合、カラー写真の手本は見やすい。
文字の線なのか、拓本のカスレなのか、紙の傷みなのか、
区別がつく。
大体のお手本は図書館から借りて足りるのだが、
これはうっかり古本を購入してしまった。
この本についてはまたあらためて詳しく書こう。
※
中国古代は青銅器を鋳造する技術がやたらに高かった。
誰がどうしたとかいったことを器のあちこちに刻み込んである。
私はゆるゆると易も勉強しているが、易経をまとめたのが
周の王様ということになっている。
周王朝の系統を刻んだ器がある。
史墻盤銘と呼ばれている。
こいつを書いてみよう。
なんちゃら王は何々をした、ということが並んでいる。
金文はあまり練習していないので、これはまず字がどういう形なのか
見て解くところから始めなければならない。
※
周易は馬王堆のお墓から、絹に書いたものつまり帛書が発掘されている。
それを書いてみたいものだが、ちょいと手ごわい。
同じ馬王堆から出た帛書に、老子がある。
道教のおおもとの経典だ。
古隷で書いてある。
帛書はなんせものすごく薄いものを折りたたんで箱に入れて副葬品として
2000年近く経っているもんだから、
発掘して箱を開けて折りたたんだものを開いたときに、
折り目がぼろぼろになる。残念。
※
馬王堆の帛書は漢の時代のものだが、
老子と言えば、楚の時代の竹簡も発掘されている。
こちらは少し時代がさかのぼり、字も篆書だ。
篆書をやれば、金文とのかけはしにもなるだろう。
※
書を始めて半年。
なんせネタは2000年分ある。
発掘が進み、写真や印刷の質も向上している。
現代日本で書を始めてたかだか半年の中年独習者が、
1800年前の中国で書かれた文字を習う。
豊かだ―――――――
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