ジャーナリスト活動記録・佐々木奎一

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二木啓孝氏が語る、「貧すれば鈍する」野党三党のゴタゴタ

2013年08月08日 | Weblog

 2013年7月26日、auのニュースサイト EZニュースフラッシュ増刊号
 
 「今日のニュースに一言」で
 
 ジャーナリスト・二木啓孝氏の記事
 
「二木啓孝氏が語る、『貧すれば鈍する』野党三党のゴタゴタ」
 
を聞き書きしました。
 


 さきの参議院選挙で敗北した各野党が、後始末でドタバタしている。「なんだかなぁ」というのが、民主党だ。細野豪志幹事長が辞意を表明したのは、海江田万里代表と抱き合い心中で党内の世代交代を図ろうとしたものだが、代表を変えようにも、成り手がいない。

 結果的に、続投のもようだが、問題は、海江田代表から出てきた、菅直人・鳩山由紀夫両元首相の処分問題だ。

 菅元首相が、参院選で民主党公認を取り消された現職の大河原雅子氏を応援したことで、離党勧告と議員辞職まで持ち出したが、常任幹部会では異論百出。結局、党員資格停止3か月になる方向で収まったものの、海江田氏の統率力のなさが浮き彫りになった。さらに、すでに離党している鳩山氏まで除名にするという、わけのわからないことまで持ち出してきた。

 民主党は選挙の敗北は、菅や鳩山のせいにしたいらしい。有権者はそんなことはほとんど思っていない。船底に穴のあいた船の上で、ああでもない、こうでもない、と言うさまは、いまの民主党の危機を本人たちが自覚していないことを示している。

 社民党は福島瑞穂代表が昨日、党首辞任を決めたが、だれが次を担うのかは決まっていない。本音でいえば、山本太郎氏にやってほしいのだろうが、山本氏にはその気はない。ここも後がない政党だ。

 みんなの党のゴタゴタも、このままいけば党分裂しかねない。もともとキャラ立ちが激しい渡辺喜美代表と江田憲司幹事長。くすぶっていた2人のぶつかり合いが表面化した。江田幹事長は、日本維新の会の松野頼久・国会議員団幹事長、民主の細野豪志で、新しい政界再編を模索し始めたが、渡辺代表は、維新の会が大嫌い。このままいけば、この党も分裂含みの展開だ。

 三党は、自民に圧勝されて、議席が振るわなかったが、もっと根本的なところから立て直す姿が見えない限り、結果的に、自公の独走を許すことになるだろう。野党三党のゴタゴタは、「貧すれば鈍する」(貧乏になると頭のはたらきがにぶくなる、また、品性がさもしくなる、の意。広辞苑第六版)という言葉を思い出す。


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