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第五福竜丸

2010-09-26 | Zaman-ai ~時代よ!~
夢の島の第五福竜丸を見に行った。
以前住んでいたところから結構近かったのに、ちゃんと見るのは今回が初めて。
現在の私の人格形成に深く関わっているフィンドホーンもだけど、
学生の頃わずか数駅のインバネスまで行っているのに辿りつかなかった。
自分に準備が出来ていないと、ニアミスしても気付かないものなのね。

数奇な運命を辿った木造船。
一度違う名前でカツオ漁船として進水した後、焼津の遠洋マグロ漁船となり、
操業先のビキニ環礁でアメリカの水爆実験のキノコ雲の下から死の灰を浴びつつ脱出、
翌日には乗り組員全員の髪が抜け体調不良を訴える。
急性放射能症。カザフのセメイの実験場近くの人たちと同じ…。

後に忌まわしいと払い下げられ、水産大の練習船となって働いた後、
夢の島に廃船として打ち捨てられる。
朽ちてゆくのを見ていた、この船を憶えていた人が保存運動を起こし、
ここに保存されたという。ここにも千羽鶴が。

彼らがとってきたものをはじめ、放射能が検出されたマグロや他の魚もすべて廃棄処分。
今年、口蹄疫で牛たちが埋められたのと同じように。
他を生かすためでもなく、無意味に命を奪われた生き物の悲しみ。
魚が売れない、漁業・水産業関係者の苦悩。日本にも放射能の雨が降った。
半年後に無線長をされていた方が亡くなられた。
けれどアメリカは放射能によるものとは認めなかったという。
原水禁の運動はこの船の被爆から始まったことは初めて知った。
ああ、だから静岡も活発なのか。

船の保存運動のきっかけとなった、新聞に投稿された文章を読んだ。
まだ若いという享年で亡くなられているが、当時の普通の会社員の方のようだった。
でもこの方は大切なことをした。
誰かが見えるところで声を上げるのが大事なのだなと思い、
このところの自分の中の葛藤に折り合いがついた気がした。
行ってよかった。ありがとう、第五福竜丸。
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