白樺小舎便り(しらかばごやだより)

北信濃の田舎暮らしの日々

風の音にぞ

2016年08月07日 20時42分51秒 | 日記

猛暑日を記録した。

リオのオリンピックが始まり、三宅宏実さんの銅メダルに、思い切り拍手した。

高校野球も始まり、開会式直後の第一試合。

長野代表の佐久長生高校は鳴門高校に3対2で惜敗。

夏真っ盛りなのだなあ。

 

畑は草が伸び放題。

盆前には秋作の準備のため、耕運機で起こしたいと思っていたが、8月初めから、思わぬところで電気工事の仕事が入った。

8時から5時まで、猛暑の中、工場の新築工事の仕事をしている。

畑仕事は休日の今日の仕事となった。

幸い、マメトラで掻き回せば、草は処理できる。

ただ作物の近くは手作業が必要だ。次回の仕事とする。

 

夕方、そよ風より少し強めの風が吹いた。

一気に涼しさが増した。

そういえば、今日は旧暦の七夕の日。

『秋来ぬと 目にはさやかに見えねども 風の音にぞ驚かれぬる』

庭に打ち水をしながらそっと呟いてみる。

秋立つ日。立秋なのだ。

立春もうれしいが、立秋のどことなくはかなげな響きも好きだ。

 

山の日も近い。

7月、燕岳、小川山、穂高岳と登ってきたが、8月は山の日に奥秩父の国師ヶ岳と、佐久の名山、茂来山に行く計画を具体化した。

かみさんと、この秋87歳になる義姉も一緒だ。

個人では、信州百名山の一つ、秋山郷の佐武流山に行こうと思っている。これは、盆の間くらいかな。

さらに、恒例となっている白馬岳に登ろうと、機を伺っている。

これは、かみさんも連れて行って欲しいというからで、それだと日帰りでは済まない。

8月は20~21日に、アサマスタークロスウォークというイベントがあって、31キロコースにエントリーしている。

星を見ながら標高2000メートルの峠を越えて小諸から群馬の嬬恋村まで歩く。

仕事と雑事に追われながら、今年もまた、南アルプスの南部縦走の夢が遠のいていく。

 

七夕メニューで、今夜の夕食はほとんど自給野菜の、ヘルシーなものにした。

 

 

 

立秋のこの日、庭には鉢から土におろしたシクラメンが花を咲かせていた。

この花は、冬の花ではなかったっけ、といいつつカメラに収めてみた。

 

 

 

8月。

人類が初めて原爆の被害を受けた月。

太平洋戦争が終結した月。

何かがそこに凝縮されて、いつとも知れず何かが深いところで変わり始める月。

僕は、少年の頃、毎日プールサイドで、白い入道雲を浮かべた青すぎる空を見上げながら、心がざわつくような漠然とした不安を覚えていた。

それは、空が青すぎたからとしか言いようがない。

全く自由になった夏休み。自由すぎることが不安だったのかも知れない。

この自由がいつまでも続かないということが分かっていた。

ちりんちりんと鐘を鳴らしながら、自転車で売りに来たアイスキャンデー。1本5円だったな。

プールサイドの反対側に居た少女。

僕が横に移動すると、いつの間にか真正面に移動していた。まぶしかったのは夏の日差しのせいだったのかな。

8月。

盆が過ぎると、僕はまた一つ歳を取る。