読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

小林 慧著「CHANCE」

2010-10-11 | か行
NHKで8月末から放送があった藤原紀香主役の、土曜ドラマ「チャンス」の原作となった小説 。
証券業界で男性に伍して活躍していたキャリアウーマンの沙矢子が、リーマンショックで大きな挫折を味わい起死回生を懸けた仕事の大失敗でどん底に落とされた、失意のどん底で訪れた北海道。
酒に酔って極寒の夜さ迷う中貧乏牧場の馬小屋に潜り込み寝込んでしまい競走馬の血統の「ピンコ」と出会う。その馬は明日馬肉に売られる定めであったが命を助けられた運命を感じ、とっさに馬の買受を申し出る。
そして、馬の姿に癒され勇気づけられて、馬を養う為にも、もう一度人生をやり直すべく金融業界に復帰する。
投資ファンド・東京ファンドコンサルティング代表で天才的な才能と冷徹な行動力で、勝つためには手段を選ばないダーティな部分も見え隠れする藤本との対決のビジネスシーン。
馬主、共同馬主、種付け、誕生、調教、中央競馬デビュー、菊花賞、中東世界競馬、
ピンコ→ピン(後のチャンス)→バラディと競馬と金融、全く違う世界を舞台に、ストーリーは交互に深く交錯しながら意外な展開を見せる。
後半は出来すぎの展開に幸運以上のものを感じたが、諦めない大切さ命の大切さ、人間関係、人生や仲間の大切さ教えてくれる。
読み終わったときには全ての競走馬を応援したくなる物語になっていました。

2010年8月 文藝春秋 刊

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 藝術の秋 | トップ | 田村優之著「月の虹」 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

か行」カテゴリの最新記事