読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

永瀬隼介著「狙撃ー地下捜査官」

2010-10-24 | な行
この小説はフィクションではありるが2010年3月に殺人罪の公訴時効(15年)を迎えた未解決の警察庁長官狙撃事件、所謂1995年3月に日本の國松孝次警察庁長官が何者かに狙撃された事件を強く意識させる小説。
庁内不倫が原因で郊外の所轄署に異動させられた刑事の上月涼子は、痴漢犯を得意の空手で逮捕した功績と度胸を買われて署長から本庁への配置転換を告げられる。
しかし配転先は、本庁でも警察組織を脅かす内部の犯行を処理するために新設された特務監察室だった。
数カ月後、室長の鎮目と涼子は機密漏洩の名目で公安総務課が監視下に置く公安部の貴島の身柄を確保する。
だが、数日後、貴島は1枚のディスクを残し謎の死を遂げる。
涼子は、貴島が保管していたディスクに、14年前に鎮目の眼前で起きた警察庁長官狙撃事件に関する驚くべき映像が収められていることを知る。
刑事部対公安部、キャリア対ノンキャリなどよく言われる対立を軸に警察の隠蔽体質を描いた警察小説です。
有名な長官狙撃事件を著者らしい視点で推理している。
私はマスコミで知った知識位しか事件のことをよく知らないが警察小説、ミステリーとして一気に読んでしまいました。
著者の映画化された3億円事件を扱った「ロストクライムー閃光」と同じで警察の隠蔽体質が未解決の事件に絡んで
いると思うと日本の将来に憂いを感じた。
2010年5月角川書店刊



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