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読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

荻原浩著「金魚姫」

2016-08-06 | 荻原浩
ブラック企業、失恋。人生の窮地に立たされた男と、金魚の化身の奇妙な同居生活。
ファンタジーユーモア小説。
主人公の江沢潤は同棲していた彼女には出て行かれ、典型的ブラック企業・仏壇仏具販売会社の営業として毎日のノルマに
追い立てられて睡眠導入剤なしには眠れない日々を過ごしていた。
ある身も心も限界を感じていた日曜日近所の夏祭りに立ち寄り目に留まった金魚すくいで金魚の琉金を持ち帰り入手した
古本の「金魚傳」で飼育法を読んでいるとふいに濡れた髪から水を滴らせた妖しい美女が目の前に現れた。
幽霊それとも・・・漆黒の髪、黒目がちの目。エビせんを欲しがりテレビで覚えた日本語を喋るへんな奴。
「リュウ」と名付けると何故か死んだ人の姿が見えるようになり、次々と大口契約が舞い込み始める。・・・
金魚を飼ったことがないのでその可愛さや飼育法の薀蓄は解らなかったが独特の不思議な雰囲気で読後感はせつない小説でした。
『寿命が尽きるまではしっかり生きろ。しっかり生きるために僕は変わらなくては』(P244)
2015年7月角川書店刊

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