読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

江上 剛著「ごっつい奴. 浪花の夢の繁盛記」

2010-02-26 | あ行
戦後の大阪を舞台に戦争で生き残った岡本丑松とその人間的魅力に惹きつけられた仲間達の成功物語。
終戦のその時から始まる物語。
たったひとり丹波の故郷を離れ大阪に出た丑松の腰には故郷の戦友「茂一」の一欠けらの骨を入れた薬籠がお守り代り。
丑松のとりえは、豪放磊落な性格と人の良い悪いを見抜く力と、人を信じること。
そんな丑松のもとに集まる心優しい仲間達と戦後の混乱の中、支え合いながら強く生き抜く姿は読んでいてとても清清しい気分。
『商いの基本は、人を喜ばすことや!!』
「商売と言うものは人に喜びを与えるもの。人が喜ぶ顔を見ることに喜びを感じる。」
戦後の浪花の焼け野原から、夢を持ってこの男が立ち上がった!
最初は花登筺著「どてらい奴」のモーヤンと同じような筋と思ったが全く別物だった。
ちっぽけな定食屋の手伝いのかたわらヤミ商品を販売していた男が、大阪を地盤に大外食チェーンを築き上げようとしていたのだ。
痛快出世物語。
2010年1月 講談社 刊



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