読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

大門 剛明著「告解者」

2011-01-14 | た行
題名の告解とは、カトリック教会においては、洗礼後に犯した自罪を聖職者への告白を通して、
その罪における神からの赦しと和解を得る信仰儀礼。
カトリック教会では大罪を犯した場合また年に一度行うべきものとされている。
(ウィキペディアより)
主人公は元教会の更正施設に補導員(社会福祉士)として勤める29歳の深津さくら。
23年前に2人を殺し、無期判決を受けた男・久保島が仮釈放され、彼女が勤める金沢の更生保護施設に入寮してきた。
凶悪事件を起こしたとは思えぬ誠実な更生ぶりに、次第に心ひかれていくさくら。
市内で殺人事件が発生し、寮生に疑いの目が向けられた。さくらは真相をつきとめるべく奔走するのだが。・・・
重いテーマ、贖罪、そして更生、後半予想通り23年前の事件が鍵をにぎる展開にやがて真相が明らかになりミステリーらしく意外な犯人(一部予想できたが)が出てきてのおきまりの結末にチョット物足りなかった。
「絆ってもんは実際に血がつながってとるし大事に思うがでないぞ。
人と人と、心と心が絆で結ばれることがなくなったら人は人でなくなるんやど」(179P)
「更正ってなんですか?・・・更正ってものはいつも途中。
決して完成なんてしないものなんです。地道な行為の積み重ねの中に更正はあるんです。」
(266P)

2010年9月中央公論社刊

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1 コメント

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Unknown (けん)
2011-01-15 02:11:02
拝見させていただいてます。
TBさせていただきました。
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