「同期」シリーズ続編。警視庁捜査一課の宇田川亮太刑事の同期、特殊犯係の大石陽子刑事が「しばらく会えなくなる」と言い飲み会の翌日から音信が不通となった。かつて公安にいて辞めさせられた同期の蘇我と同じように・・・。
女性ながら果敢に麻薬取引の疑いのある会社に潜入捜査に入った大石の危機を、殺人事件の犯人を追いながら宇田川と公安らしい蘇我が、「同期」という同じ釜の飯を食ったもの同士の仲間意識で救出に動く展開とそれらを通じて宇田川が熟練の先輩刑事に導かれながら成長する姿を扱った物語。
ちょっとしたしぐさや行動から何か匂いを感じとる「感」が事件の解明につながっていきます。
警察組織の上下構造と、同期といった仲間意識の対比が面白い。
2017年6月講談社刊