メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

絵物語 古事記 富安陽子/文 偕成社

2023-06-03 20:02:56 | 
2017年初版 山村浩二/絵

図書館で見つけた1冊

とても読みやすそうと思って借りた
以前読んで知っている話が多かった


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『日本の神話えほん 1 あまのいわや』 ふしみ みさを/文 岩崎書店

『日本の神話えほん 2 やまたのおろち』 ふしみ みさを/文 岩崎書店

【超大作】日本の神話「古事記」が面白い~第1話~日本の成り立ちを知っていますか?@中田敦彦のYouTube大学

『マンガ日本の古典1 古事記』(中央公論新社)




神さまの名前が難しくて、関係も複雑だから、すぐ忘れてしまう/汗

神様の家系図

神さまの数え方は「柱(はしら)」て初耳/驚
感情的になったり、人間ぽいところが読み物として面白い

文献と同じ地名が今も残るのが熱い
全部訪れて見てみたい


【ざっくり内容抜粋メモ】

国生み




もやもやした世界から、天と地がわかれた
高天の原にアメノミナカヌシが生まれて隠れた

タカミムスヒ、カミムスヒ

ウマシアシカビヒコヂ、アメノトコタチ

クニノトコタチ、トヨクモノ

ウイヂニ、スイヂニ、ツノグイ、イクグイ、オオトノヂ、オオトノベ、アモダル、アヤカシコネ

男神イザナキ、女神イザナミ
天の沼矛でかきまぜると、オノゴロ島ができる









2人は夫婦となり、たくさんの子どもを産んだ
淡路島、四国、隠岐の島、九州、壱岐の島、対馬、佐渡の島、本州の8つ
小豆島など6つの島

岩、土、家、屋根、、、などの神

火の神カグツチを産んだ時大やけどをして
それが元でイザナミは亡くなる

イザナキの涙からナキサワメ

イザナミを出雲の国と伯耆の国の境にある比婆の山に葬る

怒りでカグツチの首を切ると剣の神タケミカヅチ
カグツチの屍から8柱

剣の名はイツノオハバリ


黄泉の国
暗い地の底にある黄泉の国にイザナミを訪ねるイザナキ
黄泉の国の食べ物を食べたら、元の世界には戻れないのが決まり

黄泉の国の神々に相談してみる間、御殿を覗くなと言ったのに
櫛の歯に火をつけて覗いてしまう

8体の雷神が群がった朽ちた姿を見られて
恥をかかせたと追って来る

黄泉の国の使いヨモツシコメ
山ぶどう、タケノコを食べている間に逃げる

雷神が1500もの軍勢を率いてくる
黄泉比良坂(今の伊賦夜坂)の桃を投げたら逃げる
オオカムヅミという神の名をあげる

巨大な岩でふさぐ

イザナミ:1日に千人絞め殺します

イザナキ:1日に1500の産屋を建てよう

イザナミは黄泉の国の大神ヨモツオオカミとなる


神の三きょうだい
イザナキは禊をした際、身に着けたものからも神が生まれた
不幸、病気をもたらす災いの神、災いを消し去る神

左目からアマテラス→高天の原をおさめる




右目からツクヨミ→夜の国




鼻を洗うとスサノオ→海原
スサノオは母のいる根のかたすの国に行きたくて泣くばかり




イザナキは怒って追放し、淡海の多賀に隠れる


天の岩屋
根のかたすの国に行く前に姉アマテラスに挨拶
高天の原を奪いに来たと思い武装するアマテラス

ウケイ(占い)をしようと安の河をはさんで立つ

アマテラスがスサノオの剣を噛んで吹き出すと3柱の姫神が生まれる
タキリビメ、イチキシマヒメ、タキツヒメ

スサノオがアマテラスの玉から生んだのは5柱の男神
オシホミミ、アメノホヒ、アマツヒコネ、イクツヒコネ、クマノクスビ

スサノオ:女神が生まれたのは、悪い考えがなかった証拠だ!

アマテラスが大目に見るのをいいことにイタズラばかりして
とうとう機織り娘が死んでしまい、悲しみで天の岩屋に隠れる







困って会議を開き、知恵の神オモイカネが提案
イシコリドメに大きな鏡を造らせ
タマノオヤに勾玉で玉飾りをつくらせる
榊にさげて、フトダマが持つ

アメノコヤネが祝いの言葉を唱え
力持ちのアメノタヂカラが影に隠れる

アメノウズメが踊り、アマテラスさまより素晴らしい神さまが出てくれたというと
気になったアマテラスが覗いたところに鏡を出す







そこに映る自分の姿を別の神と思い、乗り出したところ
アメノタヂカラが引き出す

スサノオは再び追放される

途中、食べ物の神オオゲツヒメに頼むと
鼻、口、お尻から食べ物を出して料理する
怒ったスサノオは殺してしまう

その屍から蚕、稲、粟、小豆、麦、大豆が生まれる
カミムスヒが拾い集めて人々の食べ物の種とした


ヤマタノオロチ
出雲の国を流れる肥の川を箸が流れてきて
上流で泣いているのはアシナヅチとテナヅチ

8姉妹の7人がヤマタノオロチに殺され
末娘クシナダヒメだけになった

スサノオ:ヤマタノオロチを倒したら、ヒメをもらいたい

ヒメを櫛に変えて髪にさし、8つの桶に強い酒をそそぐよう命じる
ヤマタノオロチが酔って眠り、頭を切り落とす







しっぽから素晴らしい太刀が出る 「草那芸の太刀」




スサノオはクシナダヒメと結婚
美しい土地・須賀に宮を建てた


稲羽の白うさぎ
スサノオの6代あとの子孫オオナムヂ
80人の兄弟がいる!

稲羽のヤガミヒメに結婚を申し込みに行く際
オオナムヂに荷物を持たせる

気多の岬の砂浜に皮が剥がれたうさぎが倒れていた
兄弟は海水を浴びて、山の風に吹かれればよいとウソをおしえる







うさぎ:
私は隠岐の島に住むうさぎ
稲羽の国で暮らしたいと思い
鮫を騙して並ばせて海を渡ろうとしてバレて毛皮を剥ぎ取られた







オオナムヂは川の水ですすいで、蒲の穂の上に転がれば良いと教える
元通りになったうさぎは神となり、ヤガミヒメとの結婚を予言する








怒った兄弟らはオオナムヂを殺そうと計画
山の上に住む赤猪を捕らえよと言って、大きな石を焼いて転がし
オオナムヂは死んでしまう

母はカミムスヒに命乞いをする
貝の化身キサガイヒメ、ウムギヒメはオオナムヂを生き返らせる

今度は巨木の割れ目に挟んで殺してしまい、また母が救う

母:
しばらく木(紀伊)の国に隠れなさい
オオヤビコがかくまってくれるから


根のかたすの国
兄弟がここまで追って来て、地の底に通じる道を教えてもらう

スサノオの娘スセリビメを見て一目惚れ
スサノオは試すために、ヘビの室屋に泊まれと命じる
ヒメの衣をもらい、3回振るとヘビは逃げる







スサノオ:今夜は蜂とムカデの室屋に泊まれ

また布を振ると虫は逃げていく

スサノオ:原っぱに射った矢を持ってこい と言って火を放つ

ネズミ:内はホラホラ、外はスブスブ(分かりづらいww
地面の穴に隠れて火を逃れ、ネズミが矢を持ってきてくれる

スサノオ:頭のシラミを取ってくれ







そこにいるのは大ムカデ
スセリビメの機転で椋の実をガリガリかじり吐き出すと
ムカデを食いちぎったと思い、満足する(ww

スサノオの髪を屋根の垂木に結んで、2人は逃げる
スサノオの宝「生太刀」「生弓矢」「天の詔琴」を持っていく

スサノオ:
生太刀と生弓矢で兄弟を追い払え!
お前が地上をおさめるのだ!
これからはオオクニヌシと名乗るがよい!

2人は結婚し、出雲の山のふもとに御殿を建て
葦原の中つ国(高天の原と黄泉の国の真ん中 人間界)をおさめる

その後、高志(越)の国のヌナカワヒメも娶り国を広げた


小さい神
美保の岬に小さい神が来る(かわいいな





ヒキガエルの神タニグク:クエビコ(一本足の神→かかし!)ならなんでも知っている
クエビコ:カミムスヒの子のスクナビコナです







カミムスヒ:これからオオクニヌシとともに国づくりのお手伝いをしなさい

しばらくするとスクナビコナはまた海に帰る
海の神:倭(大和)の山の東の峰に私を祀れば国をおさめるために力を貸そう

三輪山のてっぺんに祀る






国ゆずり

アマテラス:
中つ国をスサノオのゆかりがおさめるのは間違いだ
私の子オシホミミがおさめるべき

神の会議をして、オモイカネ「アメノホヒを使わすとよい」

アメノホヒはオオクニヌシとすっかり仲良くなってしまう

オモイカネ:
アメノワカヒコを使わすとよい
その際、「天の麻迦古弓」「天の波波矢」を授けるとよい

アメノワカヒコは中つ国をのっとろうと画策し
オオクニヌシの娘シタデルヒメを妻にする

アマテラスらはナキメという雉に調べさせる
アメノサグメがアメノワカヒコをそそのかし
授かった弓矢で雉を射殺すアメノワカヒコ







それを見たアマテラスらは矢を投げ返し
アメノワカヒコの胸に刺さって殺す


最後の使い
オモイカネら:イツノオハバリか、息子のタケミカヅチなら平定できるでしょう
鹿の神アメノカクに頼み伝えると
タケミカヅチなら立派に果たせると答える

アメノトリフネの船に乗り、タケミカヅチは出雲の伊耶佐という浜辺におりる
タケミカヅチ:アマテラスさまの御子に譲るか答えよ
オオクニヌシ:息子コトシロヌシに聞いてくれ

コトシロヌシは譲ると言ったが悔しくて呪いの逆手をうち
青柴垣に隠れてしまう

オオクニヌシ:もう1人の息子タケミナカタに聞いてくれ

力自慢のタケミナカタはほうり投げられ
科野(信濃!)の諏訪湖のほとりに追い詰められ負けを認める

オオクニヌシ:譲る代わりに、天にも届くような神殿を住処として守っていただきたい

オオクニヌシはタケミカヅチをもてなす館を建て
クシヤタマにごちそうの準備を命じた







天つ神の御子
オシホミミ:待つ間に生まれた子ホノニニギにおさめさせよう

高天の原から中つ国に下りる道の途中に
見知らぬ神がいて驚く(絵を見ると天狗みたいだけど?
アメノウズメが聞くと、国つ神サルタビコで、案内してくれる






ホノニニギのお供にアメノコヤネ、フトダマ、イシコリドメ、タマノオヤ、アメノウズメが選ばれる
その他に、アメノイワトワケ、アメノタヂカラオ、オモイカネも同行
その際、鏡、勾玉、剣を持たせる









天の浮き橋に来て、日向の高千穂の峰におりる
ホノニニギ:良い地だ ここに宮をつくろう!






やがて素晴らしい宮殿が完成
ホノニニギ:アメノウズメはサルタビコの名を頂いてサルメと名乗るがよい(サロメみたい







山の神の娘
ホノニニギは笠沙の岬でオオヤマツミの娘コノハナサクヤビメに出会い一目惚れ
結婚の際、たくさんの贈り物の中に姉のイワナガヒメがついてきた







顔がいかつくニコリともしないイワナガヒメに困り送り返すと

父オオヤマツミ:
イワナガヒメがそばにいれば
御子の一族の命は朽ちることのない岩のように長く続いたものを・・・


このせいで、天つ神の御子の一族の命は限りあるものになった

コノハナサクヤビメが子どもができたというと
こんなに早いのは私の子ではないだろうと言い
怒ったヒメは産屋に火を放って生んだ!






海幸彦と山幸彦
火の中で生んだ3柱ホデリ、ホスセリ、ホオリ
ホデリは海幸彦、ホオリは山幸彦とも呼ばれた

ホオリ:海の魚をとってみたいから、道具を取り換えてみませんか?





あまりしつこく頼むから仕方なく取り換えるが互いの狩りは失敗

ホオリは釣り針を魚に持っていかれたのを謝ると兄は激怒し「返せ!」と迫る

潮の流れを操るシオツチは小さな船を造る
御殿が見えたら、泉のほとりの桂の木に登れと指示









ワタツミの神の宮に着き、木に登ると
ワタツミの娘トヨタマビメの侍女が来て
首飾りの玉を甕に落とす







トヨタマビメはホオリを見て互いに一目惚れ、そのまま結婚






3年後、兄の針のことを思い出し、ワタツミは魚を全員集める!
鯛のノドに刺さった針を見つける







2つの海の宝の珠を持たせて、一番速い鮫に乗せる
陸に着いて、ホオリは鮫に小刀をあげる→サイモチの神と呼ばれる







兄に針を返す時、呪いの言葉を唱える
「このちは、おぼち、すすち、まぢち、うるち」

ワタツミの言う通り、兄と逆に田をつくると
ホオリの田はいつも豊作、兄の田は実らない

兄は心がすさみ、弟を滅ぼそうとしたため、2つの珠を取り出す
「潮満珠」「潮干珠」

ホデリは降参、ホオリが中つ国をおさめる

(どっちが悪いとも言えないと思うけどなあ・・・


トヨタマビメがお産に来て、子どもを産む時、見てはならないと言われたのに
産屋を覗くと、巨大な鮫の姿に驚く
(どうしてもガマンできないのねw






男児ウガヤフキアエズを遺して、ワタツミの宮に帰るヒメ
その代わり、妹タマヨリビメを使わす

ホオリは580歳まで生きた!
その墓は高千穂の山の西にある

中つ国は、天、山、海の神の血をひくものがおさめることになった

ウガヤフキアエズとタマヨリビメの息子は
イツセ、イナヒ、ミケヌ、ワカミケヌ



あとがき
『古事記』は現存する日本最古の歴史書

本書は上巻の神話部分をまとめた
中巻、下巻は代々の天皇、出来事が書かれている

天皇に献上されたのは和銅5年(712年)

前書きによると、最初に作ろうと思い立ったのは天武天皇

まず、稗田阿礼に全部暗記するよう命じ
抜群の記憶力ですべて暗記した!

3代後の元明天皇が太安万侶に記録させた

描かれる神さまは人間味があり、個性的
古代の人々の生活、信仰が描かれている

絵を描いた山村浩二さんは、国際的アニメーション作家として有名
古事記神話のアニメーション化も手掛けた
『古事記 日向編』
(観てみたい

『古事記』はまだまだ謎の多い本
序は本文より100年以上も後に書き足された説もある

研究の第一人者・三浦佑之さんにサポートしてもらった


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