メランコリア

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少女・世界推理名作選集 20 宝石盗難事件 キャロリン・キーン/作 金の星社

2023-11-17 13:15:13 | 
1964年初版 1989年 第20刷 那須田稔/訳 野々口重/挿画

「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します


【注意】
トリックもオチもネタバレがあります
極上のミステリーなので、ぜひ読んで犯人当てをしてみてください


キャロリン・キーンと言えば、「ナンシー・ドリュー・シリーズ」の作者
探偵好きなダナ姉妹の物語も気になっていたので選集に入ってて嬉しい

最近はずっと「世界の文学」などの名作を読んでいたから
登場人物をかえただけで展開や書き方は同じに感じるけれども
そういうスタイルで書かれたシリーズなんだよね


【内容抜粋メモ】

登場人物
ルイズ・ダナ スターハースト女子高校生 本好き
ジーン ルイズの妹 スポーツ、冒険好き
グランダル先生
レティ・ブリッグス 嫉妬深くて意地悪な少女
ソニヤ・オラブ アメリカに亡命してきた少女
トランリー ソニヤの兄

ネッド 姉妹の叔父
ハリエット 叔母
フェアウェザー ネッド船長の友人
バイッコム ゆすり屋


●探偵好きなダナ姉妹
クリスマスの劇の演出をグランダル先生から頼まれたルイズは
美しいソニアにマドンナ役を頼む







ソニアは額につける用の本物のダイヤモンドを持っている
いつもソニヤをいじめているレティは羊飼いの役と聞いて憤慨する

叔父のネッドから手紙が来て、友人のフェアウェザーが
インディアン・マウンテンの土地と館を買い
ハイフォート(高い砦)と呼ばれる場所に遊びに誘った
ネッドおじさんは休養で行くのに姉妹も同行することになる


●バイッコム
ソニアの国の秘密を握っていて、ソニアと兄トランリーをゆすっている
本国に送還されたら殺されてしまう
ソニヤはこれまで様々な事件を解決してきた姉妹に協力を頼む

カーテンの影で会話を聞くと、バイッコムはソニヤらの持つ莫大な宝石を狙っている様子
部屋に戻るとダイヤのブローチが紛失し、部屋は荒らされた後







生徒たちはクリスマスプレゼントを交わす
そこにソニヤのダイヤを質屋に入れた質札が出てくる








●学校祭
演劇の時間なのに、質屋にブローチを返してもらいに行ったジーンが戻らない
ギリギリダイヤが届いて、額につけたソニヤは注目をさらう

質屋の主人に聞くと、預けたのはマギーという少女
ジーンがバッグにブローチを入れると
バイッコムがすって、ジーンが奪い返した際、ケガをした







クリスマス休暇になると、生徒はみな家族のもとに帰る
ソニヤは兄と過ごすという

マギーはダナ姉妹の家の女中コーラの親類の娘で
ブリッグス氏のもとで働いていると聞き
レティが女中に言いつけて、姉妹を困らせるためにやったと推測








●2人の仲間
姉妹の泊ったホテルにバイッコムと仲間のソーン、リナーもいたと分かる
デパートではそのうちの1人が模造品の宝石を山ほど買い
タバコを火薬売り場に投げ捨てて火事騒ぎを起こす


●インディアン・マウンテンのハイフォート別荘へ
管理人のトライオンの小屋にレティがいて驚く
先に着いているはずフェアウェザー氏が全然来る気配がなく心配する

別荘は、西部開拓時代に軍隊の砦に使われた歴史があるが
今はすっかり改造されて、昔の暖炉も近代式になっている


●ふしぎな足音
夜中に足音がして、見ると、大きな足跡がついていて
北の壁で止まっている

近所でヒゲの変装をしたバイッコムを見かける


●ブリントン夫人
女中メリー・ベルを連れてやって来たブリントン夫人は
ハイフォートの土地と館が自分のものだと主張して姉妹らと対立する







その後、宝石が盗まれたと騒ぎ、姉妹らのせいにするが
館の中と同じ足跡を外にも見つける

館に銃弾が撃ち込まれて大騒ぎとなるが
ウサギを撃とうとして誤ったレティの仕業

足跡があった所にクリスマスツリーを立てて飾ると
翌日には無残に倒れていた

町へまた飾り付けを買い出しに行くと
レティがトラウトという有名な探偵に情報を集めてやっていると自慢する








●ソニヤとトランリー
今度はこの2人が、この館はもともとオラブ家のもので
誰かがニセの書類をつくり、ブリントン氏に売ったと話す


●誘拐
2人組は、フェアウェザーと運転手にクスリを盛って
穴倉に縛って閉じこめ、フェアウェザーに無理やり手紙を書かせる









ソニヤのつけていたダイヤは模造品だと分かる
レティを問い詰めると、姉妹を困らせるために女中に盗ませて質屋に売ったが
模造品のことは知らないという

フェアウェザーから「ハイフォートには行けなくなった」という手紙が来るが
宛名がクラッド・ネッド船長と間違えている

逆さから読めば「ダーク・デン」
2人は誘拐されて、どこかの穴倉に閉じこめられていると推理する


●屋敷の秘密
ソニアと兄は貧しい人たちにクリスマスプレゼントを配るのに
姉妹を誘い、帰り道、馬ソリから落ちてしまった姉妹は
館を改めて見ると、長い別棟があるのに気づく
その屋根の上を誰かが歩いているのを見るが取り逃がす


●イヴのパーティー
フェアウェザーから電話があり、“ハンターズアイランド”にいるとのこと
そんな名前の島はないため、警察に電話がある島を探してもらう

クリスマスの朝、プレゼントが入った靴下の中に
“今すぐ館から立ち去れ”という脅迫のメモが入っている

ブリントン夫人は自分の宝石類を段ボール箱に詰めて
メリー・ベルに郵便局から出してもらい
姉妹らが盗んだことにして追い出そうと計画する


●暖炉の秘密
トランリーは夜中に館の暖炉の中をしきりに調べているのを見る
郵便局に行くと姉妹宛てにまた脅迫の手紙が来ていた

ブリントン夫人は宝石が盗まれたと騒ぐが
トランリーが弁護士を呼ぶと言うと黙る

レティが郵便局でメリー・ベルを見かけたことを聞いて
女中に聞き出すとみんなブリントン夫人の仕業と話す







ブリントン夫人は荷物をまとめて出て行くと
トランリーは暖炉を調べていた理由を話す

昔、オラブ家の忠実な家臣が大切な書類を暖炉の中に隠したと聞いたが
すっかり改装されていたため、自分たちの持つ宝石を暖炉の中に隠そうと思った

銀行に預けたほうが安全だと説得されるトランリー
だが、箱に詰めた宝石はすべて模造品とすりかえられていた


●変装した私立探偵
レティが親しくなった探偵はヒゲで変装したバイッコム
クルマを追うと森の中に乗り捨てられている

道路の途中に“ハーターズ・ハイランド”という看板を見つけ
フェアウェザーはここにいると確信する

グランダル先生から手紙が来て、質屋に入れられた宝石のにせものを作った男がいて
トラウトの偽名を使ったバイッコムから報酬を受け取ったことが分かる

警察と捜索隊をつくり、フェアウェザーと運転手を助ける
宝石は館の暖炉のどこかに隠されたのだと思い、いくつも壊すが出てこない

最初の足跡があった場所の床板がはずれ、その下に昔使った暖炉が出てきて
その奥から宝石と書類が見つかるが、大切な1枚だけない







警察は悪漢らを逮捕し、残りの1枚も出てくる
バイッコムは宝石の模造品を作らせ、邪魔な姉妹に脅迫の手紙やメモを書いた

ブリントン夫人はなにも権利がないと分かり
フェアウェザーはソニアと兄に代金を支払い
権利をもらうと、週末にみんなで遊びにおいでと誘う


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