■土曜ドラマ『バカボンのパパよりバカなパパ』(全5話)
著者:赤塚りえ子 「バカボンのパパよりバカなパパ 赤塚不二夫とレレレな家族」
“赤塚不二夫の実娘・赤塚りえ子によるエッセイ。
感性のまま生きた天才漫画家・赤塚不二夫の素顔と赤塚家にまつわるさまざまなエピソードを
ひとり娘の視点から秘蔵写真とともに赤裸々に綴った家族録”(ウィキ参照
出演:
玉山鉄二 赤塚不二夫
長谷川京子 赤塚登茂子 母
森川葵 赤塚りえ子 娘
住田萌乃 赤塚りえ子(子供時代)
杉本健一 恋人
馬場徹 キータン(江守清人) 登茂子より8歳年下の建築士 再婚相手
比嘉愛未 赤塚眞知子 不二夫の再婚相手
マギー 長瀬光雄 チーフアシスタント
駿河太郎 冨島邦一 チーフアシスタント
井藤瞬 木下拳太郎 アシスタント
千代將太 松本てつや アシスタント
駒木根隆介 東野徹 アシスタント
浅香航大 横井隆 漫画雑誌編集者→副編集長
武田 漫画雑誌編集者
草笛光子 潤子ママ ユキ
なぎら健壱 レレレのおじさん
ゲスト出演:
池田鉄洋(第2話) 宝石商
瀧川英次(第2話)
藤原季節(第4話)
寺田心(第5話)
飯島順子(第5話)
松尾スズキ 案内人
部長も出ているということで観てみた
初回は1時間15分、以降は各話30分で全5回くらいが観やすくてちょうど良いv
なぜか子どもの頃に、ニャロメだけは完璧に描けたことを思い出す
イケメンの玉山鉄二さんを赤塚さん役にするって、
植木等さん役を山本耕史さんに演らせたくらい意外
『植木等とのぼせもん』
ドラマを見て気づいたのは、赤塚さんて、勝手に手塚さんと同い年くらいだと思っていたけど
私自身の時代にまだ全然活躍していたんだな
私がマンガから離れていたのか? それともギャグマンガを読んでいなかったか?
赤塚さんのテレビ出演や、タモさんの若い頃の思い出が見つからない・・・
タモさんが弔辞の言葉を捧げた記憶はまだ新しい
1935年生まれって、私の父とあまり変わらないんだ
【内容抜粋メモ】
1話「わしは天才なのだ」
松尾:
ギャグとナンセンスで世の中の常識をぶち壊し、自由に生きた男 赤塚不二夫
彼の生き様を見事に言い表した言葉があります すなわち「これでいいのだ!」
時は昭和の高度成長時代
中でもこの「シェー!」は、みんなを笑わし、日本中を笑いで明るくしました
部長の「シェー!」の角度がカンペキ!
この金の像はどこにあるの?!
「できないことも、赤塚不二夫ならできる」と言わしめ
「バカ」という言葉を褒め言葉に変え、常に笑いに命をかけた男
そんな赤塚不二夫とは、一体どんな人物なのか?
【1973年 夏】
娘:りえ子:
私のパパは漫画家です 少し変わっています
バカボンのパパよりバカだと思います
チーフアシスタントの長瀬、冨島らとギャグ、ストーリー展開を考えるフ
漫画雑誌編集者・横井隆は締め切りを迫る
ウナギが食べたいと言いはじめ、ダックスフンドを見て
「ウナギイヌ」を思いつき、すぐに描き出すフ(ほんとに?
アシスタントの木下拳太郎、松本てつやも面白がる
自由なお喋りでどんどんキャラクターを膨らませていく
そこに電話
『あしたのジョー』『巨人の星』の連載が終わっても、
『野球狂の詩』などが抜けず、毎回3位(1位は誰? ものすごい巨匠のライバルばかり!
学校で禁止されているオモチャの銃で遊ぶ男子
(男の子は戦争がなくても戦争ごっこが好きだね
女子に流行っているのは「ひみつのアッコちゃん」の鏡(これも赤塚さんかあ!
エリコの友だちからフのサインが欲しいとせがまれ、気が進まないエリコ
「手塚治虫みたいにベレー帽が似合う知的なパパだよね」
「フジオ.プロ」に来ると、裸で銃の撃ち合いをしているパパたち
赤塚伝説その1:銀玉鉄砲 発砲事件
奥の部屋ではイケイケで踊っていた母・赤塚登茂子が出て来て、逃げていってしまう友だち
('70年代は、欧米のヒッピーブームもあって、服も雑貨やらもカラフルで可愛い
TVに出演した際も顔に鉄砲傷がついたまま それを見て笑うフら
リエコはコンパクトに「普通の家の女の子にな~れ」と願う
翌朝エリコが起きると机の上にフが描いたマンガがある
徹夜して、あと1時間で仕上がるという時、
横井がもらった原稿をタクシーに忘れたと土下座して謝る
アシ:雑誌に穴が空くぞ
横井:新人の漫画家の原稿と差し替えさせてもらえませんか?
フがデビュー前から通っているバー「潤子」に横井を連れて来る
フ:
こういう時こそバカになれ
困った時はみんなバカになればいいんだよ
人は腹が減ると心まで凹むんだよ
泥酔した横井を事務所まで運び、眠っている間に
出版社からネームをもらって、みんなで描き直す
朝、横井が目覚めると原稿を渡すフ
フ:日本中の子どもたちが待ってるだろ
夕食はいつも母と娘だけ
リ:
パパは仕事が終わると、いつも次の仕事に向かった
今考えるとこれも立派なパパの仕事だった
リボンをつけて、セーラー服でカラオケで熱唱するフ
遊ぶのも全力で徹夜明けのスタッフはヘロヘロ
店の女の子に「今度、デート行こうよ」と誘うフ
朝、知らない女から電話がきて、フを問い詰めるととぼける
リ:
ママはパパの女性アシスタント第1号
2人は二人三脚で赤塚マンガをつくってきた
結婚して半年後に『おそ松くん』の連載開始
大ヒットしてフは売れっ子の仲間入りをした
【1973.11】
母とリでドライブに出る
クルマには、昔フが描いたおそ松くん!
テレビ出演しているフ
フ:
ギャグというのはね 平凡な事柄というボールを
飛躍というバットで打ち返した時に飛び出すものなの
この飛躍力を生み出す源がナンセンスだと僕は思うんだよね
よく奇人変人は、ナンセンスなことを考えるけれど あれは彼らの生活そのもの
漫画家には不向きなんですよ 優れた漫画家はね 健全な常識人ですよ
漫画雑誌編集者・武田:フは巨匠 日本人の笑いを変えた大天才だよ
衣装を直しに来た女性スタッフまでナンパするフ
海でランチする母とリ
リ:
ママは私が産まれた時、どう思った?
私が生まれたから漫画家を辞めたんじゃない?
じゃなきゃ今ごろはパパとマンガを描けたのに
(子どもはどうしても自分を責めちゃうんだよね
母:
嬉しくて涙が止まらなかった この子がいたら他には何も要らないって思った
でもパパはもうママの手の届かない赤塚不二夫になっちゃったね
リが帰ると、フの浮気がバレて修羅場
離婚届を渡すトモコ
ト:家庭をかえりみてほしいのよ
フ:じゃ、名前を書くよ
夫の名前に「山田一郎」と書く
フ:世の中みんなが山田一郎になれば、ますます面白くなるぞ! これでいいのだ!
リ:
ママが本気で悲しんでること分からないの?
そんなことに気づかないパパなんて、いなくていい!/涙
泣いて、離婚するというフ
リ:
ママは本気で別れる気などなかったのに
私はとんでもないことを言ってしまった
パパはしばらくして2人を置いて出て行った
ここで突然、正しい「シェー!」のポーズをイヤミが教える
【1983年 秋】
レレレのおじさん役でなぎら健壱さんがチョイ出演
トより8歳年下の建築士キータンが新しいパパとなり3人で暮らしている
来年、高校卒業で進路の話し合いのために2人でフに会いに行く リが会うのは10年ぶり
キ:
パパとはいつ会ってもいいのに、会おうとしないってトさんが言ってたよ
ほんとは会いたいのでは?
フは仕事が手につかない状態
フと暮らしている眞知子が明るく出迎えてくれる(テレビ局で衣装を直してたコ?
威厳を持って現れるフ
フ:
将来何になりたいか言ってみなさい
好きなことやればいい その一流になれ
パパと認めないリ
キに帰れと言うフ
マ:内弁慶ですみません
ト:家族には甘えるのよ
フ:
家族に言いたいこと言って、何が悪いんだよ! オレは天才なんだよ
バカは1日にしてならず 努力が必要なんだ 裸になることなんだ
世の中のいろんな常識を無視して、自分なりの純粋なものの見方、生き方を押し通すことなんだよ
バカとは最高にカッコいい言葉なんだよ
リ:それならいっそ本物のバカボンのパパになればいいじゃない! 1人帰るリ
フ:オレが目指してるのは、バカボンのパパよりもっともっとバカになることなんだよ
マ:あんなに会いたがってたのに
【1986.12】
♪ギンギン、ギラギラ、夕陽が沈む~
(このテレビのシーンの実際の映像を映画で観たなw
ナレ:
この頃の赤塚不二夫は『天才バカボン』の連載も終わり
その笑いを、テレビや舞台、イベントの企画、出演にと活動の場を広げていました
ミュージカル、コメディ映画までつくっている
フ:
もっとナンセンスを究めたい それで本物のバカになれれば最高
それでみんなが笑ってくれたら、敢えてマンガを描かなくていいと思うんだよね
横井は「『天才バカボン』の連載を再開したい」と頼む
フ:子どもたちにももっと笑ってもらいたいもんなあ
事務所にママを迎えに来るリ ママとキはしょっちゅう遊びに来ている
イスの下に昔トが描いたリアルなゴキブリの絵があるって
仲が良い2組の夫婦にあり得ないと怒るリ
キ:
みんなと同じじゃなくていいと思うよ
僕だって8つ下なのにトと一緒にいることも、世間からしたらおかしいと言う人もいるかもしれない
でも、今の3人の暮らしが僕も幸せなんだ
リ:あのパパは、私より自分のマンガのほうが大事なの
娘を思い夜中に泣いているフ
マがリを誘って、フと一緒に遊園地に来る
テンション低いリ、嬉しそうなフ
リ:
お誕生日をお祝いしてくれたのは、私が1歳の時だけだった 大事なのはマンガだけ
フ:
それは違う マンガより人から笑ってもらうことが大事なんだ
笑いは人を幸せにする だからこの世で一番大切なんだ
リ:どうせなら子どもの頃に連れて来て欲しかった
ト:
やっぱり彼を任せられるのはマチコさんしかいない
どうして再婚しないんだろう? 聞いてくる
バーでまた女性の手相を見ているとトが来る
ト:どうしてマにプロポーズしないの?
潤子に来るリ ママとは初対面
ママ:
フは大のマザコンだったの 20過ぎても馴れ合ってた
まだ漫画家の駆け出しだった頃、新潟からトキワ荘に来て世話を焼いてたの
「フジオ、お前は天才だ ガンバレ~」て励ましがあったからくじけなかったんだね
リが小さい頃に亡くなって、すごく落ち込んで、朝まで飲んで
「もっと立派なお葬式をしてあげたかった」て 充分、立派だったけど
トは亡母の穴埋めが出来なかったと思ってるの
リ:ママの本音が聞きたい
ト:
パパとママは同志なの でも、パパにはすべてを包み込む女性が必要だった
バカボンのママみたいに でもママはなれなかった
パパはマと一緒になりたいのに、また同じ失敗をするんじゃないかって勇気がないんだと思う
パパにもマにも幸せになってもらいたい
また女装してカラオケしてるフ ♪ダンシング・ヒーロー/荻野目洋子
マのために結婚の準備をするト
ト:
私の時も「まだ一緒に飯を食っていけるかどうか分からない」てゆって
私が背中を押したからようやくよ
フが帰るとマがブーケをしている プロポーズしろと迫るト
複雑な心境のリにマが話す
マ:娘を思う気持ちは誰にも負けてないのを分かってあげて
リ:じゃ、どうして出ていっちゃったの?
マ:別れたくてじゃなくて、2人を思ってだと思う
引き出しからフが描いたマンガを出して見せる
マ:
これを見て時々泣いてるのよ
口に出して言えないからマンガで ほんと不器用なパパね
リ:
いいとこがなくても仕方ない それが私のパパなんだから 私たちは失敗じゃない
今まで言わなかったけど、私は赤塚不二夫の娘で幸せだよ
ママも赤塚不二夫の元の奥さんで幸せなんだよ だから安心して
パパ、おめでとう マと一緒になって
フ:
そんなこと言うから目が水がこぼれてくる
みんなが幸せだと言ってくれて、そんな嬉しいことがあるか
ト:こんなパパでいいの?
マ:慣れてますから 昔、おっきな犬を飼っててほんとに世話が焼けて、それに比べたらw
記者会見で、ト、リ、マとともに再婚を発表
前代未聞だという記者にも「これでいいのだ!」
マは早速、浮気するフについてトに愚痴る
フ:目の前に女性がいて、誘わないのは失礼だと思わない?
(前世はフランス人か? イタリア人か?
手塚さんの娘さんまでクドいたって!w
なんだかんだ幸せそうな3人
(後半につづく
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『マンガをはみだした男 赤塚不二夫』試写+トーク@池袋コミュニティ・カレッジ(2016.4.3)
映画『マンガをはみだした男 赤塚不二夫』@ポレポレ東中野(5/3 火・祝)
著者:赤塚りえ子 「バカボンのパパよりバカなパパ 赤塚不二夫とレレレな家族」
“赤塚不二夫の実娘・赤塚りえ子によるエッセイ。
感性のまま生きた天才漫画家・赤塚不二夫の素顔と赤塚家にまつわるさまざまなエピソードを
ひとり娘の視点から秘蔵写真とともに赤裸々に綴った家族録”(ウィキ参照
出演:
玉山鉄二 赤塚不二夫
長谷川京子 赤塚登茂子 母
森川葵 赤塚りえ子 娘
住田萌乃 赤塚りえ子(子供時代)
杉本健一 恋人
馬場徹 キータン(江守清人) 登茂子より8歳年下の建築士 再婚相手
比嘉愛未 赤塚眞知子 不二夫の再婚相手
マギー 長瀬光雄 チーフアシスタント
駿河太郎 冨島邦一 チーフアシスタント
井藤瞬 木下拳太郎 アシスタント
千代將太 松本てつや アシスタント
駒木根隆介 東野徹 アシスタント
浅香航大 横井隆 漫画雑誌編集者→副編集長
武田 漫画雑誌編集者
草笛光子 潤子ママ ユキ
なぎら健壱 レレレのおじさん
ゲスト出演:
池田鉄洋(第2話) 宝石商
瀧川英次(第2話)
藤原季節(第4話)
寺田心(第5話)
飯島順子(第5話)
松尾スズキ 案内人
部長も出ているということで観てみた
初回は1時間15分、以降は各話30分で全5回くらいが観やすくてちょうど良いv
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イケメンの玉山鉄二さんを赤塚さん役にするって、
植木等さん役を山本耕史さんに演らせたくらい意外
『植木等とのぼせもん』
ドラマを見て気づいたのは、赤塚さんて、勝手に手塚さんと同い年くらいだと思っていたけど
私自身の時代にまだ全然活躍していたんだな
私がマンガから離れていたのか? それともギャグマンガを読んでいなかったか?
赤塚さんのテレビ出演や、タモさんの若い頃の思い出が見つからない・・・
タモさんが弔辞の言葉を捧げた記憶はまだ新しい
1935年生まれって、私の父とあまり変わらないんだ
【内容抜粋メモ】
1話「わしは天才なのだ」
松尾:
ギャグとナンセンスで世の中の常識をぶち壊し、自由に生きた男 赤塚不二夫
彼の生き様を見事に言い表した言葉があります すなわち「これでいいのだ!」
時は昭和の高度成長時代
中でもこの「シェー!」は、みんなを笑わし、日本中を笑いで明るくしました
部長の「シェー!」の角度がカンペキ!
この金の像はどこにあるの?!
「できないことも、赤塚不二夫ならできる」と言わしめ
「バカ」という言葉を褒め言葉に変え、常に笑いに命をかけた男
そんな赤塚不二夫とは、一体どんな人物なのか?
【1973年 夏】
娘:りえ子:
私のパパは漫画家です 少し変わっています
バカボンのパパよりバカだと思います
チーフアシスタントの長瀬、冨島らとギャグ、ストーリー展開を考えるフ
漫画雑誌編集者・横井隆は締め切りを迫る
ウナギが食べたいと言いはじめ、ダックスフンドを見て
「ウナギイヌ」を思いつき、すぐに描き出すフ(ほんとに?
アシスタントの木下拳太郎、松本てつやも面白がる
自由なお喋りでどんどんキャラクターを膨らませていく
そこに電話
『あしたのジョー』『巨人の星』の連載が終わっても、
『野球狂の詩』などが抜けず、毎回3位(1位は誰? ものすごい巨匠のライバルばかり!
学校で禁止されているオモチャの銃で遊ぶ男子
(男の子は戦争がなくても戦争ごっこが好きだね
女子に流行っているのは「ひみつのアッコちゃん」の鏡(これも赤塚さんかあ!
エリコの友だちからフのサインが欲しいとせがまれ、気が進まないエリコ
「手塚治虫みたいにベレー帽が似合う知的なパパだよね」
「フジオ.プロ」に来ると、裸で銃の撃ち合いをしているパパたち
赤塚伝説その1:銀玉鉄砲 発砲事件
奥の部屋ではイケイケで踊っていた母・赤塚登茂子が出て来て、逃げていってしまう友だち
('70年代は、欧米のヒッピーブームもあって、服も雑貨やらもカラフルで可愛い
TVに出演した際も顔に鉄砲傷がついたまま それを見て笑うフら
リエコはコンパクトに「普通の家の女の子にな~れ」と願う
翌朝エリコが起きると机の上にフが描いたマンガがある
徹夜して、あと1時間で仕上がるという時、
横井がもらった原稿をタクシーに忘れたと土下座して謝る
アシ:雑誌に穴が空くぞ
横井:新人の漫画家の原稿と差し替えさせてもらえませんか?
フがデビュー前から通っているバー「潤子」に横井を連れて来る
フ:
こういう時こそバカになれ
困った時はみんなバカになればいいんだよ
人は腹が減ると心まで凹むんだよ
泥酔した横井を事務所まで運び、眠っている間に
出版社からネームをもらって、みんなで描き直す
朝、横井が目覚めると原稿を渡すフ
フ:日本中の子どもたちが待ってるだろ
夕食はいつも母と娘だけ
リ:
パパは仕事が終わると、いつも次の仕事に向かった
今考えるとこれも立派なパパの仕事だった
リボンをつけて、セーラー服でカラオケで熱唱するフ
遊ぶのも全力で徹夜明けのスタッフはヘロヘロ
店の女の子に「今度、デート行こうよ」と誘うフ
朝、知らない女から電話がきて、フを問い詰めるととぼける
リ:
ママはパパの女性アシスタント第1号
2人は二人三脚で赤塚マンガをつくってきた
結婚して半年後に『おそ松くん』の連載開始
大ヒットしてフは売れっ子の仲間入りをした
【1973.11】
母とリでドライブに出る
クルマには、昔フが描いたおそ松くん!
テレビ出演しているフ
フ:
ギャグというのはね 平凡な事柄というボールを
飛躍というバットで打ち返した時に飛び出すものなの
この飛躍力を生み出す源がナンセンスだと僕は思うんだよね
よく奇人変人は、ナンセンスなことを考えるけれど あれは彼らの生活そのもの
漫画家には不向きなんですよ 優れた漫画家はね 健全な常識人ですよ
漫画雑誌編集者・武田:フは巨匠 日本人の笑いを変えた大天才だよ
衣装を直しに来た女性スタッフまでナンパするフ
海でランチする母とリ
リ:
ママは私が産まれた時、どう思った?
私が生まれたから漫画家を辞めたんじゃない?
じゃなきゃ今ごろはパパとマンガを描けたのに
(子どもはどうしても自分を責めちゃうんだよね
母:
嬉しくて涙が止まらなかった この子がいたら他には何も要らないって思った
でもパパはもうママの手の届かない赤塚不二夫になっちゃったね
リが帰ると、フの浮気がバレて修羅場
離婚届を渡すトモコ
ト:家庭をかえりみてほしいのよ
フ:じゃ、名前を書くよ
夫の名前に「山田一郎」と書く
フ:世の中みんなが山田一郎になれば、ますます面白くなるぞ! これでいいのだ!
リ:
ママが本気で悲しんでること分からないの?
そんなことに気づかないパパなんて、いなくていい!/涙
泣いて、離婚するというフ
リ:
ママは本気で別れる気などなかったのに
私はとんでもないことを言ってしまった
パパはしばらくして2人を置いて出て行った
ここで突然、正しい「シェー!」のポーズをイヤミが教える
【1983年 秋】
レレレのおじさん役でなぎら健壱さんがチョイ出演
トより8歳年下の建築士キータンが新しいパパとなり3人で暮らしている
来年、高校卒業で進路の話し合いのために2人でフに会いに行く リが会うのは10年ぶり
キ:
パパとはいつ会ってもいいのに、会おうとしないってトさんが言ってたよ
ほんとは会いたいのでは?
フは仕事が手につかない状態
フと暮らしている眞知子が明るく出迎えてくれる(テレビ局で衣装を直してたコ?
威厳を持って現れるフ
フ:
将来何になりたいか言ってみなさい
好きなことやればいい その一流になれ
パパと認めないリ
キに帰れと言うフ
マ:内弁慶ですみません
ト:家族には甘えるのよ
フ:
家族に言いたいこと言って、何が悪いんだよ! オレは天才なんだよ
バカは1日にしてならず 努力が必要なんだ 裸になることなんだ
世の中のいろんな常識を無視して、自分なりの純粋なものの見方、生き方を押し通すことなんだよ
バカとは最高にカッコいい言葉なんだよ
リ:それならいっそ本物のバカボンのパパになればいいじゃない! 1人帰るリ
フ:オレが目指してるのは、バカボンのパパよりもっともっとバカになることなんだよ
マ:あんなに会いたがってたのに
【1986.12】
♪ギンギン、ギラギラ、夕陽が沈む~
(このテレビのシーンの実際の映像を映画で観たなw
ナレ:
この頃の赤塚不二夫は『天才バカボン』の連載も終わり
その笑いを、テレビや舞台、イベントの企画、出演にと活動の場を広げていました
ミュージカル、コメディ映画までつくっている
フ:
もっとナンセンスを究めたい それで本物のバカになれれば最高
それでみんなが笑ってくれたら、敢えてマンガを描かなくていいと思うんだよね
横井は「『天才バカボン』の連載を再開したい」と頼む
フ:子どもたちにももっと笑ってもらいたいもんなあ
事務所にママを迎えに来るリ ママとキはしょっちゅう遊びに来ている
イスの下に昔トが描いたリアルなゴキブリの絵があるって
仲が良い2組の夫婦にあり得ないと怒るリ
キ:
みんなと同じじゃなくていいと思うよ
僕だって8つ下なのにトと一緒にいることも、世間からしたらおかしいと言う人もいるかもしれない
でも、今の3人の暮らしが僕も幸せなんだ
リ:あのパパは、私より自分のマンガのほうが大事なの
娘を思い夜中に泣いているフ
マがリを誘って、フと一緒に遊園地に来る
テンション低いリ、嬉しそうなフ
リ:
お誕生日をお祝いしてくれたのは、私が1歳の時だけだった 大事なのはマンガだけ
フ:
それは違う マンガより人から笑ってもらうことが大事なんだ
笑いは人を幸せにする だからこの世で一番大切なんだ
リ:どうせなら子どもの頃に連れて来て欲しかった
ト:
やっぱり彼を任せられるのはマチコさんしかいない
どうして再婚しないんだろう? 聞いてくる
バーでまた女性の手相を見ているとトが来る
ト:どうしてマにプロポーズしないの?
潤子に来るリ ママとは初対面
ママ:
フは大のマザコンだったの 20過ぎても馴れ合ってた
まだ漫画家の駆け出しだった頃、新潟からトキワ荘に来て世話を焼いてたの
「フジオ、お前は天才だ ガンバレ~」て励ましがあったからくじけなかったんだね
リが小さい頃に亡くなって、すごく落ち込んで、朝まで飲んで
「もっと立派なお葬式をしてあげたかった」て 充分、立派だったけど
トは亡母の穴埋めが出来なかったと思ってるの
リ:ママの本音が聞きたい
ト:
パパとママは同志なの でも、パパにはすべてを包み込む女性が必要だった
バカボンのママみたいに でもママはなれなかった
パパはマと一緒になりたいのに、また同じ失敗をするんじゃないかって勇気がないんだと思う
パパにもマにも幸せになってもらいたい
また女装してカラオケしてるフ ♪ダンシング・ヒーロー/荻野目洋子
マのために結婚の準備をするト
ト:
私の時も「まだ一緒に飯を食っていけるかどうか分からない」てゆって
私が背中を押したからようやくよ
フが帰るとマがブーケをしている プロポーズしろと迫るト
複雑な心境のリにマが話す
マ:娘を思う気持ちは誰にも負けてないのを分かってあげて
リ:じゃ、どうして出ていっちゃったの?
マ:別れたくてじゃなくて、2人を思ってだと思う
引き出しからフが描いたマンガを出して見せる
マ:
これを見て時々泣いてるのよ
口に出して言えないからマンガで ほんと不器用なパパね
リ:
いいとこがなくても仕方ない それが私のパパなんだから 私たちは失敗じゃない
今まで言わなかったけど、私は赤塚不二夫の娘で幸せだよ
ママも赤塚不二夫の元の奥さんで幸せなんだよ だから安心して
パパ、おめでとう マと一緒になって
フ:
そんなこと言うから目が水がこぼれてくる
みんなが幸せだと言ってくれて、そんな嬉しいことがあるか
ト:こんなパパでいいの?
マ:慣れてますから 昔、おっきな犬を飼っててほんとに世話が焼けて、それに比べたらw
記者会見で、ト、リ、マとともに再婚を発表
前代未聞だという記者にも「これでいいのだ!」
マは早速、浮気するフについてトに愚痴る
フ:目の前に女性がいて、誘わないのは失礼だと思わない?
(前世はフランス人か? イタリア人か?
手塚さんの娘さんまでクドいたって!w
なんだかんだ幸せそうな3人
(後半につづく
【ブログ内関連記事】
『マンガをはみだした男 赤塚不二夫』試写+トーク@池袋コミュニティ・カレッジ(2016.4.3)
映画『マンガをはみだした男 赤塚不二夫』@ポレポレ東中野(5/3 火・祝)