メランコリア

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ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『時をかける少女』(2006)

2010-04-06 23:33:53 | 映画
『時をかける少女』(2006)
監督:細田守
声優:仲里依紗、石田卓也、板倉光隆、原沙知絵、谷村美月、垣内彩未、関戸優希 ほか

言うまでもなく、原田知世主演の同名角川映画のアニメ化。
実写版とはひと味違うって友だちからススメられてたけど、なるほど納得。
大まかなストーリーは継承しつつ、まるきり現代っ子な登場人物たちにちょっと戸惑う。
とくにヒロインの真琴は、実写版の和子とは正反対。正直わたしの苦手なタイプだな
真っ直ぐで、若いエネルギーだけを頼りに、まるで周りを見ていない自分中心なキャラクター。
せっかくタイムスリップできる能力をもらっても、テストでズルしたり、
カラオケで10時間も歌ったりすることでほぼ使い果たしちゃう
・・・でも、自分の高校時代だって似たり寄ったりか。きっとすっかり昔のことで忘れてしまってるだけだ。
てか、過去にトリップできるってそんなにイイことかな?
取り消したい恥は山程あるけど、時間を戻ってまですることじゃない。
それから、なんでアニメ&マンガのヒロインてみんな朝に弱くて、朝ごはんも食べずに学校に行くんだろうね
朝ごはん推進委員会からしたら、ススメられないな。

story
高校生の真琴はいつものように朝寝坊して、抜き打ちテストで散々な点をとって、
調理実習では天ぷらから火を出して、外を歩けば人が降ってきて・・・
そんなサイテーな1日に、理科実験室の物音を聞いて入ると人影のほかは誰もいない。
帰りに踏み切りで止まろうとして、自転車のブレーキが壊れていたため「死ぬのかな?こんなことなら・・・」と思った拍子にタイムリープしてしまう。

叔母に相談すると「そうゆうことってあなたの年齢ならよくあるみたいよ」と言われ、
いつでも戻りたい時に戻れるようになって、いつもより早く学校に行き、テストは100点、調理実習ではほかの男子が被害に遭い、降ってきた人も見事によけるv

男友だちの功介が後輩から告られたことで、千昭から告られて焦った真琴は時間を戻してなかったことにしてしまう。
千昭をなんとなく避けるうちに、友だちの友梨と付き合いはじめ、真琴はなんとなく落ち込んだことで自分の気持ちを知る。

実習で自分の代わりにヘマをした男子がいじめられてキレ、投げた消火器が当たって友梨が怪我をし、
自分のタイムリープのせいで周りに迷惑をかけていたことに気づく真琴。
ブレーキの利かない自転車に乗った功介と後輩が踏み切りに突っ込むのを真琴は必死に阻止しようとして・・・


真琴の叔母・芳山和子は実写版のヒロインてゆう面白い設定になっている。
ちょっとフシギなのは、和子が当時の記憶をそのまま持っているってことと、
何度もトリップしてる真琴のことを時系列に理解してるってこと。なぜ???

「真琴はわたしと違うでしょ?待ち合わせに遅れて来た人がいたら、走って迎えにいくのがあなたでしょ?」

「未来で待ってる」「うん、すぐ行く!走っていく!」

特典は劇場版予告&TVCM。スタッフ情報は字が小さっ!驚
また実写版でリメイクが撮られたよね。そのヒロインはアニメの今作に近いのかな。もうあの昭和感は二度と出せないだろうし。
単なる焼き直しじゃなく、話がどんどん発展していってるのが面白い。

特典にほかの映画予告もあって、『ケモノヅメ』てアニメ映画に勝手の♪オーヴェル・ブルーが使われててビックリ!
『マインド・ゲーム』の監督か。「2006年8月5日から11月4日までWOWOWで放送されていた湯浅政明監督のテレビアニメ作品。全13話」とのこと(ウィキ参照
ほかにもサケの音楽が使われた『キャッチボール屋』も入ってたv


まだいまは春のはじめ。この映画のようなスコーーーーンと晴れた夏空はあと一歩先。
なにもかも中途ハンパな今の状態から抜けて、まっさらな気分であんな入道雲を眺めているだろうか???




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『人生の贈り物』 アレックス・ロビラ/著

2010-04-06 23:25:34 | 
『人生の贈り物』 アレックス・ロビラ/著 田内志文/訳 ポプラ社

以前読んだ同じポプラ社から出ている『グッドラック』と同じ著者だった。
以下は本書からの抜粋メモ。


P.13「悲観主義者は楽観主義者よりも過去を正確に記憶している場合が多い。それは優れた能力だが、同時に過去に縛られることにもなりやすい。未来は分からないのに、“あのときはああだったから、今度もだめだろう”と、可能性をゆがめて小さく見てしまうのだ。だが、実際に行動してみると、思いがけない結果が生まれる。よくも悪くも、想像どおりの未来が訪れることはない。行動すれば、予想とは違うなにかが起こる。だから“やってみる”ことが大切なのだ」


P.19「人は臆病なものである。これから大事な旅に出かけようというときには、不安になってしまう。“手の中にあるもの”だけでは足りないのではないかと思い、旅立ちをためらう。もっと準備をしてから、と思うこともある。だが、足りないのは準備だろうか。あるいは環境だろうか。それとも経験や才能?たぶん、違うだろう。なにかをはじめるのに必要なのは、いま、“手の中にあるもの”をつかんで出発する“勇気”だ。」


P.23「ピグマリオン効果」「心に自由がなければ真の責任感は生まれない。また、責任感のないところに真の自由も存在しないのである」


P.29「ロゴセラピー」「人生に必要なのは“こうでなければならない”“こうあるべきだ”と自分を追い詰めることではなく、人々の幸福を願い、他者と共に生きる世界を作り上げていくことである」「苦しみが訪れたとき、私たちは人生に苦しめと言われているのではない。選択を迫られているのだ。絶望するか、それともより大きな自分へと成長していくか」「自分のためだけに生きる人にとって死は絶望でしかない。だが、人を愛し、人の幸福を願って生きるとき、深い希望が生まれる」


P.36「謙虚(humility)の語源は、ラテン語のhumilis(腐葉土)から来ている。謙虚さを失わなければ、私たちは豊かな土壌からいくらでも恵みを得ることができる」「謙虚さと感謝は一体である」「相手の話に耳を澄ますこと」「素朴で誠実な笑顔」「言葉では伝えられない触れ合い」「沈黙し、邪魔をしないこと」「時が経てば経つほど、人生は美しくなっていく」


P.44「極限に追い込まれたことで雑音が消え、絶対的な価値が浮き彫りになる。日々の心配ごとや妄想、思いあがった気持ちは自然と姿を消し、愛する人を支えること、健康を気遣い、愛情を伝えること---本当に必要なことはなんなのか、はっきりと分かる」
「どんな命も、もろさとともにある。だから大切に育てたい。人との出会い、交し合う言葉。日々の小さな出来事の中に、大きな未来が含まれている」


P.53「愛は黙っていても誰かが与えてくれるものではない。自分で育てるものだ。何もせずに待っていると愛は枯れてしまう。怠惰になり、人との関係をわずらわしく思いはじめたら、愛は弱まる。愛は私たちの日々の心と行動のすべての中に息づき、生命を前進させる力なのだ」



P.56「優しさとはもっとも美しい愛情表現だ。優しさを失えばすべては色あせてしまう。飽きてしまい、大切なものが些細なものとなり、人との関係が無意味なものに思えてくるだろう」


P.62「人の持っているものでもっとも奥深いのは、肌である(ポール・ヴァレリー)」「私たちは肌を通して世界と触れあっている。現代社会で精神的な病がこれほど増えているのは、生命としての人間が悲鳴を上げているということだろう。人間は、身体を持つ生命である。心と身体をばらばらにしてしまえば、人はますます病んでいくだろう」


P.72「何かが足りないという不満はすべて、持っているものへの感謝が足りないところから生まれる(ダニエル・デフォー)」「感謝することは、“認めて内面に取り入れること”だ。当たり前にやりすごしていたことが、日々、自分を支えてくれていたことに気づく。無自覚になっていたことを認め、口にする“ありがとう”」「感謝は喜びである。感謝することは与えること、共有すること。感謝の気持ちは私たちを成長させる」


P.77「大切なことは、いつもシンプルである。自分を取り巻くあらゆるものに、私たちは感謝を捧げることができる。それが、世界に関わるということであり、人生を豊かにする鍵なのだといえる」

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