今日は、一昨日手に入れた本を再び読み返しながら
陽が左から右へただ過ぎてゆくのをじっと見ていた。
外で過ごせばとても気もちのよいはずの冬の晴れた日に
家内にいることはムダだろうか。
いや
泣いても一日、笑っても一日
忙しく走り回っても一日、こうして座って心体を休ませても
今日という一日に過不足はなく、申し分ない一日。
いまはやわらかな光となった西陽が
青い空と綿雲の切れ間にゆっくりと身を隠してゆく。
静かに澄んだ空気をカラダいっぱいに吸いこんで
羽虫や鳥さえ飛ばないまるで一枚の動く絵のような空を
じっと眺めていた。
君もどこかで同じ空を見上げただろうか。
わたしは楽器は奏でられないし、
聴かせるような歌声ももたないし、
この絵にふさわしい詩さえよめないが、
君の揺るぎない無垢な音ならきっと
この天空から美しい天女を招き降ろすこともできるだろう。
部屋は狭いが、このベランダからは
都内にしてはけっこう広い空が見れる。
張りめぐらされた電線で少々汚してはいるものの。
張りつめた心を時折自由に翔ばせる空があれば
愚かで、儚い存在(いのち)であっても
憂いても一日、喜んでも一日
転んでも一日、また立ち上がっても一日
陽は今日も左から右へただ傾いてゆくだけ。
さて
また冷え込んできたな。
陽が左から右へただ過ぎてゆくのをじっと見ていた。
外で過ごせばとても気もちのよいはずの冬の晴れた日に
家内にいることはムダだろうか。
いや
泣いても一日、笑っても一日
忙しく走り回っても一日、こうして座って心体を休ませても
今日という一日に過不足はなく、申し分ない一日。
いまはやわらかな光となった西陽が
青い空と綿雲の切れ間にゆっくりと身を隠してゆく。
静かに澄んだ空気をカラダいっぱいに吸いこんで
羽虫や鳥さえ飛ばないまるで一枚の動く絵のような空を
じっと眺めていた。
君もどこかで同じ空を見上げただろうか。
わたしは楽器は奏でられないし、
聴かせるような歌声ももたないし、
この絵にふさわしい詩さえよめないが、
君の揺るぎない無垢な音ならきっと
この天空から美しい天女を招き降ろすこともできるだろう。
部屋は狭いが、このベランダからは
都内にしてはけっこう広い空が見れる。
張りめぐらされた電線で少々汚してはいるものの。
張りつめた心を時折自由に翔ばせる空があれば
愚かで、儚い存在(いのち)であっても
憂いても一日、喜んでも一日
転んでも一日、また立ち上がっても一日
陽は今日も左から右へただ傾いてゆくだけ。
さて
また冷え込んできたな。