『やあ、輝さん、精が出るね、暑いのに畑の草取りだな、良い塩梅に次から次へと草が出るわ。俺は棟梁のところに、建具の取り付けの相談に、ファハハハ。そこの畑の隅はコンニャクだな、毎年芋を植え替えすのが大変だわな、そこには3年物もありそうで、秋には芋を掘れるかな。ご馳走になれるな、ファハハハ』
『コンニャク、昔はあちこちの背戸に苗があったが、芋を掘り返さないから絶えちゃったな。そう、胡麻も作っているよ、まだ早いが、里芋は掘ったら持って行くよ。これから蕎麦も蒔く予定で種を取り寄せてあるわ、ファハハハ。建具は玄関の上がり框、防寒かね?、いろいろと考えるな』
『この間、米農家の友人を訪ねたら、一帯の耕地の半分が放置水田だそうで、要するに後継者がいないからだろうな。ブログにあったが、茶処の静岡でも良質の茶畑が次々に放置をされているそうだ。心の故郷が消えて行くのが寂しいよ、ファハハハ。俺も気力がなくなってきたし、老々介護も疲れるので、畑仕事は止めようと思って、野菜は皆さんに頂戴するわ』
『俺のところは、嫁さんが農業に興味があって、勤めが休みの土曜、日曜は孫と一緒に大根やニンジン、ホウレン草、ブロッコリーなどの種を蒔いて育てているわ。勘さんの嫁さんは都会から嫁いで来て、一人で農機を動かし田圃で米作りをしているし、ファハハハ。いやあ、学校のグランドに農園など作り、小中学生に作物を収穫する喜び、そんな感性の教育を復活すべきだろうよ』
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あとがき=自然と戯れ,、働く姿が絵になる光景が、この辺りでも殆ど見られないわ、ガハハハ==放念の翁